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人気高まる日本酒・和食・緑茶
Experience Japan, Chicago!開催

• 日本の飲み物と食を飲食業界の人々に紹介する「Experience Japan, Chicago!」が6月16日、JETROシカゴの主催で開催された。会場となったシカゴ市にあるケンダル・カレッジには35のブースが並び、日本酒、お茶、シーフード、和牛、和菓子、ラーメンなどの試飲と試食が行われた。
• また、グリーン・ティエストのジョセフ・ステルナー氏によるお茶の入れ方についての実演も行われた。ステルナー氏は接客業界に15年以上の経験を持ち、お茶がもてなしに良いことから緑茶に関心を持った。昨年11月には日本を訪れ、お茶製造者らに直接会い、お茶に使う水の大切さや温度や時間についての説明を受けた。

• 挨拶に立った岩藤俊幸在シカゴ総領事は、会場には日本各地から出展された約130種の日本酒が並んでおり、UNESCOの文化遺産に登録された和食とともに味を試して欲しいと参加者を歓迎した。また総領事は、日本の酒と料理を紹介する総領事館の取り組みはJETROシカゴの橋渡しによって広範囲に亘る酒や日本食がシカゴにもたらされており、今後も紹介を続けて行きたいと語った。

• 近年シカゴではラーメン専門店の数が増え、ラーメン人気が広がっている。キッコーマン・セールスUSAの下田聖一郞氏はとんこつラーメンのスープベースを紹介していた。とんこつスープを作るには時間がかかる。「その一番難しいところをキッコーマンでお手伝いして、後の味付けを醤油や味噌、塩ベースなど各々のレストラン独自の味にやってもらおうというものです。中西部で麺の文化が広がって来ているので、シカゴラーメンやデトロイトラーメンというように地域性があるラーメンが生まれたらと思います」と語った。
• キッコーマンではこの他、チキンサンドイッチなどに人気が出ているわさびソースやウナギのたれなど、いろいろなソースを紹介していた。

• ウィズメタック・エイジアン・フード(元西本貿易)の土田将也氏も一正のなると巻きとともにラーメンを紹介していた。土田氏は「今はフュージョン系のラーメンが多いが、シカゴ市内にも日本人出資のラーメン・チェーンが開店します。中西部にはまだまだ増えていくと思います」と語った。

• 森永牛乳配給の中村文昭氏は饅頭や団子などの和菓子を紹介していた。茨城県にある同社はいろいろな味のあんこや栗ペーストなどを提供するOEMサプライヤーとして出展していた。「ラーメンなども長い時間がかかって本場の味が世界でも通用するようになったと思います。今後本格的な和菓子を食べたいという需要が増えてくるという自信は持っています。団子やかりんとう、饅頭などをどんどん紹介できればと思います」と語った。

• ニチレイの矢部光輔氏は北海道産の野菜コロッケとカボチャコロッケ、青森産のベビーホタテ、静岡産のビンチョウマグロを紹介していた。矢部氏は「日本食の売り上げは順調に伸びています。日本人だけでなく、一般的に日本食が伸びているなと実感しています。シカゴは大きな街ですし、日本食がまだまだ伸びる余地があると聞いて期待しています」と語った。

• ダイエイ・トレイディングの弥富悠希氏は、長野県マルマン味噌の「金山持みそ漬けの素」を紹介していた。照り焼きが既に浸透しているアメリカで、次はみそ漬けという期待も。試食していた来場者は「味噌の味がちょと付いているけど、私としてはもっと味噌の味が強い方が好きですね。アメリカ人は照り焼きは知っているけども、味噌焼きはまだ知りませんからね」と話した。

• 塩辛などを紹介していたのはニュージャージーから来たあづま・フーズの岡本誠弘氏。「日本食の人気は上がっているけども、その分日本食をちゃんと伝えなきゃいけないと思いまして。本物を知って頂いて、そこからアレンジしてもらう。他の国から来た商品で間違った情報を与えてしまうと、日本食という文化自体が違うものになってしまうので、そこに気を付けながら日本で作られた商品をメインに持ってきています」と意気込みを語った。
• 塩辛はまだまだ10年ぐらいはかかるという岡本氏は「クリームチーズと合わせるなどしてスプーンで食べさせることによって、今までよりは興味を持って行かれるお客さんが多いですね」と語った。

• その他宮崎牛や、高級カニかま「スノー・レッグ・クイーン」なども紹介されていた。

• 日本酒はアルコール飲料の一つとしてアメリカ市場に受け入れられている感じがする。
• 在ニューヨークのティモシー・サリヴァン氏は八海醸造のブランド・アンバサダーとして自らのビジネスを開いた。
• サリヴァン氏が日本酒に出会ったのは10年前のことで、それが人生を変えたという。いろいろな酒を試しているうちに日本酒がホビーとなり、数年前に自分の会社を創立した。
• 同氏によると、ニューヨークでは新しい日本レストランが毎週のように開店しており、日本酒人気が高まっているという。
• 八海山が最初に飲んだブランドの一つだったサリヴァン氏は「八海山を代表して紹介できることを幸せに思いますよ」と語った。

• 昨年初めてシカゴに出店した兵庫県丹波にある西山酒造場の西山周三氏は「去年はディストリビューターを見つけることでしたが、今年はその先のレストランを見つけることです。計画通りに進んでいます。順調です」と語る。
• しかし、丹波は昨年8月の豪雨で土砂崩れが起き、西山酒造場も1.5メートルの土砂に埋まった。仕込んでいた酒も全部ダメになった。
• 西山氏は「(醸造場)の歴史が長いと良いこともあったが悪いこともあった。それを全部振り払って出直すんだという思いで来たのが去年のシカゴです。その後被害を受けて、何か新しいものを作り上げるぞという思いが地域全体にできあがっています。その後の第一弾がシカゴです」と語った。

• コシヒカリの里、新潟県には約92社の醸造所がある。その中の13社を代表して出展していた武蔵野酒造の小林尚氏は、新潟では酒米も良いものがたくさんとれるという。
• 小林氏のお勧めは、新潟県でしか入手できない越淡麗という酒米で作った純米大吟醸。これは海外でしか手に入らない酒だという。
• 武蔵野酒造は大吟醸スキー正宗、純米吟醸天と地、特別本醸造入魂を出している。入魂は五百万石という昔からの酒米を使った酒で、値段もリーゾナブルなので晩酌に飲んで欲しいと語った。


• 毎年出展している栃木県にある天鷹酒造の尾崎宗範氏は、日本酒がビジネスになる新しいステージに入って来たという。日本酒業界ではいろいろな技術ができてバラエティに富んだ酒ができている。「それを利用しない手はない。珍しいお酒があったら試してみてください。そうすると(日本酒を飲むのが)楽しくなっていくと思います」と語る。「今まではエキゾチックなお酒だったが、日常的なお酒になり、そこに様々なものが出てきたという新しいステージになったと思います」と語った。


• ウィズメタックの長尾規靖氏はイチゴの濁り酒を紹介していた。福島県のほまれ酒造が北米向けに、飲みやすい酒として特別に開発したものだという。イチゴの香りと甘さが酒の香りと溶け合って、非常に飲みやすい酒になっている。長尾氏によると、東海岸ではレストランなどでかなり受け入れられているという。この他、アラジンボトルに入れた色鮮やかな純米酒、ゆず、濁り酒の3種も紹介していた。
• 長尾氏は「日本人以外のひとが日本酒に興味を持っているというのが一番大きくて、今回は日本から来ている日本のお酒と言うことで、また(日本酒の)裾野を広げられたらと思います」と語った。 


来場者に試飲を勧める会場の様子


とんこつラーメンのスープベースを紹介するキッコーマン・セールス・USAの下田聖一郞氏

日本酒について熱心に質問する来場者


塩辛を説明する、あづま・フーズの岡本誠弘氏

緑茶の入れ方を説明するジョセフ・ステルナー氏


岩藤俊幸総領事


森永牛乳配給の中村文昭氏によって紹介された和菓子「団子」


八海醸造のティモシー・サリヴァン氏


西山酒造場の西山周三氏