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日本語学習や訪日が与えるインパクト
アフリカ系生徒らが経験を語る

• 日本語学習や日本招聘プログラムが生徒に与えた影響、将来へのインパクトなどを語り合うイベント「シカゴから世界へ:未来にかける橋」が4月29日、在シカゴ総領事館広報文化センターで開催された。
• 同イベントには、日本語プログラムが活発に実施されていたシカゴ市南部のラングストン・ヒューズ小学校の卒業生や、かけはしプロジェクトで訪日した学生、日本語プログラムを始めた元校長や現校長、同校の生徒や家族、日本語に堪能で政界で活躍するダン・シールズ氏などが出席した。

• 伊藤直樹・在シカゴ総領事は、1999年11月に当時の小渕恵三首相がシカゴを初訪問した際にラングストン・ヒューズ小学校の生徒らが首相をオヘア空港で歓迎し、生徒らの日本語学習に感銘を受けた首相が翌年に同校の生徒らを日本に招待したと、同校の日本訪問プログラムについての経緯を話した。
• 2000年の小渕首相の死後、小沢一郎氏が日本招待プログラムを継続させ「Dream Project for the 21 Century」を発足させた。2013年に同プログラムが終了するまでに約260人の生徒が日本を訪問している。そして、同校で日本語を学んだ生徒の一部は大学生になっても日本語学習を継続している。
• 伊藤総領事は、シカゴ・中西部に於ける日本語学習への関心が高まる一方、日本語を教える教師数が減少していると述べ、「皆さんが日本語の先生になることを考えてみてくれるといい。そして日本が与えた皆さんへのインパクトを(生徒と)分かち合ってくれることを望んでいる」と出席者に呼び掛けた。

• ラングストンのアール・ウェア前校長は、日本語プログラムは勉強を通して生徒により自尊心を持たせることや躾けを学ばせることを目的として始め、成功だったと話し、日本語教師を務めた六平光子氏やニコルス郁子氏を称賛した。また、生徒に訪日プログラムを提供してくれた小沢氏に謝意を表した。

• キンブレアナ・グード現校長は、今年2月にシアン・フランジンガー-バレット氏を日本語教師に迎え、日本語プログラムを再開する予定だと語った。
• フランジンガー-バレット先生は、生徒達は日本へ行く準備ができている。「旅行だけでなく、世界を変えることができる心から心への気持ちが大事だ」と語った。
• 7年生の時にラングストンのドリーム・プロジェクトで訪日したエリオナ・タッカー氏がプレゼンテーションを行い「今までのベスト・エクスペアリアンスだった」と語った。
• 一行は上野動物園、東京ディズニーランド、小学校、明治神宮などを訪問、日本の清潔な街の様子やリサイクル実施を見たタッカー氏は、アメリカの生活を良くするためにどんな情報を持ち帰れば良いかと考えたと話した。
• シカゴに戻ったタッカー氏は、無意識のうちにお辞儀をしている自分に気が付いたという。
• タッカー氏は子どもの時から日本行きを夢見ていた。ラングストンに転校し、日本へ行けるチャンスがあると知って胸躍る思いだった。ついに日本行きを果たしたタッカー氏は「大学に行くまで待たなくても、子ども達にチャンスがあるのは素晴らしい事だった。自分の経験から、子ども達にこのチャンスを掴んでくれるように言いたい。決して見たことのない、目の覚めるような新しい世界を直に見るチャンスを掴んで欲しい」と語った。
• タッカー氏は現在デュポール大学の学生で、グラフィックデザインと日本語を専攻している。

• 駐米日本大使館とThe Congressional Black Caucus Foundationが進めている将来のリーダー達のための「かけはしプロジェクト」が今年発足した。これは、アフリカ系米国人生徒の日本への興味を喚起し日本文化を経験してもらうもので、同プロジェクトで3月に訪日したリア・キャッスルベリー氏とブランドン・スチュワート氏がそれぞれの体験を語った。
• キャッスルベリー氏は日本について「テクノロジー、自然、文化が互いを犠牲にすることなく共生している」と感想を述べ、「今後はアフリカ系社会・アメリカ社会と日本との繋がりを強めていきたい」と話した。同氏はIBMに勤務している。
• スチュワート氏は高校時代から日本語を学び、2005年には愛知県にホームステイした経験を持つ。今回2度目の

• 訪日を果たした同氏は、デジタル・ストーリーを上映して日本での人々との出会いや豊かな食文化などの経験を発表した。同氏はシカゴ大学で修士号を取得し、National Association of Secondary School Principalsでコンサルタントとして生徒の指導に当たっている。

• 元ラングストンの生徒3人と、かけはしプロジェクトの2人を迎えてパネルディスカッションが行われ、人生や将来における日本語学習や訪日のインパクトについて各々が意見を述べた。

• ドナルド・ウォーカー氏(高3・18歳)は7年生の時に訪日、帰米後は人の目を見て話すようになり、自制心や規則を意識するようになったと話した。また、日本での経験、日本の人々、訪問した小学校の子ども達が大好きだったと話し、首相と昼食を共にした事は驚くべき体験だったと語った。
• 将来についてウォーカー氏は「絶対に日本の言語や文化の知識を継続して日本に行きたい」と語った。

• タッカー氏は「異なる文化の中の人々を見て、パーソナルライフが変わった。以前よりも礼儀正しく自制心や道義心を意識するようになった」と話した。そして日本語の通訳になりたいなど具体的なキャリアを考えるようになった。将来は日本に行くための機会を探し、2年から3年日本に住み、広範囲に日本を探索したいと語った。

• スチュワート氏は「当時は15歳から16歳で、どの様に自分を表現するのかを探している時期だった。あれこれを模索する中で、訪日は夢を口に出して言い、自分の道のセンターを見つける助けとなった。自制心を意識して持つこと、そして日本人のお辞儀や「はい、そうそう」などの相づちなどを見て他の人との応対に敬意を持つことなどを学んだという。
• 他の言語を学習する能力を持つことは、人間同士のことであり、人との交流は最も重要なことだと語った。

• キャッスルベリー氏は、日本人が地球に敬意を払っていることにインパクトを受けた。個人個人が地球を護るための責任を理解しリサイクルに努めていると話し、小さな行動でも生活を変えるインパクトがあり、帰米後は自らリサイクル意識を持つようになったと語った。
• 松下政経塾を訪問したキャッスルベリー氏は、自ら学ぶ無制限の世界に触れ、自分の心に抱いたことは何でもできると感じた。将来はその哲学を生かしたいと語った。

 


In the back row from left: Brandon Stuart, Leah Castleberry, Consul Toshihisa Kato, Ikuko Nichols, Consul General Naoki Ito, Mitsuko Rokuhira, former Principal Earl Ware, Xian Franzinger Barrett, Driona Tucker, Chante Wilborn, Principal Kimbreana Goode, and Donald Walker