日本語メインに戻る
ジェブ・ブッシュ氏
初の海外政策を語る
大統領出馬を見据え、シカゴで講演

• 2016年の大統領選出馬を見据えているジェブ・ブッシュ氏が2月18日、同氏初となる海外政策構想について講演した。同講演会はシカゴ・カウンシル・オン・グローバル・アフェアーズの主催で行われ、会場となったフェアモント・ホテルには約800人が参集した。多くのメディアも駆けつけ、カメラを林立させた。

• 「アメリカのリーダーシップをどの様に取り戻すかを探索してみたい」と冒頭に述べたブッシュ氏は「アメリカのリーダーシップが世界に利益を与え続けている。第二次世界大戦後には数億人を貧困から救った。権利と自由“リバティ”を確保することが平和への力だ」と述べ、米国の民主主義拡大の正統性を主張した。
• ジェブ・ブッシュ氏はオバマ政権を「首尾一貫せず、優柔不断」だと述べ、「アメリカは友人の信用と信頼を失い、既に(テロリストやISISなどの)敵に対する脅威ではなくなっている」と酷評した。

• ブッシュ氏は強いアメリカに戻るための、経済成長、軍事費の拡大、軍事力の強化、同盟国への関与強化などの6つの主要海外政策を挙げた。また、イラク戦争とその後の処理で不評を買った兄のジョージ・W・ブッシュや父のジョージ・H・ブッシュと自らを切り離し「私は私自身。私の見方は私自身の考えと経験によるものだ」と断言した。
• 一方、「イラク戦争で間違いがあったのは確かだ。米国は大量破壊兵器という諜報に頼ったが、それは正確ではなかった」とターゲットを最高責任者から諜報にシフト、NSA強化の必要性を主張した。

• ジェブ・ブッシュ氏は、欧米や日本、エジプト市民に対するISISの残虐行為に言及し、世界は「制御が利かない状態になって来ている」とオバマ政権をなじった。

• ブッシュ氏は「世界への関与をより強めると誓ってその座についた誰かが、アメリカの影響力を縮小させている」と述べ、アメリカのリーダーシップを取り戻すためにと6つの主要海外政策を上げた。

経済成長率4%を達成する

• 移民法を改正し経済成長の促進剤とする。長期的予算を圧迫している特権システムを改正する。貿易を活発化させる、それには経済協定などに於いて議会が大統領に権限を与えることが必須となる。BRICsにも積極関与し、その名も変えるべき。経済的に強い国であることが、長期的な平和と安全を維持することになる。

• その他の経済政策で重要なことの一つは、エネルギー革命。これについては比較的近未来に可能になるというグッドニュースがある。オイルとガスの生産能力を持つことで産油国への依存を減らすことができ、多額の国内投資もできる。
• 世界の人々が資本主義や民主主義に対する信頼を失えば、バラバラの方向に行ってしまう。アメリカの経済システムがベストだと思えば皆が見習い、より平和な世界をもたらす。

言動の一致

• 「現政権は、言動にギャップがある。レッドラインを引いても、すぐに消している。言葉と行動は一致すべき」だとオバマ政権を非難した。

軍事力の強化

• 憲法に謳われている防衛とういう政府の主要な責務を行使するため、軍事力の再建を図るべき。この10年来、軍事費はGDPの2.5%で危険状態となっている。軍は任意予算ではなく、自国の保全を維持し世界をより安全にする基幹的なアセット。
• 次期大統領は21世紀に必要な軍事政策を打ち出すべき。ブッシュ氏は「基本的に、弱さが戦争を招くと信じている。強さが平和を後押しするものだ」と述べた。また、ブッシュ氏はISISを「violent extreme Islamic terrorism」と呼び、「外交は避け、追い出す代わりに銃で狙うべきだ」と述べた。

同盟国との関係強化

• 関係強化が世界の安全を育む。第二次世界大戦後、米国は同盟国の力に依存してきたが、米国市民にはおそらく控えめに伝えられている。しかし、それは世界平和の大きな力になっている。NATOを強化し、日本、韓国、オーストラリア、オセアニア諸国との同盟強化が必要。また、隣り合わせるメキシコやカナダ、中東やエジプトとの関係再構築が必要。特に世界に散らばるイスラミック・テロリズムに立ち向かうにはこれが必要。「究極的には、アメリカが友人であること、アメリカに刃向かえば成功や未来はないことを学んでもらう」とブッシュ氏は述べた。

NSAの強化

• 公共交通、学校、教会、シナガーグと所かまわず襲ってくる過激派の脅威に備えるには諜報収集が必要。テクノロジーを駆使した情報収集と分析が襲撃を未然に防ぐために極めて重要なプログラムだとブッシュ氏は述べた。

リバティ・ポリシー

• 海外政策の基本を権利と自由“リバティ”に置く事。言論の自由、報道の自由、宗教の自由、自由市場、これらのアメリカの経験がリバティの証だといえる。
• フリーダムは最高の擁護者であり、他の国々にもこれを押し進める。この仕事は国民も担うべきで、リバティを擁護しなければ、敵はいつかはアメリカに攻撃にやって来る。ブッシュ氏は「アメリカは世界から引っ込む余裕はない。我々の安全、繁栄、価値は他国への関与を強く求めている。我々がリーダーシップを取り、世界の安全、平和、自由に関わることで謝る必要はない。強いアメリカのリーダーシップに何者も取って代わることはできない」と述べた。

• オバマ大統領のアジア重視政策について、ブッシュ氏は「アジア基軸戦略(Asia Pivot Strategy)を打ち出しているが、一貫性がなく、成果が出ていない。Pivotという言葉も良くない。アジア外の国々は振り回される方かと思いかねない」と非難し、「その戦略は良いと思うが、現実的でなければならない。中国との関わりは同じように重要だ。日本、韓国、オーストラリアなどの古くからの同盟国の信頼を築かなければならない。しかし中国との深い関係も持たなければならない。容易に誤解が生じ、経済や保全で競争相手となる得ることが私の経験で分かる」と述べた。

ジェブ・ブッシュ氏の経験とは

• ブッシュ氏は24歳の時にテキサスの商業銀行の社員としてベネズエラに駐在し、支店を開設した。その時は海外からアメリカを見る機会でもあった。そして、ベネズエラが米国から離れていく状況を実感したと話した。
• フロリダ州知事に就任後は、15回の海外トレイド・ミッションを率いた。また、貿易、移民、保全問題に積極的に関与した。メキシコ、ブラジル、アルゼンチンには500人の派遣団を率いた。
• イスラエルには5回に亘って訪問し、フロリダの商務長官として当時のイスラエルのアリエル・シャロン首相と貿易契約を交わしたのは大きなハイライトだと語った。
• 州知事を辞めた後は、年間4回はアジアを訪問し、アジアのダイナミクスを実感したと語った。

・ ・・・・・・・・・・・・

• ジェブ・ブッシュ氏は1953年テキサス生まれで、第43代ジョージ・H・ブッシュ大統領の三男。テキサス大学ではラテン・アメリカ学を専攻、テキサス商業銀行に入行する。1980年からフロリダに住み、不動産業などで財を成す。1987年から1988年までフロリダ州商務長官を務める。
• 1998年にフロリダ州知事に当選し、2007年に州知事職を終える。その後は民間企業に戻った。夫人はメキシコ系で、ブッシュ氏はスペイン語にも堪能。
• ョンを率いた。また、貿易、移民、保全問題に積極的に関与した。メキシコ、ブラジル、アルゼンチンには500人の派遣団を率いた。
• イスラエルには5回に亘って訪問し、フロリダの商務長官として当時のイスラエルのアリエル・シャロン首相と貿易契約を交わしたのは大きなハイライトだと語った。
• 州知事を辞めた後は、年間4回はアジアを訪問し、アジアのダイナミクスを実感したと語った。

・ ・・・・・・・・・・・・

• ジェブ・ブッシュ氏は1953年テキサス生まれで、第43代ジョージ・H・ブッシュ大統領の三男。テキサス大学ではラテン・アメリカ学を専攻、テキサス商業銀行に入行する。1980年からフロリダに住み、不動産業などで財を成す。1987年から1988年までフロリダ州商務長官を務める。
• 1998年にフロリダ州知事に当選し、2007年に州知事職を終える。その後は民間企業に戻った。夫人はメキシコ系で、ブッシュ氏はスペイン語にも堪能


シカゴで講演するジェブ・ブッシュ氏


質問に答えるジェブ・ブッシュ氏


講演会には約800人が詰め掛けた。