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薗浦健太郎氏を迎えて「日本酒PRレセプション」
内閣総理大臣補佐官に訊く日本の外交、北朝鮮問題やTPP

• 薗浦健太郎・内閣総理大臣補佐官を迎え、日本酒PRレセプションが5月22日、総領事公邸で開催された。折しもマコーミック・センターで全米レストラン協会による展示会が5月19日から22日まで開催され、JETROシカゴが日本パビリオンを初出展した。日本から19業者が参加し、日本酒や和食材など、本物の日本の味を紹介した。
• この流れをくみ、明石酒類醸造(兵庫)や柴田酒造場(愛知)がPRレセプションで地元の酒を紹介した他、日本酒取り扱いディーラーのTenzing Wine and SpiritsやVine Connectionsが日本各地の酒や泡盛を紹介した。また、餅で包んだアイスクリーム「モチ・クリーム」も紹介された。

• 薗浦健太郎氏は、安倍晋三首相の「地方との関係を強化せよ」という指示を受け、ワシントン、オレゴン、モンタナ、コロラド、バージニアの各州を既に訪問している。今回はイリノイ、ウィスコンシン、ネブラスカを訪問した。「連邦政府だけでなく、政治レベルの往来が地方に広がれば経済活動もやり易く、文化や人の交流も増える。そういう流れを重層的に作りたい」と薗浦氏は語る。

• 今回はブルース・ラウナー州知事とテレカンファランスを持ち、ラーム・エマニュエル・シカゴ市長と面談した。どちらも日米同盟やTPPを含むカギとなるトピックについて語り合い、実りのあるディスカッションができたと語った。

• また、薗浦氏は、日本政府は日本酒を始め、日本の飲み物の海外進出を促進しており、在米日本大使館や総領事館では日本酒PRレセプションを開いていると述べ、この機会に日本酒を楽しみ、日本酒について更に学んで欲しいと出席者に呼び掛けた。
• 伊藤直樹・在シカゴ総領事は挨拶で、薗浦氏は2015年から2017年まで外務副大臣を務め、日本や日本文化への理解を促進するジャパンハウスの設置を牽引した主要人物だと紹介した。ジャパンハウスはロサンジェルス、サンパウロ、ロンドンに設置されている。

日本酒メーカー、モチクリーム

• 全米レストラン協会の展示会に出展した明石酒類醸造が輸出を始めたのは13年前だった。米国に輸出したいと商社に相談したが、有名でもなく安くもない酒は売れないと言われた。以来努力を重ね、昨年末にようやく米国に輸出することができたという。西海岸、東海岸ではかなりの量を輸出することができたが、シカゴへの輸出は始まったばかり。「明石の隣は神戸ビーフで有名な神戸。明石酒類醸造の酒は魚にもビーフにも合うようにできているので、アメリカのステーキも私達の酒を呑みながら食べて欲しい」と明石酒類醸造の米澤氏は語った。

• 柴田酒造場の柴田氏は約200年続く蔵本の九代目。伝統的な自然発酵で酒を醸造しており、リッチな味わいが特徴だという。また、神水(かんずい)という日本で最も柔らかいと言われる水  を使っており、スムーズでマイルドな味わいの酒ができるのだという。「今日は、アメリカではまだ売っていない貴重な日本酒を味わって頂きたい」と柴田氏は語った。

• モチクリーム・ジャパンは、イチゴ、ピーチ、マンゴー、栗、抹茶小豆など12種類のアイスクリームを柔らかいモチで包んだスウィート。全米レストラン協会の展示では大変反応が良かったという。この秋、10月か11月にはミツワマーケットプレイスで販売される予定。

薗浦健太郎総理大臣補佐官に訊く日本の外交

Q:米朝会談が行われようとしていますが、日本の立場や役割は?

薗浦総理大臣補佐官:我々は特に拉致問題を重視しているので、そう言う立場をアメリカ側にインプットすると言う事が大事です。
• もっと言えば、アメリカから見たアジアと、現実にアジアに位置する日本から見たアジアの見方が当然ありますから、日本が正確なアジアの情勢をアメリカ側にインプットして、アメリカの正しい政策決定のプロセスにそれを生かしてもらうということが非常に大事だと思います。
• また、安倍晋三総理とトランプ大統領の仲は、非常に親密です。もう20回以上電話していると思います。ですからある意味、アジアの情勢を、アメリカの分析ではなく、まさにアジアにいる日本の目を通して見て頂いているのかなという風に思います。
• 大統領と首相は非常に突っ込んだ、細かいことまで意見交換をしておられるので、アメリカのアジア政策と日本の政策というものが、本当の意味で同盟国と言うにふさわしいぐらい、すり合わせができていると思います。

Q:米朝会談の行方が二転三転していますが、どの様に見られますか?

薗浦:交渉に入るまでの間に自分のポジションを如何に有利にするかというのは当たり前の話ですから、米朝会談までにいろいろなことが起こり得ると思っています。ですから我々は、個々の発言ではなく、全体の流れがどちらに向かっているのかを見ながら対処して行きたいと思います。
• もちろん注意深くは見ますが、個々の細かいことを見て一喜一憂しないで、全体の流れをいい方向に持っていくというのが我々の仕事だと思っています。そうでなければ、おそらくこう言う仕事はできないと思います。
• 北朝鮮との交渉は核兵器だけでなく化学兵器を含めて、非人道的な大量破壊兵器を全部(廃棄)できますか、大陸間弾道弾だけでなく、中距離ミサイルも含めて全部(廃棄)できますか、拉致をした人間をきちんと調査して、拉致された人を全部返せますか、というところをちゃんと見なければ、非核化だけで決着するような話しではないと思います。

Q:TPP11が18日に衆院を通過し、成立が確定したそうですね。参加国に手続き完了を通知するには畜産農家の経営安定策などの関連法案を可決する必要があると聞いていますが、可決されそうですか?

薗浦:TPPに関連して、国内法をいくつか整備しなければなりません。農業だけでなく、工業、商業の方も関連法律を整備しなければならないので、それも今国会に出しています。11カ国のうち6カ国が承認すれば、発効することになっているので、もう大体、今年中にはメドはつくと思うんです。メキシコが既に批准していますし、オーストラリアとニュージーランドが審議に入っています。
• こうなると今、タイ、フィリピン、インドネシア、台湾、イギリスがTPPに入りたい意向を示しています。先日イギリスに行ったのですが、彼らは真剣にTPP入りを考えているようでした。そうした広い経済圏ができた時に、アメリカも入っておいた方がいいだろうとは思いますが、それはアメリカの政権が決めることなので、我々からどうって事は言いませんけども、そういう風に段々TPPが広がりつつあるというのは、やっていて実際に感じますね。
• いずれにせよ、どういう形にしてもアメリカがアジアに関与し続けるというのは非常に大事な事ですから、それで経済対話というのをやっています。麻生副総理とペンス副大統領の元に、こんど茂木敏充内閣府特命担当大臣(経済財政政策)とライトハイザーアメリカ合衆国通商代表の枠組みができますから、そこでいろいろな話しをすることになるだろうと思います。

Q:どうもありがとうございました


Vine Connectionsが提供する日本酒を試飲する出席者


Tenzing Wine and Spiritsが提供する酒を試飲する出席者


明石酒類醸造の清酒「明石鯛」


柴田酒造場による「神水」の酒


Tenzing Wine and Spirits提供の泡盛


薗浦健太郎・内閣総理大臣補佐官(左)と伊藤直樹・在シカゴ総領事