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「着物から可愛いまで」
着物とロリータ・ファッションのイベント

 「着物から可愛いまで」と題した日本古来のファッションスタイルと、ロリータなど近代日本で発祥したファッションスタイルを探索するイベントが3月3日、シカゴ市内ベルモントAve.にある日本文化会館で開催され、日本のポップ・カルチャーファンが集まった。同イベントは日本文化会館の日本アーツ基金の主催で行われた。

着物

 着物は「シカゴ和風倶楽部」のメンバーにより、カジュアルからフォーマルまで、TPOに合わせた着物の紹介が行われた。

ウールの着物は日常着として昭和中期位まで一般的に着用されていた。単衣であることから洗濯も可能で気楽に着ることができる。同じ柄の羽織を合わせたアンサンブルはちょっとした外出着としても着用されていた。

 紬の着物はおしゃれ着で、映画や買い物へ行く時などに着用されていた。結婚式などのフォーマルな場所では着用できない。
色無地は織り模様があるだけで、色づけによる柄はない。茶道では、お茶を点てる人が着ていることが多い。これは、着物の柄によって茶席を乱さないようにするためだという。

また、色無地には家紋がないものから五つ紋までのものがある。家紋が多くなるほどフォーマルになる。

留め袖は最も格の高い礼装で、結婚式などのフォーマルな式典で着用する。黒留め袖と色留め袖があり、色留め袖は未婚の女性が着ることになっている。

 色留め袖を紹介した高橋玲子さんは、夫の弟が結婚する時に、義理の母から「黒留め袖を着るには若すぎる」と五つ紋入りの色留め袖をもらったものだと、エピソードを語った。
留め袖には鶴や松などの長寿を意味するものや縁起の良い模様が裾に描かれている。

 アンティークな着物が近年はファッショナブルに着こなされている。吉村亜弥子氏が紹介したアンティークの着物は細いストライプ模様で1930年代のもの。紫のアンティークな帯と渋いピンクの帯締めが良くマッチしていた。

ロリータ・ファッション

ロリータ・ファッションは、企業が商業的に創り出すファッションではなく、若者達の間で自然発生したストリート・ファッションと呼ばれるものの一つ。西洋のプリンセスの様なドレスへの憧れに日本的な要素を取り入れて創って行った少女的なファッションだが、逆に西洋の女性達の興味を引くこととなった。
今日ではいろいろなロリータ・ファッションのバリエーションができている。

 同イベントではアリス・コンロンさんがお菓子のように可愛い「スィート・ロリータ」を、ケイ・ラヴォーンさんが「ゴシック・ロリータ」を、ロリータ・コレクティブのエマさんが「クラシック・ロリータ」を、リンジー・マザーズ・アーツのリンジーさんが「ジャパニーズ・ゴシック」を、ハード・デコラのカミラさんがカラフルな「デコラ」を紹介した。

アリスさんは「日本のストリート・ファッションは漠然としたもので、常に変化するもの。それは唯一のものを見つけ出す道であり、自分自身だと感じる道であり、だから(ロリータ・ファッション)に惹き付けられる」と語る。

 アリスさんは子どもの頃に人形の服を縫っていた時、その服を着たいと思ったのだという。ロリータのドレスは日本から買うのが好きで、そうすることで幸せになると話す。会社勤めのアリスさんは、金曜日の自由服装の日にはスィート・ロリータのドレスを着て出勤すると語った。

 ケイさんは、グレー、黒、赤、グリーンなどのダーク・カラーを使ったゴシック・ロリータを好む。1990年代から2000年初期に人気となり、日本の本「ゴシック&ロリータ  バイブル」を見てゴシック・ロリータのドレスを着るようになった。その本には、それまで見たことのないファッションがあり、触発されたという。「本を見て、クリエイティブになって、そうすれば傑出したドレスが楽しめる」とケイさんは語った。

 エマさんはデザイナー・グループのLolita Collectiveというオンラインショップで様々なロリータ・ファッション・グッズを販売している。また、コンベンションでもブースを出している。百聞は一見にしかず、ロリータ・ファッションに興味がある人はhttps://store.lolitacollective.com

 リンジーさんはグラフィック・デザイナー&イラストレーター。ゴシック・ロリータに日本や東洋の伝統イメージを取り込んでおり、少女マンガにあるストーリーやヴィジュアル系ミュージックに触発されたという。リンジーさんの黒いドレスの袖には黒い着物の袖が使われ、良くマッチしている。ダイナミックなメイクアップもジャパニーズ・ゴシックの重要な要素だと語った。リンジーさんのウェブサイトはhttp://elsewherezine.storenvy.com

 カミラさんのデコラ・ファッションは1990年代に日本で流行っていたという。ピンク、水色、薄紫、オレンジなどのパステルカラーが使われ、シャツやドレスにはアニメやマンガのようなキャラクターが描かれている。カミラさんもオンラインでシャツ、ドレス、パンツ、ジャケット、アクセサリーなどを販売している。ウェブサイトはhttps://www.harddecora.
com。

 プレゼンテーション後は、焼酎(Mesh&Bone提供)、緑茶(Rishi Tea提供)、コールド・コーヒー(Kyoto Black提供)、桜餅を楽しみながら、着物コミュニティとロリータ・ファッション・コミュニティが親交を深めた。

 驚くべき事に、桜餅はアリス・コンロンさんが手作りしたものだった。インターネットでレシピを探し、日本語をできる限り英語に翻訳して桜餅を作り、桜の葉はオンラインで購入したものだと語った。


プレゼンテーションをしたシカゴ和風倶楽部のメンバーとロリータ・ファッションの愛好家


それぞれの着物を説明するシカゴ和風倶楽部のメンバー

スウィート・ロリータ
ゴシック・ロリータ クラシック・ロリータ

ジャパニーズ・ゴシック・ロリータ

デコラ・ファッション