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JET参加者、出発を前に抱負を語る

• 日本の市町村の小・中・高校に派遣されて生きた英語を教えたり、コーディネーターとして地方自治体の国際化を援助するJETプログラム(Japan Exchange and Teaching Program)の参加者が人が7月27日、オヘア空港から日本へ飛び立った。出発前日の7月26日には在シカゴ総領事館広報文化センターで壮行会が行われた。

• 挨拶に立った伊藤直樹在シカゴ総領事は、管轄10州から153人の新規JET生が採用され、その数は全米の在外日本公館で一番、世界でもロンドン日本大使館に次ぐ二番だと述べた。
• 今年は世界から約2,000人が新規にJETプログラムに参加し、日本の市町村に派遣される。JETプログラムは発足から33年目となり、プログラムを終えて帰国したJET同窓生は6万人にのぼる。JET同窓会は世界各地に支部があり、ジョブフェアや新年会などを通じて横の繋がりを保っている。

• 伊藤総領事は、今年出発するJET生が東京五輪開催を経験することになることや、来年から実施される小学校3年生からの英語学習に触れ、歴史的経験をすると同時に、英語教育におけるより重い責任を担うことになるとJET生を励ました。
• また、JET生の仕事は教室だけにとどまらず、良きアメリカ人として地元の人々と仲良く暮らすことを奨めた。
• さらに伊藤総領事は「JET生の役割は米国に戻っても終わらない」と述べ、JET同窓会を通じて横の繋がりを保ち、草の根の文化大使として、日本のパートナーとして、日米間の人と人との交流促進に努めて欲しいと呼びかけた。

• ノースダコダから兄弟でJETプログラムに参加するジェイソン・カーティさんとマシュー・カーティさんが、新規JET生代表として挨拶に立った。
• ジェイソンさんは、時間を取ること、忍耐、マインドセット(物の見方・考え方)でこのアドベンチャーに臨みたいと述べた。
• ノースダコダから車でシカゴに向かおうとハンドルを握ったジェイソンさんだが、大事な出発の時に車のエンジンがかからなかった。「どうしようと思いましたが、落ち着いて、状況を見て、その状況を受け入れてとやっているうちに、エンジンがかかりました。思ったほど時間を取られることもなかったことに気が付きました」と話し、「状況はいつも同じではありません。学校の教室もそれぞれ違うでしょうし、何でも計画通りに進むわけではありません。日本に行っても、このマインドセットのアプローチでやりたいと思います」と語った。

• マシューさんはジェイソンさんを通じてJETを知り応募した。2人とも日本に興味を持っており、ホストファミリーとして日本の高校生を受け入れたこともあるという。
• 物理学を専攻したマシューさんはティーチングの経験がなく、JET先生になることにかなり緊張していた。だがジェイソンさんが話したマインドセットで、JETの面接に合格することができたと語った。

• JET同窓会シカゴ支部のバイス・プレジデントを務めるララ・ザラ・エスピノーザさんが、出発を控えたJET生にはなむけの言葉を送った。
• 通称ザラさんは2010年から2011年まで滋賀県の学校で英語を教えた。ザラさんは日本人の父と韓国人の母の間に生まれ、ミシガン州に住むメキシコ系アメリカ人家庭の養女となった経緯を持つ。仕事始めの日に教育委員会のスーパーバイザーから、メキシカン家庭の養子になったことは恥ずかしいことだから、生徒や同僚に言わないようにと言われた。人種差別・性的差別など、ザラさんはカルチャーショックに相当苦しんだという。
• だが、プロのダンサーでもあるザラさんは、ダンスで打開を図り、生徒や同僚達と親しくなって行った。
• その経験からザラさんは3つのアドバイスを旅立つJET生に贈った。
• 仕事を持つ身であること に責任を持ち、文化大使であり米国を代表していることを忘れないこと。
• どんなに長く日本に滞在しても、どんなに日本語が上達しても、日本人にはなれない。自分が誰であるかを自覚すること。
• 余暇を取り、質の良い生活をし、健康に気を付けること。

旅立つJET生インタビュー

• シカゴ出身のマリコ・カスコースキーさんは日系アメリカ人の母を持ち、補習校にも通っていた。ホストファミリーとして日本の女子留学生を世話したことがあり、その女子学生が大好きだったという。東日本大震災後、仙台へボランティア活動に行ったこともあり、日本への興味が益々強まった。また、教師になりたいと決めていたこともあり、JETプログラムは「日本とティーチングのパーフェクト・コンビネーション」だと語る。
• カスコースキーさんは佐賀県有田市の小学校と中学校で英語を教える。「とてもワクワクしていて、最初のクラスが待ち遠しい。アメリカと自分の文化、日本について知っていることを話したい。そうすれば友達ができるし、私は学ぶことと教えることが大好きですから」と語った。

エリン・オダニエルさんはコロンバス・オハイオ出身。大学では建築を専攻し、神道の建築様式を研究したことがあった。その研究をを通じて日本に興味を持ち、余暇には日本語を勉強していた。その時はJETの事は考えていなかったし、教える仕事は無理だと思っていた。
• しかし、外国からの留学生に英語を教えることになり、その経験が教師になることに自信を付けてくれ、JETに志願した。オダニエルさんは新潟県へ行く。そこにはJET同窓生のウェブサイトがあり、ガイドラインを提供してくれるという。

• アイオワ出身のミーガン・ラッディさんは福井県で英語を教える。小さい頃から日本文化に興味を持っていたラッディさんは、祖母の家にある日本庭園を見て、その造り方をよく祖母に尋ねたものだという。もう少し大きくなるとマンガやアニメのファンになり、それらを通して日本文化や人間性や行動の違い、日本語への興味を深めることになったと話す。
• 大学3年の時に5か月間日本へ留学し、日本文化と日本語を学び、日本がとても好きになった。「もう一度日本へ戻ろう」と決めたラッディさんは、いろいろなプログラムを調べ、JETに応募した。教師として正式な教育は受けていないが、子供たちの学習を助けてきた事が今回役立つという。
• JET生として大事なことは文化大使であることや日米の生徒間のコネクションを作ること。2か国間の違いやコネクションの重要性を生徒に教えてインパクトを残したい。生徒達が将来米国へ留学したり、両国の違いやハーモニーを見るために訪米するように、生徒にインパクトを残すことが最大の仕事だと思いますと語った。

• ネブラスカ出身のケイラブ・ユーイングさんは、大学のアドバイザーがJET同窓生だったことから、JETプログラムへの参加を奨められ、応募を決めた。
• 行き先は沖縄県の石垣島。小学校と中学校5校で英語を教えることになっており、計画は思案中だと語った。

プリンセス・コールマン=トーマスさんはシカゴ出身。大学の教授から話を聞いて調べ、JETに応募した。派遣先は東京都練馬区で、高校1校で教える。
• 「シカゴ生まれ、シカゴ育ちなので、シカゴの事は何でも知っています。絶対シカゴのことを話したいです。練馬に行ったらミュージアムを見て回りたいです。とても楽しみにしています」と語った

前途を祝して乾杯するJETプログラム参加者


出発するJET参加者を激励する伊藤直樹総領事


ララ・ザラ・エスピノーザさん


ジェイソン・カーティさん(右)と弟のマシューさん



マリコ・カスコースキーさん


左からミーガン・ラッディさん、ケイシー・ベンソンさん、エリン・ォダニエルさん


ケイラブ・ユーイングさん(左)とスティーヴン・デヨーさん


プリンセス・コールマン=トーマスさん