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アンダーソン・ガーデン
伝統の技・芸能・食で日本祭り

• ロックフォードにあるアンダーソン・ガーデンで7月30日と31日の両日、Japanese Summer Festivalが開催された。5周年を迎えた同フェスティバルは年々人気を増し、2日間で3,200人が訪れた。ロックフォードでは8月中旬になると学校が始まる。このため、フェスティバルは例年の8月下旬から1ヶ月繰り上げて開催された。
• 今年はパフォーマンスや実演・展示などが過去最高にバラエティに富み、日本直送の伝統文化が来場者を楽しませた。

• 初日には開会式が行われ、デイヴィッド・アンダーソン氏が「日本の伝統文化や芸術を経験してもらえることを非常に嬉しく思っている」と述べ、来場者を歓迎した。
• 地元選出のデイヴ・シヴァーソン州上院議員やロックフォードのラリー・モリシー市長は、全米でも屈指の日本庭園を造り上げたアンダーソン一家を賞賛し、アンダーソン・ガーデンは地元や米国の財産であるだけでなく、国際的な架け橋を築く貴重な財産だと述べた。

• 岩藤俊幸在シカゴ総領事はアンダーソン・ガーデンのシンボル「吾、唯、足るを知る」に触れ、アンダーソン日本庭園はその意味を深く表していると話した。また、アンダーソン・ガーデンには昨年、全米50州と世界26カ国から約5万人が訪れ、豊かな日本文化を経験したと述べ、アンダーソン一家を賞賛した。また、フェスティバルを可能にしている数々のパフォーマー、庭園スタッフ、ボランティアの人々に謝意を表した。
• シカゴ日米協会のプレジデント、デイヴィッド・ジョンソン氏は「デイヴィッド・アンダーソン氏がシカゴ日米協会の理事会に入ってくれた」とニュースを伝え、日米間の友好促進を掲げる同協会とアンダーソン・ガーデンはその目的がまさしく一致していると述べた。
• その他、川合敏生JCCC渉外副委員長、裏千家とイリノイ大学シャンペーン校の名誉教授・郡司紀美子氏、キッコーマン・フーズの清水和生社長、日本育ちでアンダーソン・ガーデン支援者のスティーヴ・ジェンセン氏がそれぞれアンダーソン・ガーデンと日本文化の関係について語った。

• アンダーソン・ガーデンはジョン・アンダーソン氏とリンダ夫人によって38年前に着手され、一般の要望に応えて公開された。回遊式庭園には小滝、大滝、本格的な数寄屋造りの門、迎賓館、茶室があり、講演会やコンサートなどが頻繁に行われている。

フェスティバル

• サマー・フェスティバルは法悦太鼓の和太鼓演奏で始まった。福島の書道家・千葉清藍氏による書を書くパフォーマンス、シカゴ琴グループによる琴演奏と水木歌寿女さんによる日本舞踊、シカゴ美湖連による阿波踊りなどが華やかに繰り広げられた。また、武神館道場による実演、てるてる坊主の説明、バイオリンとフルートで日本と西洋の音楽を表現する「はなうたデュオ」の演奏、錦鯉の説明会などが行われた。

• フェスティバルと言えば、食も楽しみの一つ。庭園内では昨年に続き、東北を支援するプロジェクト・ラブ・オールがラーメンを販売した。今年の「絆5」イベントでは、昨年の販売利益で東北の高校生をシカゴに招待した。
• また、被災地女川の住民グループが作った「うみねこ」ハウスの人達が作っている手芸品の展示販売も行われた。
• ラーメンの隣では地元レストランによる窯焼きピザが販売され、こちらも人気だった。

• 迎賓館と大滝近くにある東屋では茶道の説明会と抹茶のサービスが行われた。郡司紀美子氏の日常茶飯事に結びつけた茶道の説明は分かり易く、一日3回の茶道講座は満席の人気を博した。

• 迎賓館横の広場では、京石灯篭職人・斎田隆朗氏と竹垣職人・真下彰宏氏による実演が行われ、集まった人々は石や竹に触ったり、道具をのぞき込んだりしながら職人達の手元を熱心に見守った。

京都伝統職人

• 斎田氏は京都府亀岡市にある斎田石材店の五代目で、灯篭を始め、石造彫刻、石材施工、墓石など、石材一式を扱っている。今年2月にネイパービルで行われた日本文化紹介イベントに出席し、その時の縁でアンダーソン・ガーデンに再来した。

• 真下氏は京都市長岡京市出身で、竹に囲まれて育った。京都伝統工芸専門学校を卒業後、学校の先生として来ていた師匠の会社、長岡銘竹に就職した。以来19年になる。竹垣の仕事場は桂離宮、平安神宮、橿原神宮など由緒ある場所が多い。また、京都府向日市の「竹の径」は日本で「最も歩いてみたい」と言われる場所の一つ。
• 実演に使った竹は米国で調達してきたもの。真下氏は「(日本の竹とは)違うんですよ」と語る。太い竹を平たく割って垣根の材料にするが、米国の竹は違う方向に割れてしまい、材料となる竹を探すのに苦労したという。

館内展示・販売

• ビジターズセンターでは陶芸、盆栽、折り紙、福笑い、鎧甲の着付け、着物の販売、伝統民芸品を現代的に引き立たせるArtezanatoスタジオの展示、薩摩焼の展示実演など、多岐に亘る文化芸術が紹介された。

薩摩焼

• 薩摩焼とは陶器のボタンに繊細な絵付けをして焼いたもので、少なくとも3回は釜に入れるという手が込んだもの。かつては薩摩藩の伝統芸術だったが一旦途絶えた。茶道具の絵付けに従事していた室田志保さんは薩摩焼の美しさに出会い、2005年にアトリエ「薩摩志史」を開設した。2009年には「日本ボタン大賞展  審査員特別賞」を受賞している。
• ネイパービルでArtezanatoを運営する泉元子さんが室田さんの薩摩焼を扱ったことから関係ができ、アンダーソン・ガーデンで薩摩焼を展示することになった。室田さんは、元々デンバーで開催されるナショナル・ボタン協会の大会に出展するために訪米していた。


法悦太鼓のパフォーマンスで始まるアンダーソン・ガーデン夏祭り


鏡割りで夏祭りの幕を開ける岩藤俊幸総領事(右)と
ラリー・モリシー・ロックフォード市長



吾唯足を知るを意味するアンダーソン・ガーデンのロゴ


達磨に目を入れるデイヴィッド・アンダーソン氏と郡司紀美子名誉教授


日本の伝統芸能を披露するシカゴ琴グループと水木歌寿女さん


薩摩ボタンの室田志保さん


京石灯篭職人・斎田隆朗氏


竹垣職人・真下彰宏氏


東北を支援するプロジェクト・ラブ・オールによる人気のラーメン販売