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「日本人のIDが芽生え、
かけがえのない友人も」

想い出を抱きしめて、
シカゴ双葉会補習校卒業式

• 春を先取りするような穏やかな陽ざしの中、シカゴ双葉会日本語学校補習校の卒園式と卒業式が3月4日に行われた。午前中に行われた幼稚部の卒園式では72人が卒園した。午後から行われた小学部・中学部・高等部の卒業式では、それぞれ56人、27人、7人が卒業した。
• 卒業式会場となった同校体育館には卒業生の家族がブリーチャーいっぱいに座り、入場して来る卒業生を拍手で迎えた。
• 厳粛な雰囲気の中で南口研司校長から一人一人に卒業証書が授与され、生徒の表情は達成感に輝いていた。
• 卒業証書授与後、幼稚部から高等部まで補習校に通い続けた高祖和美さんには双葉賞が、また、一日も休まずに通い続けた小学部の大河内悠馬君、松前恒正君、岸本結希君、三浦千尋さんには皆勤賞が贈られた。

• 南口研二校長は式辞で「卒業証書は、現地校との両立を強い意志で成し遂げた努力の結晶」と生徒の努力をねぎらった。
• また南口校長は、卒業式という節目に当たり「私の心」と「公の心」について話した。
• 「『私の心』とは自分で判断し責任を取るという自立した心、『公の心』とは他の人の気持ちを察して理解する思いやりの心。2つの心を併せ持ってこそ真の国際人と言えるだろう」と話した上で、「自分さえ良ければいいという自己中心の心を持った人同士が本当に友達になれるだろうか。それを自分で考えて欲しい」とはなむけの言葉を贈った。

• 来賓の伊藤直樹在シカゴ総領事は「現地校との両立に努力した卒業生には①やり遂げる力、②環境に適応する力、③アメリカを知っている力、という3つの力がついている」と述べ、「大きな潜在性を持つ皆さんが人生を切り開いて行くために大事なことが夢を持つこと、目標を持つこと」だと話し、「それに近づくために小さな事でも、今できることから始めて欲しい」と生徒を励ました。

• シカゴ双葉会の澤木信宏副会長は「これからいろいろな人に出会うが、人はそれぞれバックグラウンドを持っている。言い争いになることもあるが、その時には互いの立場で共通の答えを見つけることが必要になる。互いの違いを理解することが大事であり、自分自身を知る事によって他人も意識できる。自分も他人も大切に思う、尊敬する心を忘れないで欲しい」と卒業生に呼び掛けた。

• 高松ジョージPTA会長は「これから日本文化と伝統をしっかりと理解した国際的な社会人になっていくと期待している」と話し、①仕事(勉強)は厳しく、②人には優しく、③人生は楽しく、という人生の3つの柱について言葉を贈った。
• また、実行について①何をするか決める、②決めたら始める、③最後まで終わらせる、④やり遂げたら祝う、⑤次のステップに進む、という5つの教訓を贈った。

• 送辞で高等部2年の田中優希さんは、運動会で先輩のリーダーシップを見るにつけ、先輩達は憧れであり目標だったと語った。また、補習校では多くの出会いがあり、みんなと過ごした時間は宝物だと語った。最後に田中さんは「在校生は、卒業生が築き上げて下さった補習校の伝統を受け継いでいきます」と述べた。

• 答辞を述べた高等部3年の高祖和美さんは、幼稚部から13年間補習校に通い続けた。既に現地校は卒業し、現在は大学生となり、ウィスコンシンの学生寮から補習校に通うのは無理だと思ったが「人生18年のうち13年間通い続けた補習校に最後まで行きたい」と卒業まで通い続けた。
• カソリックの小さな小学校に通った高祖さんは「最初は疎外感を感じたが、補習校のお陰で日本人としてのIDが芽生え、現地校の友人と違うところが誇りに思えるようになった。高等部の先生に日米のハーフではなく、米国人100%、日本人100%のダブルになれと話してくれたことが自信に繋がった。補習校では楽しみながら日本文化を経験することができ、かけがえのない友人を得た」と語った。




皆勤賞を受賞した卒業生


音楽に乗せて想い出と感謝の思いを語る高等部卒業生