Kyodo News

4月21日

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米政府閉鎖回避に自信
トランプ米大統領

• トランプ米大統領は20日の記者会見で、暫定予算の期限切れが今月28日に迫ったことについて「政府機関を閉鎖させたくないとみんな思っている。そうだろう?」と述べ、来週中の新たな予算成立と連邦政府機関の閉鎖回避に自信を示した。
• トランプ氏は就任から100日となる今月29日を前に、重要公約で成果を上げたい考え。だが、議会で新たな予算が成立せず政府の運営に必要な支出ができなくなれば、政府機関の閉鎖が現実味を増し、政権は打撃を受けることになる。
• トランプ氏は3月に頓挫した医療保険制度改革(オバマケア)の見直しについても「諦めることはない」と述べ、新法案が来週にも議会で採決されることに期待を表明した。
• オバマケア見直しはトランプ氏の最重要公約。共和党指導部は法案に反対した議員らと協議を重ねており、トランプ氏は「素晴らしいプランができている」と述べた。ただ、医療保険制度については共和党内にも多様な意見があり、見直し法案の早期成立に懐疑的な見方も強い。
• オバマケア見直しを巡っては、共和党指導部が3月下旬に新たな保険制度を構築する法案をまとめたが、党内で内容に反対する声が強まり、党は下院で採決にかける直前に法案を撤回した。


米、輸入鉄鋼の被害調査
中国念頭、安全保障脅かす
トランプ氏が大統領令

• トランプ米大統領は20日、鉄鋼製品の大量輸入が米国の安全保障に及ぼす被害を調査するようロス商務長官に指示する大統領令に署名した。米国に多くの鉄鋼を輸出している中国を念頭に、過剰生産やダンピング(不当廉売)の阻止を狙う。
• トランプ氏はホワイトハウスでの署名式で「米国の鉄鋼生産を維持することは、安全保障や防衛にとって極めて重要だ」と強調した。調査は米通商拡大法に基づいて実施し、安全保障の観点から問題があると判断すれば、関税や輸入制限などの対抗措置を発動する。
• ロス氏は記者団に、鉄鋼の大量流入で米国メーカーの生産能力が損なわれ、軍事用の合金鋼などの調達に支障が出る恐れがあると説明。270日以内に調査を終え、対抗策を含めて大統領に報告する。トランプ氏は30~50日で調査が終わるとの見通しを示した。
• 大統領令は「外国政府の補助金や他の不公正な貿易慣行が鉄鋼の過剰生産を招き、市場をゆがめている」と指摘した。海外勢の安売りが米国メーカーの利益を奪っているとの見解も示し、鉄鋼業界の就業者数の推移も調べるよう求めた。
• トランプ政権は、主要な貿易相手国の不公正行為には厳しく対処する方針で、特に米国が巨額赤字を垂れ流す原因になっている中国を問題視している。3月末には赤字の原因を国ごとに究明するよう指示する大統領令に署名するなど、中国への圧力を強めている。


北朝鮮のミサイル発射非難
安保理、追加制裁を警告
ロが修正案、米妥協 

• 国連安全保障理事会は20日、北朝鮮による16日の弾道ミサイル発射を強く非難する報道声明を発表した。北朝鮮に核実験をしないよう自制を求め、核・ミサイル開発を継続すれば「制裁を含むさらなる重大な措置を取る」と警告。ロシアの要求を受け、米国作成の当初案にはなかった「対話」による解決を促す文言も盛り込まれた。
• 報道声明は安保理全15理事国の同意が必要。従来よりも厳しい内容を目指した米国のヘイリー国連大使は「ロシアだけが異議を唱えた」と不快感を示し、ロシアが反発するなど曲折もあったが、安保理の結束を優先させるため米国が妥協した。
• 北朝鮮に影響力を持つ中国は当初から同意。シリアの化学兵器使用疑惑を巡って常任理事国の米ロの対立が先鋭化しており、北朝鮮の核・ミサイル開発問題での対応にも影響が出ている。
• 報道声明は、北朝鮮に対し、過去の安保理制裁決議への違反行為を即時停止するよう要求。北朝鮮の市民が困窮しているにもかかわらず、政府が資金を弾道ミサイル開発に充てていることに遺憾の意を示した。
• 北朝鮮が安保理に挑発的な反抗を続けていることに「最大限の懸念」を表明し、全ての国連加盟国に制裁の厳格な履行を求めた。その上で対話を通じた平和的、包括的な解決を促進する取り組みも歓迎するとした。
• 非常任理事国の日本の別所浩郎国連大使は記者団に「ミサイル発射を強い言葉で非難することが重要だ。声明が発表され、非常に満足している」と述べた。


米ロ、互いの不信感露呈
北朝鮮対応、足並み乱れ

• 国連安全保障理事会は20日、北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難する報道声明を発表した。米ロ両国は声明を取りまとめる協議で激しく衝突し、互いに抱える不信感を露呈した。シリアの化学兵器使用疑惑を巡る両国の対立激化によって北朝鮮対応の足並みも乱れている。
• 報道声明は安保理全15理事国の合意が必要なため、迅速な発表を目指すと前例踏襲になりがちだが、米国が今回作成した当初の声明案は「かなり突っ込んだ内容」(安保理外交筋)だった。
• 当初案は北朝鮮が繰り返している制裁決議違反の即時停止や核実験の自制の要求が新たに盛り込まれたほか、これまでは記載されることが多かった「対話」を通じた平和的解決を促す文言も省かれていた。
• ロシアは「対話」の部分がないことに異議を唱え、追加するよう米国に要求した。これに対し米国は「ロシアが声明発表を止めるのは残念だ」と通告し、協議の一方的な打ち切りを示唆。ロシアはこうした対応を批判する声明を発表した。
• 外交筋は「米国にとって『対話』の追加は受け入れられる内容。協議を打ち切ろうとしたのは、シリア情勢で対立するロシアが邪魔をしたことへの憤りではないか」と指摘する。
• 米国は最終的にロシアの要求に応じる一方で、北朝鮮の対応次第では追加の制裁措置を取ることをにじませる表現を声明に盛り込むことで妥協した。双方にとってわだかまりが残る決着となった。


ロ、国境に部隊派遣と報道
北朝鮮有事想定か、軍否定 

• 英紙デーリー・メールは21日までに、ロシア軍が北朝鮮との国境地帯に向けて部隊を派遣していると報じた。北朝鮮に米国が軍事攻撃も辞さない構えを見せていることから、難民流入などの有事を想定した措置の可能性がある。しかし、インタファクス通信によると、ロシア東部軍管区の報道官は21日、演習を終えて通常配置の場所に戻っているだけで、北朝鮮情勢とは一切関係ないと否定した。
• 同紙はウェブサイト上に、地元住民が撮影したとみられる動画も載せた。動画には、貨物列車で多くの戦車が搬送されていく様子や、ヘリコプターが次々に飛んでいく様子が収められている。退役軍人の一人は、ロシア極東の沿海地方で先週からこうした動きが出ていると同紙に語った。
• 極東のメディア、プリマメディアも19日、同様の動画を伝え、ロシア軍が北朝鮮情勢をにらんで国境に軍を集結させていると報じた。ただ他のロシアメディアは演習の一環であり、北朝鮮とは無関係と伝えている。

「中国が異例の動き」 
北朝鮮核問題でトランプ氏

• トランプ米大統領は20日、イタリアのジェンティローニ首相との共同記者会見で、北朝鮮核問題への中国の取り組みを評価し「(中国の)非常に異例な動きがこの2~3時間にあった」と述べた。具体的な内容は説明しなかった。
• CNNテレビは同日、中国空軍が爆撃機に「厳戒態勢」を取らせていると伝えたが、トランプ氏の発言との関連は不明。
• トランプ氏は会見で、今月6~7日に中国の習近平国家主席と会談し「互いに好きになったと思う」と語り、北朝鮮に核放棄を促すため、習氏が影響力を行使することに自信を示した。
• その上で「専門家は中国が今ほど(北朝鮮問題に)取り組んでいるのを見たことがないと話している」と主張。中国が「石炭を積んだ北朝鮮の多くの船を追い返している。他にも多くのことをやっている」と述べた。
• トランプ氏は自身も就任以来、北朝鮮に関して多くの取り組みをしてきたと強調、問題解決に向けて「良い状況にある」との認識を示した。


中国軍「厳戒態勢」か
北朝鮮情勢巡り、米報道

• 米CNNテレビは20日、米国防当局者の話として、中国空軍が爆撃機に「厳戒態勢を取らせている」と報じた。北朝鮮と米国との軍事衝突などの緊急事態が起きた場合に即応できるようにするためだとの見方を示した。
• ロイター通信も20日、中国爆撃機の動きが活発化しているのを米政府が把握していると報じた。訓練も含めてさまざまな可能性があると指摘し、取材に応じた複数の米政府当局者が必ずしも懸念を示したわけではないとしている。
• CNNによると、爆撃機のほか「並外れた数の中国軍機」が即応準備を整えているという。


北朝鮮、国連報道官を批判
ミサイル発射巡る発言で

• 北朝鮮の国連代表部は20日、ドゥジャリク国連事務総長報道官が北朝鮮による16日の弾道ミサイル発射について「厄介だ」と述べ、同国に自制を求める発言をしたことについて「軽率だ」と批判する声明を発表した。
• 声明は「朝鮮半島情勢の激化の根本原因は(北朝鮮への)先制攻撃を狙って韓国で挑発的な合同軍事演習を行っている米国にほかならない」と強調し「公平で独立した立場の国連事務局の報道官は責任が誰にあるのか気付かなくてはならない」と訴えた。
• ドゥジャリク氏は17日の定例記者会見で「朝鮮半島の緊張の高まりを大変懸念している。ミサイル発射は厄介だ。緊張緩和に向け必要な措置を取り、非核化に向けた対話に戻るよう北朝鮮に求めている」と述べた。


国連制裁は違法と主張 
ジャカルタの北朝鮮大使館 

• 在インドネシア北朝鮮大使館は20日、地元メディアを対象に記者会見を開き、国連安全保障理事会決議に基づく北朝鮮への制裁は違法だと主張した。アンタラ通信が伝えた。
• ペンス米副大統領のインドネシア訪問に合わせ、記者会見を開いたとみられる。
• 記者会見で北朝鮮大使は「国連などによる制裁決議は北朝鮮には何の影響も与えない」と指摘。「核実験やミサイル発射は自己防衛権の行使で、米国による核の脅威と無分別な制裁に対する実践的な対抗措置だ」と強調した。
• また「国連安保理決議に基づく制裁は宣戦布告にしかならず、いつ始まるか誰も分からない戦火を待つだけとなる」と述べた。


5月にASEAN会議開催 
米首都、南シナ海情勢協議 

• 米国務省のマーフィー副次官補は20日の電話会見で、ティラーソン国務長官が5月4日に首都ワシントンで、東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相らが参加する会議を開催すると発表した。中国が軍事拠点化を進める南シナ海情勢などを協議する。
• トランプ米政権は、中国が南シナ海の実効支配を固めつつあることに警戒を強めているが、現時点では北朝鮮抑止のため中国との協力に重点を置いている。外相会議でも中国を過度に刺激するのを避ける可能性がある。
• マーフィー氏は、南シナ海で中国がフィリピンやベトナムなど周辺国と領有権争いを続けていることに関し「国際法に基づいた平和的解決が重要だ」との認識を示し、中国が造成した人工島周辺に米艦船を派遣する「航行の自由」作戦を継続すると語った。
• マーフィー氏によると、ティラーソン氏は8月にフィリピンで開催されるASEANや東アジアサミットの関連会合に参加する。11月にトランプ米大統領が出席する東アジアサミットやアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に向けた調整を図るとみられる。


国際金融秩序に亀裂も
米国第一主義に危機感 

• 20日に米首都で始まった一連の国際金融会議は、米国第一主義を掲げ、ドル高是正で貿易赤字の削減を目指すトランプ政権の発足後、初の会合となった。国際通貨基金(IMF)は保護主義的な政策を進める米政権をけん制。一方、米側は貧困解消を目指す世界銀行の増資にも応じない構えで、戦後の国際金融秩序に亀裂が入りかねない状況だ。
• IMFと世銀は、為替の安定や貿易の拡大促進、途上国への支援などを通じ、戦後の国際金融秩序の中心的な役割を担ってきた。両者の設立は1944年7月に米国の保養地ブレトンウッズで開かれた米欧主導の国際会議で決まり、いずれも第2次世界大戦後の45年12月に発足。この枠組みは「ブレトンウッズ体制」と呼ばれる。
• 枠組みを支えてきた先進国は、米国第一主義に危機感を募らせる。IMFのラガルド専務理事は20日の記者会見で「全ての国々が例外なく成長していくことが重要だ」とけん制。米国はIMF最大の出資国だけに、国際金融筋は「貿易に関する声明の取りまとめでもめるだろう」とみる。
• 一方、経済規模が拡大した新興国は先進国が主導権を握り続けていることに反発。15年には中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)、新興5カ国(BRICS)による新開発銀行という二つの国際金融機関が設立された。
• 世銀は今年秋に増資し、新興国の出資比率を引き上げる計画を進めている。新興国の発言権を拡大し、不満をそらす狙いがある。
• しかしトランプ政権は3月に発表した予算方針に「世銀を含む国際開発銀行への出資額を減らす」と明記し、削減額は今後3年間で約6億5千万ドル(約710億円)に上るとした。予算面でも米国第一主義を鮮明にしたことで、増資の行方にも暗雲が漂っている。


市場安定へ為替合意確認 
米のドル高けん制に対抗 
G20、保護主義懸念も 

• 日米欧の先進国に新興国を加えた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が20日夜(日本時間21日朝)、米首都ワシントンで開幕した。トランプ米大統領のドル高けん制発言に対し、G20は為替市場の安定を目指す国際合意を確認。20日の討議では、世界的な保護主義の広がりに懸念が示された。G20は21日昼(日本時間22日未明)に閉幕する。
• 今回は共同声明を採択せず、閉幕後、今年のG20議長国であるドイツのショイブレ財務相が記者会見し議論を総括する。金融・財政政策と構造改革を総動員し、幅広い層が恩恵を受ける持続的な成長確保が、保護主義に対抗する上で重要との考えを示す見通しだ。
• G20は、為替相場の過度な変動や無秩序な動きが、経済や金融の安定に悪影響を与える恐れがあるとの認識で一致。輸出増を目的とした自国通貨の競争的な切り下げを回避することでも合意している。
• 一方、保護主義的な通商政策を掲げ、「ドルは強過ぎる」とドル高けん制を繰り返すトランプ氏の発言に、市場は警戒している。ムニューシン米財務長官は「強いドルは長期的に重要」と修正を図ると同時に、短期的にはドル高が米国の輸出産業に打撃を及ぼすとも語り、トランプ氏を擁護している。
• 北朝鮮やシリアを巡る情勢の緊迫化や欧州政治の不透明感で、為替相場が乱高下するリスクは高まり、G20の協調体制は重要さを増している。
• このためG20は、為替市場の不安定化は企業業績の悪化につながり、回復傾向にある世界経済の足を引っ張るとした原則を確認。麻生太郎財務相は20日のムニューシン氏との会談で、為替政策は財務当局間で扱うと確認し、トランプ氏の不規則発言の封印に努めた。
• 麻生氏は会談後、記者団に対し、トランプ氏によるドル高けん制発言は市場に大きな混乱を招かなかったとして「問題にならない」と話した。


米伊、G7結束強化で一致
対テロ連携、経済でずれ
 

• トランプ米大統領は20日、イタリアのジェンティローニ首相とホワイトハウスで会談し、5月下旬にイタリアで開かれる先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)でG7の結束を示す考えで一致した。会談後の共同記者会見でトランプ氏は「安全保障や科学、技術などの面でG7の協力を強化したい」と意欲を表明した。
• 両首脳はパリで20日起きた銃撃事件について哀悼の意を表明。イラクやアフガニスタンでの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討などテロ撲滅に向けて連携することで一致した。
• 経済に関してトランプ氏は「互恵という言葉が好きだ」と述べ、米国が抱える貿易赤字を解消するため「公平な貿易関係」を目指す考えを強調した。一方、ジェンティローニ氏はサミットで「自由経済諸国の結束を示す機会になる」と述べ、トランプ氏の保護主義的な動きをけん制した。
• トランプ氏は会見で北朝鮮を「厄介者だ」と非難し、中国の習近平国家主席が北朝鮮に厳しく対応することに「自信がある」と強調。イランについては「(米欧などと結んだ)核合意の精神を守っていない」と批判し、核合意が米国の国益に合致しているか慎重に検証していると述べた。
• トランプ氏は英国の欧州連合(EU)離脱を称賛して欧州の結束を乱したと批判されたが、会見では「強い欧州は米国にとっても重要だ」と答えた。イタリアを訪問する際にローマ法王フランシスコと面会したいとの意向を示した。


米減税法「年内には」
財務長官、成立に意欲 

• ムニューシン米財務長官は20日、法人税や所得税の減税を柱とする税制改革について「年内にはできると思っている」と述べ、今年中に関連法を成立させることは可能との見方を示した。首都ワシントンで開かれた金融関係のイベントで語った。
• 最近の英紙のインタビューでは、当初目指していた8月には間に合わないと語っていた。
• 医療保険制度改革(オバマケア)の見直しが難航し、歳出削減で浮いた財源を減税に回すめどが立たない状態になっているが、長官は20日のイベントではオバマケア見直しが「実現してもしなくても」減税法は成立すると強気の姿勢を示した。
• 長官は米経済の成長には金融規制の緩和も必要と指摘。リーマン・ショックをきっかけにできた金融規制改革法(ドッド・フランク法)の大幅見直しにも意欲を示した。
• 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事らがトランプ政権の「米国第一主義」を批判していることに対しては「米国の成長は世界の成長にも良い影響を与える」と反論した。


「化学兵器まだ保有」 
米長官、アサド政権に警告
 

• イスラエルを訪問したマティス米国防長官は21日、テルアビブでリーベルマン国防相と会談後に記者会見し、シリアのアサド政権が全面廃棄で合意したにもかかわらず「化学兵器を保有し続けていることに疑いはない」と主張、これ以上使用しないよう警告した。イスラエルのメディアが伝えた。
• マティス氏は、シリア空軍が最近、戦闘機を各地に分散しているとし、米軍の追加攻撃を警戒しているためだと指摘した。シリア北西部で今月4日、化学兵器によるとされる空爆があり、米国はアサド政権が使用したとして巡航ミサイルでシリア軍施設を攻撃した。
• アサド政権は2013年8月の化学兵器使用疑惑を受け、ロシアの提案で化学兵器の全面廃棄に合意。化学兵器禁止機関(OPCW)が国外搬送し、OPCWは昨年1月、シリア政府が申告した分の廃棄完了を発表した。
• マティス氏は「米国はイスラエルの安全保障に妥協のない責任がある」と指摘、両国の防衛協力拡大に意欲を示した。リーベルマン氏は「イランが中東地域の安定を脅かそうとしている」と強調し、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討も含め「地域に安定をもたらすために米国と協力する」と述べた。
• マティス氏はエルサレムの首相府で、イスラエルのネタニヤフ首相らとも会談。両氏はイランやISの脅威に協力して立ち向かうことを確認した。


ウィキリークスの立件視野
米、前政権の見送り転換

• 内部告発サイト「ウィキリークス」が2010年に米軍の機密文書を公開した問題を巡り、米当局がウィキリークス代表のアサンジ容疑者ら関係者の逮捕など立件を視野に入れていると、ワシントン・ポスト紙電子版などが20日伝えた。
• オバマ前政権は政府の機密情報を暴露したことを理由にウィキリークスを立件することは、報道機関を立件することにも等しいとして見送っていたが、トランプ政権は方針を転換したという。
• セッションズ司法長官は20日の記者会見で、機密情報の暴露に関与した者は「刑務所に入れる」と述べた。
• ウィキリークスは昨年、米大統領選で民主党候補クリントン氏の陣営幹部のメールを暴露。最近では中央情報局(CIA)の内部資料とされる文書を公開した。ポンペオCIA長官は、ロシア情報当局がウィキリークスを利用しているとの見方を示し「敵対的な情報サービスだ」と非難した。
• アサンジ容疑者はスウェーデンでの性犯罪容疑に問われ、10年に英警察に逮捕されたが、保釈中の12年にロンドンのエクアドル大使館に駆け込み、籠城を続けている。


お騒がせ元候補と夕食
ペイリン氏、差別主義者も

• トランプ米大統領の就任91日目(DAY91)となった20日、トランプ政権での閣僚就任がうわさされたサラ・ペイリン元副大統領候補(53)がCNNテレビに出演し、トランプ氏から前日にホワイトハウスに呼ばれ夕食を共にした裏話を語った。かつて明らかな事実誤認や不規則発言で話題を呼んだ元候補は相変わらずのお騒がせぶりを発揮した。
• ペイリン氏は2008年、共和党の副大統領候補として大統領候補のマケイン上院議員と出馬したが、民主党のオバマ前大統領とバイデン前副大統領に敗れた。「アフリカ」を国名だと思い込んでいたり、「米国は同盟国である北朝鮮を支持すべきだ」などと珍発言を連発したりした。一方、美人で強い母親というイメージが手伝って今も保守派からの支持は根強く、トランプ氏支持を公言している。
• 訪れたホワイトハウスでは、かつてのライバルだった元ファーストレディー、ヒラリー・クリントン元国務長官の肖像画の前で「勝利のポーズ」(米メディア)を決めた写真を撮り、20日に自身のウェブサイトに載せる傍若無人ぶりを見せた。
• トランプ氏から招待を受けたのは、退役軍人長官就任のうわさも出たペイリン氏だけだったが、知人のロックミュージシャンを同行させたのが批判の的に。この知人はかつて黒人のオバマ氏を「雑種の類人猿」と呼ぶなど人種差別主義者のレッテルを貼られるいわく付きの人物だったからだ。
• ペイリン氏はCNNの番組で、この知人を呼んだ理由を問われ「(呼びたかった)キリストには既に用事があったから」とごまかした。つまらないアメリカンジョークにスタジオでは司会者の乾いた笑いが響いた。


出席者激減報道は勇み足
トランプ氏「大うそだ」 

• 米プロフットボールNFLの王者ペイトリオッツが19日にトランプ大統領を表敬訪問した際、ニューヨーク・タイムズ紙が2年前のオバマ前大統領表敬時の写真と並べて出席者が激減したように報じたことに対し、トランプ氏は20日「大うそだ」と反論した。写っていない選手もおり、同紙の勇み足だったようだ。
• ペイトリオッツによると、2015年の表敬訪問の際は、ホワイトハウスの階段を人が埋め尽くしていた。今回はトランプ氏の周りに人が固まり、階段にはいなかったが、手前の芝生にも選手らがいた。トランプ政権とメディアは今年1月の就任式の人出を巡って対立したが、今回はトランプ氏側に分があった。
• トランプ氏は「落ち目のニューヨーク・タイムズが大うそで身動きが取れなくなった」と批判。ただ、一部選手はトランプ氏を批判して訪問辞退しており、実際は、出席者は2年前より少し減ったとみられる。
• 米メディアは、トランプ氏の就任式に集まった観衆の数が08年のオバマ氏就任式より大幅に少なかったと写真付きで報じたが、トランプ政権側は「過去最大」との主張に固執した。

ミサイル対処方法を公表
「頑丈な建物や地下街に」

• 日本政府は21日、緊迫する北朝鮮情勢を踏まえ、弾道ミサイルが国内に落下する可能性がある場合に取るべき対処方法を公表し、屋外にいるときには「できるだけ頑丈な建物や地下街に避難する」などと呼び掛けた。
• 屋外での対処方法ではほかに、近くに適切な避難場所がないときは「物陰に身を隠すか、地面に伏せ頭部を守る」と説明。屋内にいる場合は「できれば窓のない部屋へ移動する」などとした。
• この日は、内閣官房と総務省消防庁の共催で、都道府県の担当者約70人を集めた説明会も東京都内で開いた。永井達也・内閣官房危機管理審議官が「国民の関心も高まっている。身を守る方法について周知をお願いしたい」とあいさつした。
• 説明会では、着弾の恐れがある場合は全国瞬時警報システム(Jアラート)や防災行政無線、緊急速報メールなどで情報を伝えるとし、各自治体のホームページ掲載や市町村への周知も求めた。
• さらに、ミサイル着弾の可能性を想定した住民避難訓練の必要性も指摘。屋内避難が間に合わない住民がいたり、車を運転中の人も参加したりするなど、実際に近い場面を想定した訓練を実施するよう各都道府県に要請、費用は政府が負担するとした。
• 政府は国民の対処方法について、内閣官房の「国民保護ポータルサイト」に掲載している。
http://www.kokuminhogo.go.jp/


為替問題は財務相が対応
トランプ氏の介入排除
日米閣僚が会談 

• 麻生太郎財務相は20日(日本時間21日)、訪問先の米首都ワシントンで、ムニューシン米財務長官と会談し、日米間の為替の問題は財務相レベルで対応することを確認した。円安ドル高の進行をけん制しているトランプ米大統領の介入を排除した形だ。弾道ミサイルの発射で地域の緊張を高めている北朝鮮問題への対処も話し合ったもようだ。
• 麻生氏は会談後、記者団に対し、トランプ氏による「ドルは強過ぎる」としたドル高けん制発言は、市場に大きな混乱が及ばなかったとして「問題にならない」と指摘。ムニューシン氏と認識を共有したと表明した。
• 20日開幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、通貨安競争の回避といった為替に関する従来の合意を加盟国・地域の間で確認できたと説明した。
• 日米の財務相会談は、3月にドイツで開かれたG20に合わせ面会したのに続いて2回目。前回は、通貨安競争を回避することで一致し、為替について緊密な協議を続けることを確認した。北朝鮮への経済制裁で日米が協調を続ける必要性も共有した。
• ムニューシン氏は17日の英紙インタビューで「長期的には強いドルは良いことだ」と述べた一方、ドル高は短期的に米国の輸出産業に打撃を及ぼすとの考えも示していた。


日米韓、25日に首席会合
北朝鮮核阻止へ結束

• 岸田文雄外相は21日の記者会見で、北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議の日本と米国、韓国の首席代表会合を25日に東京都内で開催すると発表した。6回目の核実験に踏み切る兆候を見せる北朝鮮への対応方針をすり合わせ、核・ミサイル開発阻止に向け結束を示す考えだ。
• 日本側は、対北朝鮮で軍事力行使を含めた「全ての選択肢」を掲げるトランプ米政権と緊密な連携を図ることを確認。5月9日の韓国大統領選を見据え、高官協議の成果を、韓国次期政権との安全保障面での協力につなげたい考えだ。
• 日米韓の首席代表会合は2月末に米ワシントンで開かれて以来。日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長、米国務省のジョセフ・ユン北朝鮮担当特別代表、韓国外務省の金烘均・朝鮮半島平和交渉本部長が出席する。
• 岸田氏は、国連安全保障理事会が北朝鮮の弾道ミサイル発射を強く非難する報道声明を出したことに関して「北朝鮮が、安保理決議に違反する行動を直ちに停止することを要求する」と述べた。


日本連合で共同買収検討
米WD、東芝半導体事業

• 経営再建中の東芝が売却手続きを進めている半導体事業を巡り、米ハードディスク大手ウエスタン・デジタル(WD)が産業革新機構や日本政策投資銀行との共同入札を検討していることが21日、分かった。中国や台湾などへの技術流出を懸念して「日本連合」を推す政府内の構想に対応する動きで、実現すれば有力候補となりそうだ。
• WDは三重県四日市市にある東芝の半導体工場に共同で投資している。契約に基づき他社への売却を拒否できるとし、東芝に独占交渉を要求していた。ただ3兆円近くを提示した台湾の鴻海精密工業など他の陣営に対抗するため、日本連合を選択肢として東芝との交渉を有利に進める狙いとみられる。
• 革新機構の志賀俊之会長は18日の記者会見で、半導体新会社「東芝メモリ」(東京)への出資の可能性を検討していく考えを示した。政投銀内部には「日本連合の一角として、どこと組むか判断していく。WDであればスムーズだろう」(関係者)との声もあるという。
• 東芝が3月に実施した最初の入札は、WDと鴻海、半導体大手の韓国SKハイニックス、米半導体ブロードコムの4陣営が通過した。売却先を実質的に決める5月の2回目の入札に向け、各陣営が水面下で企業連合づくりを進めている。
• 鴻海は傘下のシャープとの連合で参加する考えで、米アップルやソフトバンクグループにも合流を打診しているもようだ。ブロードコムは米投資ファンドのシルバーレイク・パートナーズと連合を組んでいる可能性がある。SKハイニックスも日本連合形成を模索しているとみられる。


11月に東南アジア歴訪へ
米大統領、ペンス氏言及 

• インドネシア訪問中のペンス米副大統領は20日、トランプ大統領が11月にフィリピンで開催される東アジアサミットや、ベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席すると明らかにした。
• 一連の会議では、核実験や弾道ミサイル発射を続ける北朝鮮への対応や、中国が実効支配を強める南シナ海問題なども議題となるとみられる。
• 環太平洋連携協定(TPP)の離脱や不公正貿易の是正に向けた施策強化を決めたトランプ氏が今後、アジア諸国と貿易の自由化をどのように推し進めていくかも焦点となる。
• オバマ前政権が掲げたアジア重視戦略「リバランス」に代わる、トランプ政権によるアジア外交も注目されそうだ。


パリで警官銃撃テロ
シャンゼリゼ通り3人死傷
「イスラム国」犯行声明

• パリ中心部シャンゼリゼ通りの凱旋門付近で20日夜(日本時間21日未明)、自動小銃で武装した男が警官を銃撃し、1人が死亡、2人が負傷した。フランスのオランド大統領は「テロの可能性がある」と非難。検察がテロ関連の殺人容疑などで捜査を開始した。過激派組織「イスラム国」(IS)系のニュースサイトが「実行犯はISの戦士だ」と伝えた。事実上の犯行声明。男は犯行後、徒歩で逃走中に警察に射殺された。
• フランスでは23日に大統領選第1回投票を控え、パリ市内は厳戒態勢が敷かれている。選挙ではテロをはじめとする治安問題や移民・難民問題が争点になっており、今回のテロは有権者の投票行動に影響を与えそうだ。公式選挙運動の期間は21日までで、主要候補は同日の選挙活動を中止すると相次いで表明した。
• 検察によると、男は20日午後8時50分ごろ、自動車でシャンゼリゼ通りに到着し車から降りた後、警察車両に向けて発砲。外国人観光客1人も軽傷を負った。在フランス日本大使館は「日本人が被害に遭ったとの情報はない」としている。
• ルモンド紙などは21日、銃撃犯はフランス人のカリム・シュルフィー容疑者(39)と明らかになったと報道。捜査当局は身元を発表しておらず、共犯者の有無やISとの関連などに関する捜査を進めている。
• シュルフィー容疑者は警官殺害を企てている可能性があるとして対テロ捜査の対象になっていた。2005年、警官ら3人に対する殺人未遂罪で禁錮15年の有罪判決を受け服役したが、15年に釈放された。捜査当局は20日夜、パリ東郊にある容疑者の自宅を捜索した。
• シャンゼリゼ通りはパリ随一の観光名所。事件後、警察が現場周辺を封鎖、一帯は騒然となった。
• フランスでは15年11月に130人が犠牲となったパリ同時多発テロが発生するなどテロが相次いでいる。今月18日には、南東部マルセイユでイスラム教徒の男2人がテロ未遂容疑で拘束された。


東京円、109円台前半 

• 21日の東京外国為替市場の円相場は、1ドル=109円台前半で取引された。
• 午後5時現在は、前日比21銭円安ドル高の1ドル=109円20~21銭。ユーロは07銭円高ユーロ安の1ユーロ=117円07~11銭。
• 朝方は、日銀の金融緩和が当面続くとの認識が広まり、円を売ってドルを買う動きが優勢となった。午後に入ると材料に乏しく、様子見ムードが漂った。
• 市場では「北朝鮮情勢に対する緊張感が引き続き市場にある」(外為ブローカー)との声があった。


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