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第30回日本語弁論大会
いろいろなトピックで世相の反映も

• 「2013年9月から1年間、鹿児島に留学、ボランティア活動で岩手や福島に行った。東北の復興はまだまだと思えたが、放射線のことなど誤解していたことが分かった。聞いたこと、見たこと、感じたことから、正しい知識を伝えることが学生の使命だと思う。またそれが、社会に大きな貢献となる。小さなことでも川辺でゴミを拾って、それを見た人が同じことをすれば、それが社会貢献になる。外国で勉強できる留学生はチャンスを生かして貢献活動をし、自分の国や社会に良い影響を与えよう」。以上はグランド・プライズを受賞したユハン・ワンさん(ブイナ・ヴィスタ大学)のスピーチ「私の社会貢献」。ワンさんにはJALから日本行きの往復航空券が贈られた。

• 「同じ目的で留学に行っても、同じ結果が出るとは限らない。それは自分による。留学を成功させる責任は自分にある。毎日外国人だという事を知らしめられるが、どうやって乗り越えるのか。日本人の問題と言う人、自分の国と比べる人、郷に入れば郷に従えと言う人、新しい事にチャレンジする人といろいろある。チャレンジする人は留学を楽しんだ人たち。留学生の外に友達を作るだけでなく、自分の世界を広げ何がこの国から学べるか、自分の考え方を変えればいろいろなことか見えてくる。自分で理想的な場所を作る、それが留学の楽しみの一つだ」。以上は大阪姉妹都市賞を受賞したジャネット・カンさん(イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校)のスピーチ「自分を変えれば」。カンさんにはシカゴ姉妹都市インターナショナル大阪委員会より大阪への往復航空券と2週間のホームステイが贈られた。

• 第30回日本語弁論大会が3月26日、在シカゴ総領事館広報文化センターで開催され、第一次審査を勝ち抜いた35人が堂々と日本語で熱弁をふるった。同弁論大会は毎年、在シカゴ総領事館、シカゴ日本商工会議所、シカゴ日米協会、シカゴ姉妹都市インターナショナル大阪委員会が共催しており、日本語を学ぶ生徒や一般社会人にとって一つの大きな目標となっている。
• 同弁論大会は小学生・中学生、高校生、大学生のカテゴリーに分けて行われる。今年は特に第30回を記念し、日本語を母国語とする親を持ち、現地校という英語環境で成長している中学生や高校生を対象とする弁論大会が第4カテゴリーとして組み入れられた。

• 30周年記念特別賞を受賞したのはミネソタの補習校に通うジュリー・イイジマさんで、スピーチのタイトルは「継続は力なり」。
• 「両親は日本人だが、日本に住んだことはない。補習校で学び大人の会話能力が身についた。補習校の中学部になると漢字が増え、数学も難しくなった。中学部になると他の生徒は日本からの転入生ばかりで日本語も数学もできて、補習校をやめたくなった。中学部を終えたら止めてもいいと母親に言われ、気が楽になった。同時に補習校で学ぶ達成感も感じるようになり、高等部も行こうと思った。現在高等部2年で、続けていて良かったと思う。土曜日は日本語だけで学び、日本語が上達した。学び続けることは日本人のIDを確認することでもある。日本語を学ぶことの楽しさを覚え、その大切さを理解するまでには時間がかかる。何事も続けなければ結果が出ないことをこの経験で学んだ。日本人としての誇りがある限り習い続けたい」。イイジマさんにはANAから日本行きの往復航空券が贈られた。

• 審査委員長の金子耕司領事は弁論大会で、多くの出場者がスマホをトピックに取り上げるなど現代社会を反映していることや、日本人の親を持つ子ども達が困難に面しながらも日本語を勉強し日本人として誇りを感じていることなどが印象的だったと話した。また、「中西部で日本語を学ぶ人々にとって、弁論大会がより日本語を学ぶ動機の一つになれば」と述べ、より多くの人に出場して欲しいと呼び掛けた。

• グランド・プライズを受賞したユハン・ワンさんはインタビューに答え、小学生の時に京都を訪れ日本語のイントネーションが美しいと思い、日本語を勉強したいと思ったと話した。また、将来は台湾か日本、もしくは米国で日本語の先生になりたいと語った。
• ワンさんの先生の富樫由利子氏は「私は少し助けただけで、彼女の努力のたまものです」と語った。

• シカゴ新報賞を受賞したトーマス・ポーターさん(イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校)のスピーチは「音楽の生徒への注意」。音楽の練習に終わりはなく、そのストレスから自分にとっての音楽の意味を忘れていたが、日本に留学した時にそれを思い出した。日本では軽音楽部に入りドラムを叩いていた。言葉は通じなくても音楽で心が通じ、人を繋げる音楽のパワーを知った。イリノイ大学ではテクニックの習得に焦ってばかりいた。なぜ音楽をするのか忘れてはいけない。

• インタビューに答えたポーターさんは、友人を通じて日本語の歌を初めて聞き、アニメ・シリーズを見、オタク文化に引き込まれたことが日本語を学ぶ切っ掛けになったと話した。大学では日本語のコースと共に多くの日本史のクラスを取った。そして、本当の日本の文化に興味を持った。大学で作曲で学士号を取得し、将来は日本でアニメの曲を書きたいと夢を語った。




グランド・プライズを受賞したユハン・ワンさん(中)、岩藤俊幸総領事(右)と
JALの西澤周英氏



30周年記念特別賞を受賞したジュリー・イイジマさんと
ANAの駒谷剛史氏



大阪姉妹都市賞を受賞したジャネット・カンさん(左)と
野毛洋子国際姉妹都市大阪共同委員長



シカゴ新報賞を受賞したトモ・ポーターさん(左)、ニン・ダイさん(中)と、
浦山美子シカゴ新報社長