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趣向を凝らした
日本酒の魅力をアピール
Experience Sake from Japan

• 日本酒の紹介イベント「Experience Sake from Japan」が2月24日、シカゴ・カルチャラル・センターで開催され、19の酒造メーカーや輸出入業者、協同組合が出展した。同イベントはレストランなどの飲食業者向けと一般参加者向けの二部に分けて開催され、酒セミナーも各々2回ずつ行われた。
• 会場ではチーズがつまみとして提供され、チーズと日本酒のマッチングというアイディアも紹介された。

酒造メーカー、 インタビュー

• 白鶴酒造は兵庫県東灘区で醸造しており、JFCインターナショナルを通じて米国に販売している。海外進出したのは35年以上前で、ピンクボトルに入った濁り酒「さゆり」は米国でも人気商品となっている。
• 同社製品の説明など販売拡大に努めている斎藤学氏によると、同氏が米国に来た5年前に比べると約150%の伸び率だという。
• 「日本レストランで、寿司イクオール酒というのが基本なので、広がって行ったと思います。それと、少しずつ寿司が(米国の)文化になり、日本酒も文化になりつつあるなと思っています」と斎藤氏は語る。
• 純米大吟醸・白鶴錦は、白鶴酒造が開発した「白鶴錦」という酒米で作られている。「酒米の王者」と呼ばれる山田錦は1920年代から30年代にかけて、優良品種だった「山田穂」と「短桿渡船(たんかんわたりぶね)」を交配して兵庫県で作られたもので、現在は高級酒米として知られている。白鶴ではより良い酒米を求めて研究し、山田穂と短桿渡船を新たに交配して山田錦の兄弟種の「白鶴錦」を作り上げた。「灘の酒」は有名だが、これは六甲の自然水が酒米作りに適しているからだという。
• もう一つの新製品は「杜氏艦」。白鶴のトップ杜氏が引退する際、「一番飲みたいお酒を作って下さい」という同社のリクエストに応じて作ったもので、純米酒以上の日本酒にしか使わない高級な山田錦を使い、味を追求した結果できたのが普通酒の「杜氏艦」だった、という曰く付きの日本酒。 
• 斎藤氏は「シカゴは白鶴が浸透していますね。完全にJFCさんのお陰です。シェアもかなり高いです」と語った。

• 愛知県岡崎市の丸石醸造は純米酒で作ったイチゴ、桃、柚、抹茶のリキュールと、「二兎」という日本酒を紹介していた。蔵本から直接紹介するのは今回が初めて。
• 深田英揮取締役兼営業部長は「名古屋は八丁味噌や赤味噌など味の濃い料理が多いので、結構味がしっかりしているお酒ですね」と語る。
• 丸石醸造が海外進出したのは7、8年前で、本格的に米国進出したのは3年前。海外向けに作ったリキュールが好調だという。
• リキュールは本物の果実酒。例えばイチゴは社内でイチゴを摘み、ヘタを取り、それをケーキ屋さんが大きな容器に入れて潰すという、機械を使わない遣り方で作る。抹茶は岡崎市近くにある、抹茶で有名な西尾市で高級抹茶を入手している。「やはり味も香りも違いますね」と深田氏は語る。
• 今回岡崎から持ってきた日本酒は「二兎」の一本だけ。深田氏は「二兎を追う者しか二兎を得ずです。香と味を追い続けるとか、辛さと甘さを追おうとか、結構離れたところを同時に追うという欲張りなお酒ですね。最初はちょっと酸味と甘みを感じますが、あとは切れが良いので後味がとてもクリアで、凄く評判が良いですね」と語る。
• 一方、日本酒は競合が多くて名前や味が埋もれてしまい、全く違うタイプの果実酒のリキュールが多くの来客の目に止まるという。「リキュールがあると無いとではだいぶ違いますね、うちみたいな新しいところにとっては」と深田氏は語った。

• 関谷醸造は創業から153年、愛知県の北設楽郡設楽町にある。「空(くう)」という純米大吟醸は「一年待ち」と噂されている。
• 関谷匡史営業部長によると、空は山田錦を40%まで精米し、低温でゆっくり発酵させて作るため、味わいが上品なタイプだという。
• 最大のポイントは超軟水を使っていること。醸造所から約3㎞の所にある岩の間から湧き出る水を地下を通して引いている。
• 空の良さは地元の人々によく知られていて、販売も愛知県内が殆ど。「ちょっと需要と供給のバランスがとれていない感じなんですけども。プレミアムが付いている感じなので、有り難いですね」と関谷氏は控えめに話す。
• お酒が柔らかくボディ感がないため、1年半から2年間タンクに貯蔵してからボトリングする。大吟醸になると約3年間貯蔵する。こうして熟成させるとボディ感が出て味わいが出てくるという。また、香りを出す酵母を使って香りを出すのが流行だが、食事中に飲む日本酒として余り香りは出さないようにしているという。
• 米国に進出したのは15年以上前で、現在はアジアを中心に13カ国に進出している。シカゴの印象について関谷氏は「皆さんテイスティングをした時に、真剣にお酒を見ているというのが一番の印象ですね。やはり新しいものを見に来ている感じがします」と話す。「今回は二次発酵のスパークリングもシカゴで受けるんじゃないかと思って持って来ましたが、予想通りで非常に満足しています」と語った。

• 富山県の若鶴酒造は創業1862年。今まで商社を通じて海外に販売したことはあるが、蔵本から海外に来たのは今回が初めて。紹介していたのは「苗加屋(のうかや)」ブランド3種と貴醸酒。苗加屋とは創業時のオーナーが経営していた江戸時代の旅館の名前だという。
• 若鶴傘下のGRN社の角崎芳行氏によると、貴醸酒とは酒を造る課程で、水を足す代わりに酒を足して作ったもで、そうすることによって甘くなるという。コスト高に思えるが、日本酒は細かい手作業によってコスト高になる。貴醸酒は比較的に手間がかからないため、酒米の33%しか残さない大吟醸に比べれば低コストでできる。試飲会では甘い貴醸酒の方が人気があったという。
• 若鶴酒造ではウィスキーも醸造している。日本のウィスキーが世界的に人気が出て売り切れになり、「美味しいけども手に入らない幻の酒的になっている」という。
• 若鶴酒造ではウィスキーの新製品を出す予定で、まだ無ラベルの試飲も行われていた。若鶴には55年もののウィスキーが200本弱眠っていた。これを昨年1本当たり55万円で販売したところ、短期に売り切れとなった。「ブームが来ていない10年前には売れなかっただろう」と角崎氏は語る。若鶴社では蒸留所を新装し、ウィスキーにも力を入れて行くと角崎氏は語った。

• 尚、同イベントはJETROシカゴ、在シカゴ日本総領事館、日本・酒&焼酎協会、シカゴ日米協会の共催で開催された。


The all visitors are welcomed by a variety of sake at "Experience Sake from Japan."


The visitors ask questions about Japanese Sake.


Gaku Saito, General Manager of the Hakutsuru Sake of America


Masafumi Sekiya, Sales Manager of Sekiya Jozo


Hideki Fukada, Sales Director of Maruishi Shuzo


Yoshiyuki Kakuzaki, Trade Business Development Manager of GRN