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きもの人気の高まりに応えて「きもの着付けショー」
-笠田敏江先生を迎えて-

• ハクビ京都きもの学院の笠田敏江先生を迎え、「きもの着付けショー」が9月10日、シカゴ市ベルモントにあるジャパニーズ・カルチャー・センターで開催された。これは、同センターとシカゴ和風倶楽部の共催によるもので、着物人気の高まりを反映し満席となった。

• 木村登喜子さんの箏演奏をバックグランドミュージックに、笠田先生はモデルにいろいろな着物を次々に着付けて行った。笠田先生が紹介したのは、浴衣と変わり帯むすび、男性の浴衣と男帯むすび、訪問着とお太鼓むすび、七五三の羽織袴、そして最後は豪華な総絞りの振り袖。笠田先生は総柄の4メートルの袋帯を「だらりの帯」に結んで見せた。だらりの帯は6メートルあるが、先生は「総柄の袋帯なのでチャレンジしてみました」と語った。

• 着付けが済んだモデルが花道を歩き、集まった人々の絶賛を浴びた。着物や帯はシャンバーグに本拠を置くタンジェリン・マウンテンが提供したもので、会場では着物や帯の展示販売も行われた。
• きもの着付けショーに先立ち、会場ではシカゴ大学図書館司書で着物研究家の吉村亜弥子氏による着物の歴史についてのプレゼンテーションが行われた。

• 笠田敏江氏はハクビ京都きもの学院のシニアきものスペシャリストとして、着付けのテクニークや式典の装いなどを教え、十二単の着付け資格も持つ。また、笠田氏は国際交流きものインストラクターに指名され、北京大学、マサチューセッツにあるボストン博物館、チェコ共和国の文化交流きものショー、パリに於けるユネスコ世界平和会議などで着付けを披露している。さらに、2000年よりイリノイ大学シャンペーン校の日本館の客員アーティストとして同校学生や大学周辺の住民に着物や着付けを教えている。
• 今回は日本館の創立20周年記念でイリノイ大学に招聘され、その縁でシカゴでの「きもの着付けショー」の開催が可能となった。ハクビ京都きもの学院では、国際文化交流を同校の使命の一つとしているという。

笠田敏江先生に訊く

• 笠田先生のテキパキときものを着付けていくテクニークもさることながら、着付けであれ程動いても全く着崩れしない先生の着物姿にも驚かされた。
• 笠田先生は東京在住、ハクビ京都きもの学院で学び、今日まで45年間着付けを教えている。引退後もハクビを手伝い、1年間に約10クラスを担当している。クラスは午前と午後の2回に分けて行われ、大学の留学生20人から40人が集まる。その留学生達に笠田先生他数人できものを着付け、きものを体験してもらうのだという。

Q:外国の方々の間できもの人気が高まっているそうですね。

笠田:日本の成人式で着付けるきものを着てみたい、体験してみたいという思いで、クラスへのお申し込みが留学生の方々の中で起こっているということでした。ご要望がありましたら、体験して頂けるようなシステムがございます。

海外の方々が日本の伝統文化をしっかりと学んで、そしてお国に帰って広めて頂く、そういうことが留学生の中に広まっておりますので、とても嬉しく思っております。

 留学生の皆さんと話しをしていますと、「もう脱ぎたくない。いつまでも着ていたい」って、嬉しい話しをしてくれますので、私ももっと頑張ろうと、皆さんにもっと体験して頂こうと、そんな思いで頑張っております。

Q:シカゴできものを着るに当たってアドバイスをお願いします。

笠田:きものを見て「綺麗だから私も着たい」という思いで自由にきものをお召しになる方がいらっしゃいますけども、非常に綺麗な着付けの雑誌が出ておりますので、それを見てきちんと着付けをして下さればと思います。

同じ幅のお端折りの綺麗さ、目立つ襟元、お太鼓の形などポイントポイントを押さえて、やはりバランスが取れたお着付けが一番大事だと思いますので、そういったポイントを押さえてきものを着て街を歩いて頂きたいと思います。

 きものが好きな方々が今日のようにお勉強に来て、「なるほど」と感じて頂ければ、日本の伝統文化が少しでも認められて、末永く、若い方々がきものの良さを伝えて行って下さるんじゃないかと思っております。

Q:今の人達は背が高くウエストも高い位置にあるのですが、全体のバランスを考えて帯の位置はどうしたら良いですか?

笠田:やはり腰は腰ですからウエストより下に帯を締めると落ちてしまいます。背の高い人やウエストの位置が高い人は、帯を広めないで細くするといいですよ。そうすると位置もいいです。足の長いモデルさんのようなスタイルですから、気にしなくてもいいですよ。

 帯は普通、二巻き目の時に1センチぐらい幅を広げて巻きます。そうすると帯がしっかりとフィットして大変美しい着こなしになります。私達が帯を締める時は、指の一本一本に当て方あるんですよ。

Q:今日のように短時間で大勢の人に着せるのは大変では?

笠田:やはり着付けを待っていらっしゃるので、慌てましたね。何年やっても初心に帰るような気持ちです。何年やっているからできるというものじゃありませんね。

 こういうお勉強というのは長年勉強していればいつか技術が自分のものになっています。だからちょっと自信持って、他のきものを着ている方々の姿もなるほどと見ることができます。ですから勉強を続ければ、非常に楽な嬉しい人生が送れます。そんな気持ちで私はまだ頑張っているんですけど。皆さんと交流して、心できものをお伝えできたらいいなと思います。

Q:ありがとうございました


笠田氏による着付け後、花道を歩いて披露するモデル


ゆかたの着付けと変わり帯結びを披露する笠田氏(右)


訪問着とお太鼓


振り袖にだらりの帯を結ぶ笠田氏(右)



着付けスペシャリストの笠田敏江氏(C)を囲むモデルとシカゴ和風倶楽部のメンバー