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アンダーソン日本庭園で夏祭り
日本文化に興味津々の来園者多数

• ロックフォードにあるアンダーソン日本庭園で7月27日と28日の両日、恒例のジャパニーズ・サマー・フェスティバルが開催された。好天に恵まれ、多くの来客が庭園内で数々のイベントを楽しんだ。

• サマー・フェスティバルは法悦太鼓の和太鼓演奏で幕を開けた。和太鼓演奏に乗せて、福島の書家・千葉青藍氏が「令和」という書を大きな和紙に書いた。また、観客の色紙に「奏」と「輪」という字を書き、「これらの字はハーモニーを表す言葉で、生きるために大切なもの」だと説明した。

• イベント・パビリオンや周辺では、飴細工師・寺澤正次氏のパフォーマンス、武神館道場実演、スティーブン・豊田氏らによる合気道実演、明府真影流による手裏剣術実演、シカゴ琴グループによる演奏、シカゴ美湖連による阿波踊りなどが終日行われた。

• 庭園内の迎賓館周辺では俳句作りや家に持って帰れる小さな生花づくりが、大滝の下では七夕飾りやテルテル坊主作りが行われた。また、ミッドウエスト・コスプレイ・グループも庭園内を徘徊し、来園者が多岐にわたる日本文化を体験できるように配慮されていた。

• ビジターズ・センター内では、キャンディ寿司作り、ジャック・マツモト氏のグループによる鯉アートやTシャツなどの販売、日系アメリカ人グループによる装飾品販売、在シカゴ総領事館による鎧兜の着付けや文化関連事業の紹介、オハイオ・キモノによる着物販売、折り紙や墨絵教室、千葉青藍氏による書道などが行われた。

• フード提供も多様化し、福島復興を支援するシカゴのテニスグループ、ラブ・オールによるかき氷販売、窯焼きピザ、タイ料理などの販売が行われた。

• 迎賓館や茶室、大滝横の東屋では茶道の実演や抹茶の提供が行われた。
• 初日には畳の入れ替えが終わった青畳の上で、郡司紀美子シカゴ大学シャンペーン校名誉教授による茶道の実演や「和敬清寂」と七つの茶道の心得の説明が行われた。また、郡司氏手作りの、透明な寒天にフルーツを閉じ込めた清々しい和菓子が出された。郡司氏は「WAGASHI: The Art of Japanese Confectionery」という和菓子の本を出版している。

ガーデンの人々

• 東側の池の上のデッキでしばしの涼を求めていたのは武人館武道十段で師範のジェフ・パッチン氏と生徒達。
• 十代の頃から15年間、松濤館空手を学んでいたパッチン氏は古武道に興味を持ち、武人館武道と創始者の初見良昭氏の存在を知った。初見氏は高松寿嗣氏に学び、9つの八法秘剣宗家の武術を伝承し、この9流を統合して武神館武道を打ち立てた。初見氏は現在87歳で健在。

• パッチン氏は日本で武人館武道を学んだJames Morganelli氏に出会い、稽古を積んだ。2005年に初めて千葉県野田市にある初音氏の道場へ行き、五段とインストラクターとしての士道師となる名誉を得た。その後もしばしば日本を訪れ、現在は十段となりマスター・インストラクター、師範となっている。

• パッチン氏は武人館武道について、「護身とより良い生き方がその道であり、戦う事が目的ではなく、自分を護ることのみならず、犠牲者を護ったり、可能であれば敵でさえも護るのが武人館武道」だと話す。また、「常に生徒であり続け、学びを分かち合うことが大切なことだ」と語った。
• パッチン氏は、毎週月曜日と木曜日にアンダーソン日本庭園で武人館武道の稽古を行っている。

• 小径を歩いていたメアリーさんとラジさんは初めてアンダーソン日本庭園を訪れた。メアリーさんの知り合いの人が以前に同庭園を訪れたことがあり、勧められたという。
• メアリーさんはパキスタン出身で、ラジさんはインド出身。ラジさんは「日本庭園が僕たち2人を一緒にしてくれた」と語った。

• 「あさひ」と書いたTシャツを着ていたのはジョージ・マステンさん。Tシャツは地元の店で買ったものだという。
• 現在大学生のマステンさんはかつて日本語を学んでおり、2年前に学校の旅行で東京、大津、大阪などを訪れたという。
• マステンさんと共に来た伯父のスコット・ウエルズさんはシカゴ市ノースサイド在住。「ここで色々な経験をしようと思って来ました。みんながそれぞれ違うことをやっているのを見てね。特に太鼓の演奏は初めて見ましたよ」と語った。

カーラ・デイリーさんはオンラインでサマー・フェスティバルを知り、シカゴから初めてやって来た。
• デイリーさんはかつて学校で日本語を学び、カタカナが書ける。その後東京と北九州に7年間住んでいた。
• デイリーさんはアーティストで、現在イラストや版画風のヴィジュアル・アートなどをやっている。日本で消しゴムを彫って小さなスタンプを作ることから始めたと語った。

キャスタノン一家はイリノイ州のバーバンクからやって来た。母親のメリベルさんは「以前に息子がここに来て、とても良かったと言っていました。私たちはとても日本に旅行には行けないので、ここに来ました」と話す。
• 娘のセレナさんは「とてもきれいで、毎日見ているものとは違うので、とてもワクワクしています」と語る。
• もう一人の娘のルビーさんは「本当にアジア文化の世界に入ったみたいです。とてもきれいで素晴らしい。私の夢が叶いました」と語った。

• パビリオン近くで、バッグや装飾品など着物から作った手芸品を売っていたのはアンディさん&ロールナ・ギルバート夫妻。「私たちは21年間日本に住んでいたんですよ」とロールナさんは微笑む。
• 夫妻はEvangelical Free Church of Americaの伝道師で、宮城県に住んでいた。一旦ネイバービルの家に戻っていたが、東日本大震災後に被害が大きかった宮城県石巻氏女川町に引っ越し、ボランティアを始めた。
• 父親を津波で亡くした隣人が、趣味で着物からいろいろなものを作っていたと話したことから、夫妻は雇用を求めている人たちのために恵プロジェクトを立ち上げ、隣人の支援を始めた。隣人は若いお母さん方に着物手芸を教え、現在では8人が有給で手芸品づくりの仕事に就いているという。ロールナさんは「2日前に女川から帰ってきたところなんですよ」と語った。

アンディ(左)とロールナ・ギルバート夫妻


キャンディマンで親しまれている寺沢正次さんのマジック・パフォーマンス
「令和」という字を書く千葉青藍氏


アンダーソン日本庭園のサマーフェスティバルで箏演奏について質問する
来園者の人々(箏奏者手前は藤岡恭子さん)



スティーブン・豊田氏(右)による合気道実演


武人館武道のジェフ・パッチンさん(中)とその生徒達



ジョージ・マステンさん(右)と伯父のスコット・ウエルズさん


カーラ・デイリーさん(右)とデイリーさんの友人


キャスタノンさん一家