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「目的を持って前進」
シカゴ双葉会全日校卒業式

• 季節を締めくくるような白雪を踏みしめて、シカゴ双葉会日本語学校全日校の卒業式が3月14日、厳粛な雰囲気の中で行われた。この春、小学6年生10人と、中学3年生12人が卒業した。
• 今年の卒業式は中央にステージが設置され、それを四角に囲むように出席者が座り、卒業生と在校生・保護者が向かい合う形で行われた。登壇した卒業生には浅井利眞校長から一人一人に卒業証書が手渡され、証書を受け取った卒業生は保護者席に向かい、感謝の気持ち、想い出、抱負などを述べた。
• 浅井校長は式辞で「卒業証書番号は小学部が929号、中学部が476号で合わせると1400を超える。この数字にはシカゴで仕事をしている邦人の方々や、双葉校に関わって来られた保護者の方々から信頼され愛されて来た歴史と伝統が込められており、これらを守り育てて行かなければならない責任を強く感じている」と述べた。
• また浅井校長は、卒業生にははなむけの言葉として「努力と協力」「感謝」について話した。
• 努力は足し算で一つ一つ足していくもの。協力は掛け算で、足し算よりも大きな結果になることがあるが、一人でも協力しない人がいれば答えはゼロになると、全員が協力する大切さを話した。
• 校長は更に、「日本では感謝の気持ちを表す時に『お陰様で』という言葉を使うが、陰という言葉に様という尊敬や丁寧な言葉を付けて使うところに日本語の豊かさがあり素晴らしさがある」と話し、「感謝する気持ちがなければ美しい心の持ち主とは言えない。素直にありがとうと言える人になって欲しい」と諭した。
• 最後に校長は「努力し、勉強をして人を幸せにできる力を身に付けて欲しい。そのためには周りの人と協力しながら夢と希望に向かって歩むこと」だと卒業生を励ました。

• 伊藤直樹在シカゴ総領事は「日本とは異なる環境で勉強した皆さんには、違う社会・文化に適応して行く大きな力が付いている。卒業を機会に自分から見たアメリカがどの様な国か、どの様な良さがあるかを考えてみて欲しい。そして、日本の友達に語れるようになって欲しい。それがアメリカにいた経験を更に生かすことになる」と卒業生に語りかけた。
• また伊藤総領事は、両親への感謝の気持ちを忘れず、夢や目標を持って前に進み、自分の能力を開花させて世界を舞台に活躍する人になって欲しいと卒業生を鼓舞した。

• 森山雅之双葉会会長は「皆さんはいろいろな所からいろいろな人が集まっている学校生活の中で、友達との会話や教室での討論を通して『いろんな人がいるんだな』と多様性を学びつつ成長して来た」と話し、「次のステップで何をしたいのか考え、新しいことに挑戦する勇気を持って欲しい。一生懸命にやっていれば、その姿を見ている人が必ずいて、困った時には助けてくれる。世の中で活躍している人とは、多くの挑戦をして多くの失敗をし、経験を積んだ人だ」と卒業生を激励した。

• 堀金和広PTA会長は、学校生活の中での苦悶や達成感、友達との出会いや別れの寂しさなど数々の想い出や経験は時間と共に成熟し「皆さんの自信と誇りになる」と話した。
• また堀金会長は「新たな生活がスタートするが、目標に向かって努力することが心配事や不安を打ち消し、皆さんを大きく成長させてくれる」と卒業生に激励の言葉を贈った。

• 送辞で小学5年の橋本花帆さんは、「六年生は憧れであり、目標でした。先輩が見せてくれたリーダーシップや団結力、温かい優しさをしっかりと受け継ぎ、私達も下級生の目標になれるように頑張ります」と述べた。

• 同じく送辞で中学2年の川路まゆさんは「先輩達が全員で団結して何かを作り上げることの大切さを示してくれた。先輩の自信に溢れた姿、リーダーとしての責任を背負って時には悩む姿を、何よりも尊いものとして記憶している」と話し、「私達も学校をまとめて行ける、頼り甲斐のある最上級生になれるよう努力して行きます」と力強く語った。

• 答辞で小学6年生の遊亀陽さんは「修学旅行では公共の場でのルールやマナーを、双葉フェスティバルでは支え合えば大きな壁を乗り越えられることを、なげなわ大会では団結することの大切さを学んだ」と話し、「一人では大きな歯車は回せないが、小さな歯車がしっかり噛み合うことで大きな歯車が動く。人との出会いと、人との繋がりを大切にして行きます」と述べた。

• 同じく答辞で中学3年の大槻涼葉さんは「どんな活動でも一人一人の心には成功させたいという真剣な思いがあったが、上手く行かないこともあった。みんなで話し合い、自分たちがしたいと思うことから、みんなのためにすべきことに目を向けられるようになった時に、みんなの思いが一つになって行った」と話し、「先輩から受け継いだ伝統はソーランや太鼓だけではない。活動において目的を達成するためにどうすれば良いかを考え、物事に全力で取り組む姿勢を受け継ぎ大切にして来た」と語った。

• 最後に卒業生一同は下級生と保護者席に向かい、「別れの歌」を歌って明日への一歩を踏み出した。