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三遊亭竜楽師匠
7ヶ国語で 落語を披露


• 三遊亭竜楽師匠の独演会が9月26日には英語で、27日には日本語で行われた。シャンバーグのパフォーミング・アーツ・センターで行われた日本語独演会で、竜楽師匠は「味噌豆」と「チリトテチン」を披露、英語でも同様の演目を披露したと語った。
• 三遊亭竜楽師匠は英語と日本語の他、イタリア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語の7つの言語で落語を行っている。27日の独演会ではさっそく「味噌豆」の最初を数ヶ国語で披露し、言語の特徴とお国柄を小噺にして話してくれた。

• イタリア語は陽気でイタリア人はよく笑う。ポルトガル語はスペイン語に良く似ているが忙しい感じがする。フランス人は気取って笑わない。笑ってもお上品。ドイツ語は硬く、愛のささやきも喧嘩のように聞こえる。
• 話は変わるが、とかく日本人は発音にうるさい。イタリアに長く住む女性が落語の「長短」をイタリア語で聞いて、「長」はいいけど「短」の発音がどうもと言う。別の女性は「短」はいいけど「長」がどうもねと反対のことを言う。イタリア人に聞くと「どちらもグッド」と言ってくれた。「日本人は自分でハードルを高くして、がんじがらめ。ここに正しい発音があると(こだわる)」と竜楽師匠は日本人の狭量を小噺に乗せてチクリと風刺した。

• さて竜楽師匠の落語は「味噌豆」。つまみ食いの美味しさは格別。使用人定吉のつまみ食いを戒める旦那だが、思わず軟らかく煮えている味噌豆に手を出してしまう。こっそりと食べられる場所を探す旦那だが、果たしてどうなるのか・・・。

• 落語の合間にはニューヨーク落語会の会長、入浴家¢(ニュヨクカ・セント)さんによるウクレレ漫談が行われた。ジャズのリズムに乗せた「じゅげむ」のくだりも。何を隠そう、入浴家¢さんはジャズボーカリストとして35年前にニューヨークに渡っていた。
• 尚、シカゴでの竜楽師匠の公演はシカゴ日米協会の主催、シカゴ日本商工会議所の助成金とFifth Third Bankの協力で実現した。

• 三遊亭竜楽師匠
• インタビュー

• Q:外国語で落語をやろうと思われたのは?
• 竜楽:たまたまイタリアの人から頼まれたんです。それもボランティアで。行くお金も無かったのですが、旅行のつもりでやろうと思いました。
• イタリア語で小噺ぐらいできませんかと言われて、しゃくだったので全部イタリア語でやりますと言ってしまったんです。

• Q:台本は誰が?
• 竜楽:殆どがその国の日本文化研究者です。イタリア語はローマ大学で落語を研究している教授が私の落語を翻訳してくれました。
• 外国語で落語をやっていると、他の国の人からもメールが来るようになりました。イタリアでやっているそうですがドイツにも来てくれませんか、というように。ベルリン大学で大阪の漫才を専門にしている人です。
• そういうい人達でないと、落語と笑いの翻訳はできませんね。また、来てくれれば何でもしますと言ってくれます。通訳、かばん持ち、そして一緒に回ってくれる。それがあるから続けられるんです。

• Q:それにしても、よどみなく外国語で落語をされています。
• 竜楽:そんなことは無いのですが、狂言をやっているのが良かったと思います。勉強のためにもう15、16年、人間国宝の野村万作さんに教えてもらっています。狂言の音は日本語と違って、抑揚が取りにくい。それを直してもらうんです。
• また、狂言は仕草を大事にします。落語で物を取ったり渡す時、動きを狂言から取っています。表情を作ってから動く、言葉と表情を別個にやっていくことによって、より伝え易くなり、海外の人に分かり易い。
• チリトテチンで腐った豆腐を食べますが、本当に豆腐食べないと駄目。鏡を見ると作ってしまう。自分が食べた時にどういう風になるかを再現するのが一番いいんです。

• フルストーリーはシカゴ新報10月24日号でお読み下さい


三遊亭竜楽師匠


「チリトテチン」で腐った豆腐を食べる羽目になった
知ったかぶりの男を演じる三遊亭竜楽師匠