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チャリティ・デュオ・リサイタル「癒しの春宵」
ピアノとクラリネットのコンサート

 ピアニスト鶴賀香苗さんとクラリネット奏者久美子・ノーランさんによるチャリティ・デュオ・リサイタル「癒しの春宵」が4月19日、パラタインにあるカウントリーサイド・チャーチで開催された。
同コンサートは、東日本大震災から3年を機に、2人の音楽家が「被災地へピアノを届ける会」のために何かしようと企画したもので、利益全額が同会に寄付された。また、2人の気持ちに賛同したオムロン・コーポレーション・オブ・アメリカが寄付を決め、CEOのナイジェル・ブレイクウェイ氏が寄付金の小切手を手渡した。

 コンサートの夕べは花の開花を誘いかけるようなやわらかい風に乗って、ピアノとクラリネットの響きが遠くまで運ばれていくような、タイトル通りの「癒しの春宵」だった。
コンサートは鶴賀香苗さんのピアノソロ、リストの3つの演奏会用練習曲から「ため息」、ショパンの練習曲集opc10から3番「別れの曲」、4番、5番「黒鍵」が演奏された。
続いて久美子・ノーランさんによるサンサーンスのクラリネットソナタop.167より1楽章アレグレット、2楽章アレグロ・アニマート、4楽章モルト・アレグロ、続いてドビュッシーのクラリネットのための第一狂詩曲が鶴賀さんのピアノと共に演奏された。

 インターミッション後はガラリと雰囲気を変えて、クラリネットソロ、ガーシュインの3つのプレリュードから1.アレグロ  リズムに合わせて、3.アレグロ リズムに合わせてが演奏された。また、スクリーンには美しい自然の光景が写し出され、吉川和夫作の“BIRD” is FREEから1.おだやかに、遠くから聴こえてくるように、2.しなやかに揺れ動いてが演奏された。
また、鶴賀さんが演奏するシューマンの献呈では、在りし日のシューマンを偲ぶイメージがスクリーンに映し出された。
最後にはクラリネットとピアノのデュオで東日本大震災の被災者を応援するために製作された「花は咲く」が演奏され、客席からも歌声が上がった。

鶴賀香苗
4歳よりピアノをはじめ、桐朋学園大学音楽部ピアノ科を首席で卒業し音楽賞を受賞。東京でデビュー後は日本各地のオーケストラと共演。東京フィルハーモニー交響楽団との共演はNHK FM「現代の音楽」で放送された。
北京放送交響楽団にソリストとして招聘されたほか、サンパウロ、ケルン、ローマ、ロンドン、モスクワなどでも演奏。大阪でプラハ弦楽四重奏団と共演したシューマンのピアノ五重奏曲の成功により同楽団からプラハに招聘され、2年にわたりプラハで演奏活動をし絶賛された。
オペラ分野ではチェンバロ奏者として多くのオペラ公演に出演、また、世界的なチェリストや海野義男など日本を代表する演奏家との共演など多方面で活躍した。
2000年よりシカゴ在住。シカゴ交響楽団メンバーとの共演のほか、新進フルーティストとともにWFMTにも出演している。

久美子・ノーラン
洗足学園大学音楽学部卒業時にクラリネットで最優秀賞を受賞。ヤマハ主催水戸芸術館主催のコンサートで数々のソロ演奏を行う。東京での5年間のフリー奏者としての活動中に多数の中学、高校、アマチュア団体の指揮、室内楽、オーケストラでの演奏経験をつむ。代行奏者として訪れた新日本フィルハーモニー・オーケストラでの小澤征爾氏との共演もある。
1997年にルーズベルト大学から奨学金を得てシカゴ音楽学院に入学。2000年に卒業後は2002年までシカゴ・シビック・オーケストラの第一アシスタントを務める。その間も多くの有名識者の下で研鑽を積む。また、数々の地元オーケストラと演奏している。
クラリネットとピアノのインストラクターとして20年以上のキャリアを持ち、2011年からミッドウェスト音楽院の教員を務める一方、シカゴエリアで音楽活動を続けている。