日本語メインに戻る
シカゴ・グルメで日本の味紹介
日本人シェフ5人による特別ディナーも

 ボン・アペチ・シカゴ・グルメが9月23日から24日までの2日間、シカゴ市のミレニアム・パークで開催され、日本料理や日本のアルコール飲料も紹介された。
今年で10周年を迎えたシカゴ・グルメには食品・飲料・アルコール飲料業者など67団体がブースを出した他、それぞれ個性を持つ12のパビリオンでは2日間で150軒のレストランが各々の自慢料理を紹介した。また、4つのテントでは71団体がワインやスピリットなどのアルコール飲料やフレイバー・ティなどを紹介した。
メイン・ステージとカリナリー・ステージでは有名シェフの料理実演が終日行われた他、2つの会場でセミナーも開催された。

 日本からは、東京観光財団の委託を受けてニューヨークに本拠を置く東京観光レップが在シカゴ総領事館、JALなどと共催で「東京ジャパン・ブース」を出展した。ここでは亀八やスラーピング・タートルが寿司を提供した他、東京の観光案内も行われた。
また、JALのシカゴ・東京航空券が当たる抽選会も行われた。
ジェトロ・シカゴのブースでは日本酒やフルーツ・フレーバーのアルコール飲料などを紹介、サントリーではウィスキー「季」のハイボールが大きな氷入りのグラスで提供され人気を呼んだ。

 23日にはプリツカー・パビリオン・ステージで、柳橋隆氏、柳原尚之氏を含む5人の日本人シェフによる特別イベント「ジャパニーズ・ディナー」が行われた。

 24日の午後には200年の歴史を持つ江戸懐石近茶流の嗣家・柳原尚之による刺身の作り方の実演が行われた。柳原氏は6歳の時に祖父の江戸懐石近茶流先代宗家・柳原敏雄氏から4本の包丁を贈られた。魚を上手く扱うことができれば包丁も上手く扱うことができると言われ、以来柳原氏は魚を釣っては自ら訓練に励んで来たのだという。

 実演ではハマチが使われた。柳原氏は「刺身を作るのは魚を切るだけでなく、魚の保存法、扱い、切り方、盛り付けの知識が必要だ」と言う。
魚は釣れた時から輸送、保存、料理の時まで常に頭を左に背中を向こう側にして置く決まりがある。このため魚の重みが下半分にかかり傷みが早い。反対に上半分は柔らかく上質の刺身となる。

 刺身に使う包丁は、出刃と柳刃。大根の桂剥きには薄刃包丁を使う。
ハマチのウロコは小さく、包丁でこそいでも取れない。このため柳刃で皮を薄く切るような感じでそぎ落とす。これを梳き引きと言い、技術を要する。
近茶流では背側から包丁を入れておろす。包丁に角度が付いているため、骨の上に包丁を置いて滑らせるだけで身が取れる。
身は背側と腹側を分け、皮を下側に置いて尾の方から包丁を入れ、剥がす。これを外引きという。

 柳刃包丁を使って刺身の大きさに切る。柳刃の刃の角度は12度から14度で非常にシャープ。魚を切った時に、刺身が包丁にくっついていること。これは細胞が切れた時に、真空だった細胞が包丁に貼り付くため。切り方が悪ければ細胞が壊れて生臭さが出たり、口当たりが悪くなる。

 刺身の切り方は平造りが基本。切り方を変えて削ぎ造りにすると、同じ魚でも食感が変わる。時には味も変わることがある。

 わさびは下から上へ伸びるため、上の方がフレッシュで、味も香りも強くスパイシー。
刺身のつまに欠かせないのが大根のかつらむき。大根は消化を助けわさびは殺菌作用を持ち、上手く考えられている。

 柳原氏は非常に細いかつらむきを作り、シソの葉や花、シソの芽を飾り付け、秋らしい盛り付けを見せてくれた。

 シカゴ・グルメの入場料は1人当たり200ドル以上と高めだが、各レストランのお勧め料理を一つの会場で味わえるのは魅力。また、各種ワイン、ウィスキー、ビールなどを味わいながら自分の好みのものを見つけるのも楽しみ。去年は約13,700人が入場したが、今年はそれ以上の入場者があったと思われる。
当日のシカゴは華氏95度と記録を塗り替える暑さだったが、どのブースにも長い行列ができていた。

Tokyo Japan booth at 2017 Chicago Groumet
Chef Naoyuki Yanagihara demonstrates how to make sashimi Chef Yanagihara's sashimi presentation