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写真展「絆4:我々の眼を通して」
東北の復興と喜怒哀楽を伝える

• 東日本大震災から4年目を迎え、シカゴと被災地の繋がりを示す写真展「絆4:我々の眼を通して」がデイリー・センターで3月9日から13日まで、トンプソン・センターで16日から20日まで開催された。展示された写真はシカゴ国際姉妹都市委員会のウェブサイトChicagoSisterCities.
• com/Kizuna4で見ることができる。また同写真は、7月17日と18日にアーリントンハイツ国際競馬場で開催される日本祭りでも展示される。

• 3月11日にはデイリー・センターでオープニング式典が行われ、震災被災者への思いを新たにした。
• 同写真展はシカゴ国際姉妹都市大阪委員会共同委員長の野毛洋子氏がイニシャティブを取り、2012年から毎年開いている。4回目となる「絆4」は、2人のアメリカ人写真家と仙台の日本人写真家・宍戸清孝氏により、東北の復興の様子や生々しい震災の爪痕が描き出された。アメリカ人写真家はキューレイターでもあるジェイムズ・チェン氏と、実際に震災を経験し後にドキュメンタリー・フィルム「東北  友」を製作したレスリー・ジュリアン氏(113Project)。

• 昨年秋に被災地を訪れたチェン氏は「毎年違う主題で絆写真展を実施してきたが、一貫したテーマは人間社会の強さ-災害に苦しむ人々がいれば、他の人々が救済の手を差し伸べるという絆の強さだ」と述べている。

• 野毛氏は昨年10月に東北を訪れ、現状を目にした。「復興のプロセスは地域により差があり、それぞれに悲しいストーリーと明るい話題がある」と述べ、東北の様子を話した。

・ 福島第一原発から約10キロの所にある富岡町は最近まで立ち入り禁止となっていた。美容院前にある時計は、地震発生時刻の2時46分を指したまま止まっている。「蜂に刺されないように気を付けて下さい」という町内のスピーカーから流れるアナウンスを聞いた野毛氏は、復興は遠いと感じた。時計の写真はチャン氏が撮影している。

・ 石巻のフィッシャーマン、アベ・トシハルさんは漁船と家を失った。政府が提供する90%の補助金を受け、新しい漁船を買い操業を始めた。しかし、食堂や店は閉まったままで道路は荒れたまま。復興は遅いと言う。

・ 仙台の阿部聡次さんは世界的に有名なオートバイの設計・製作者。同氏が営むワイルド・ロード・チョッパーズは震災後、食料や水のディストリビューション・センターとして場所を提供した。日本全国のオートバイ愛好家からの支援を受け、必要なものをオートバイで素早く被災者に届けた。あれから4年が経ち、ようやくビジネスが回復し始めたという。

・ シカゴ生まれのアキヒコ・藤平さんは今も福島の短大で英語を教え続けている。震災発生後は直ぐにボランティアを買って出、被災者に食料や水を届けた。福島に留まり続ける理由を「福島の人々を置いて、どこにも行けない」と話した。

• 野毛氏は「これらの写真やストーリーは、東北の人々からのプレゼント」だと語った。

• 式典に出席した柳井啓子首席領事は、日本の全体的な経済は回復し、被災地は立ち直りつつあると話した。柳井氏によると、住宅地を高台に上げるプロジェクトの90%が、被災者のための公営住宅の建設プロジェクトの80%が現在進行している。一方、約8万人が仮設住宅に住んでおり、震災以前からあるアパートで避難生活をしている人々もいる。3月には安倍首相が新たな5年計画を発表し、被災地では新技術を導入した新しい街作りが行われていく。
• 柳井氏は「写真家達の目を通してシカゴの人々は東北の人々を思い出し、日本は常に皆さんの友情を忘れない」と語った。

• シカゴ日米協会のプレジデント、エド・グラント氏は「野毛氏は1年目から4年目まで絆写真展を率先した“原動力”だ」と賞賛し、シカゴ日米協会は多くの他組織と共に東北の復興が完了する日まで、復興努力の一部になり続けると語った。

• 同式典は司太鼓の和太鼓演奏で始まり、エマニュエル・シカゴ市長代理、ラウナー・イリノイ州知事代理、イリノイ州監査長官代理が出席し、復興を願うメッセージを読み上げた。また、田辺恵美さんによるバイオリン演奏、会場全体による「上を向いて歩こう」の大合唱も行われた。日本からアメリカの人々への感謝の気持ちのシンボルとして、木村トキコさんと唯乃さんから花束の贈呈が行われた。

• 警視庁の発表によると、東日本大震災で1万5,891人が死亡、その後の避難生活で3,244人が死亡し、震災関連での死者は2万人を超える。2015年3月10日時点で、2,584人が行方不明のままとなっている。

• 写真展絆4は、シカゴ国際姉妹都市、シカゴ日米協会、在シカゴ総領事館、シカゴ日本商工会議所、日本貿易振興機構シカゴの共催で開催された。


デイリー・センターで行われた写真展「絆4」


野毛洋子氏


Attendees sing Sukiyaki Song together.


日本からの感謝の気持ちを込めて、アメリカ人代表に花束が贈呈された。

地震発生時に止まったままの時計。福島県富岡町


漁船を買い操業を始めたフィッシャーマン


ようやくビジネスに回復の兆しが見えたWild Road Choppers"