Kyodo News

7月14日

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元ソ連工作員が同席か
大統領長男と面会、米報道 

• トランプ米大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏が昨年の大統領選中、クリントン元国務長官に不利な情報を求めてロシア人弁護士と面会した問題で、NBCテレビは14日、面会に旧ソ連の工作員だったロビイストの男性が同席していたと報じた。
• NBCはこの男性の名前を明らかにしていないが、複数の米政府当局者が現在もロシアの情報機関とつながりがあるとみている人物だと伝えた。男性は米国に移住し米国籍も有しているという。
• 米大統領選干渉疑惑「ロシアゲート」を巡っては、ロシア政府とトランプ陣営が共謀したかどうかが焦点になっている。NBCは、捜査を指揮するモラー特別検察官が関心を寄せる可能性があるとしている。
• NBCによると、ジュニア氏の代理人は面会に男性が同席していたことを認めた上で、男性は面会時に自身はロシア政府とは関係がないと語ったという。代理人はジュニア氏が男性の過去の経歴を把握していなかったとも説明した。


「米メディア外し」に反発
トランプ氏、会見慣例破り

• トランプ米大統領とフランスのマクロン大統領が13日にパリで開いた共同記者会見で、米メディアの質問が想定される順番でトランプ氏が香港フェニックステレビの記者を指名し、米メディアが「慣例を破った」と猛反発した。
• 米大統領と外国首脳らの記者会見は通例、双方の国から2人ずつ記者が指名されて質問。今回は最後に米メディアの質問が想定され、マクロン氏は3人目の質問に答えた後「最後は米国の記者です」とトランプ氏に指名を促したが、トランプ氏はフェニックスの記者を選んだ。米CNNテレビは「米メディアを無視した」と批判した。
• サンダース大統領副報道官は「大統領は報道の自由を求めており、どの記者でも選べる」と従来のやり方にとらわれない姿勢を見せた。
• トランプ氏は米大統領選干渉疑惑「ロシアゲート」を巡る政権への批判的な報道にいら立ちを強めている。会見で米メディアから唯一質問したABCテレビの記者は、疑惑に絡み米国で問題となっている長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏とロシア人弁護士の面会について追及。トランプ氏は2人目の米記者がまた疑惑について質問するのを避けたかったようだ。
• フェニックスの記者は中国の習近平国家主席との協力について米仏両首脳に質問、トランプ氏は「彼は友達だ」と答えた。


トランプ氏に反撃スクープ
調査報道で民主主義守れ 

• 政府や企業の不正を暴く調査報道の担当記者がつくる米団体「調査報道記者編集者協会」(IRE)の年次大会が西部アリゾナ州フェニックスで6月下旬開かれ、約1650人が集まった。今回の話題は、トランプ大統領のメディア敵視にどう対抗するか。記者たちは「調査報道が民主主義を守る」と決意を新たにした。
▽ 取材技法の講座
• 「トランプ氏や閣僚の億万長者の利害が国の利害と対立」「トランプ氏の政策と巨大農業企業」「金の流れを追う手法」「フェイク(偽)ニュースと闘う」。4日間にわたり開かれた200超の取材技法講座や取材経過の報告会には、トランプ氏を意識した内容が目立つ。スクープで反撃するのが一番というわけだ。
• ベテラン記者ら4人の討論会「真実を追求する」では、トランプ氏に「落ち目」と攻撃されるニューヨーク・タイムズの編集幹部マーク・レイシー氏も登壇。政権の問題を暴く姿勢が好評で、読者数は上向いていることを挙げ「大統領が(同紙への非難を)ツイートするたび購読者が急増する」と会場を沸かせた。
• この分科会では、権力者にメディア攻撃の隙を与えないため、仕事の質を高める必要も話し合われた。「ニュース記事なのか、主張か、分析かの区別が読者にはっきり分かるようにする」努力や「匿名情報源に基づく報道には厳格な基準を設ける」ことが強調された。
• 議論を裏付けるようにメディアの手痛い失敗が起きた。大会のさなか、CNNがトランプ氏の関係者とロシアのつながりに関するスクープを撤回し、ベテラン調査報道記者ら3人が退職。この報道はただ一人の匿名情報源の話に基づいており、裏付け手順が守られていなかったと指摘されている。
▽ 記者を守る手段
• だがトランプ氏の報道敵視はメディアのミスと関係なく激化している。6~7月、MSNBCテレビの女性キャスター、ミカ・ブレジンスキー氏を「頭がおかしい」「顔のしわを取る手術でひどく出血」と中傷したほかCNNのマークをつけた男性をトランプ氏が殴りつける動画も投稿した。
• 記者への嫌がらせや取材妨害にどう対処するか議論する分科会「やり返せ-記者が標的になったとき」ではアリゾナ州のテレビKNXVの記者が登壇。保安官のスキャンダルを暴いた後、その保安官が開いた別件の会見から締め出されたが、締め出し場面自体を放送、批判したと話した。
• 一緒に登壇したCNN人気報道番組「アンダーソン・クーパー360度」のスタッフは、記者が身を守るため、取材の経過や嫌がらせの内容を記録するよう助言した。
• IREのダグ・ハディックス事務局長は共同通信の取材に大会を振り返り「いくつもの分科会で、メディア攻撃によってわれわれは団結を強めたことが指摘された。報道の自由はもろく、闘って守らねばならないものだ」と説明した。


祖父母らの入国容認
米地裁、政権また痛手

• 米ハワイ州の連邦地裁は13日、イスラム圏6カ国から米国への入国を制限するトランプ大統領の大統領令に関し、入国が規制された祖父母や孫、義理の兄弟らについては入国を容認すべきだとの判断を示した。政府の「近親者」の定義が狭すぎるとしたハワイ州の訴えを認めたもので、全米に適用するとしている。テロ対策として入国をできるだけ規制したいトランプ政権には新たな痛手だ。
• 連邦最高裁は6月、大統領令の執行を認める一方、米国在住者と「正当な関係」を持つ人などは例外として入国を規制すべきではないとの判断を下した。政府はこれを受け、米国在住者の近親者らには査証(ビザ)発給を認めるとの基準を発表。近親者は両親や配偶者、子どもらとし、祖父母や孫、義理の兄弟などは含まないとしていた。
• しかしハワイ州連邦地裁のワトソン判事は「祖父母は近親者の典型だ」などと指摘し、政府が決めた近親者の定義は「常識からかけ離れている」と判断した。
• ハワイ州のチン司法長官は「大統領令の目的はテロの阻止ではなく、違法かつ憲法違反である差別の口実にすぎないことを裁判所は見抜いた」と判断を歓迎した。
• 連邦最高裁は10月以降に口頭弁論を開き、大統領令の違憲性などを最終的に判断するとしている。


劉暁波氏の処遇問う公聴会
米下院委、関係者証言 

• 米下院外交委員会の小委員会は14日、中国当局による拘束中に死去した民主活動家、劉暁波氏についての公聴会を開いた。中国政府による劉氏の処遇や、出国を求めている家族が置かれている状況などについて関係者が証言する見通し。
• がんのため13日死去した劉氏は服役中の2010年にノーベル平和賞を受賞。中国民主化要求運動の象徴的存在だった。欧米各国が釈放を求めてきたが中国政府は拒否。適切な治療を受けられなかったとの指摘もある。
• 米議会では病状が悪化した劉氏を米国に移送するようトランプ政権に呼び掛ける声も上がっていた。小委員会委員長のスミス下院議員(共和党)は公聴会開催に際し「中国政府の妨害にかかわらず、民主主義と自由を体現してきた劉氏に世界は感謝しなければならない」と述べた。
• 公聴会は劉氏の死去前から予定されていた。米在住の学者で中国民主活動家の楊建利氏らが証言。


劉氏死去で批判拡大
高まる妻の解放要求
中国、内政問題と反発 

• 獄中でノーベル平和賞を受賞した中国の民主活動家、劉暁波氏の死去を受け13日、劉氏を長期間拘束し、容体悪化後も自由に治療を受けることを認めなかったとして、欧米諸国や人権擁護団体などから中国政府への批判が相次いだ。監視下に置かれている妻の劉霞さんの解放と国外への出国を求める声が高まっている。
• 一方、新華社電(英語版)によると、中国外務省の耿爽副報道局長は14日、劉氏への対応は内政問題だと強調し「外国は不適切な意見を述べる立場にない」との談話を発表して反発した。
• 劉氏の解放を訴えてきた国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(本部ニューヨーク)は声明で、劉氏の死により「人権や民主主義の平和的な擁護者に対して中国政府がいかに無慈悲かがあらわになった」と指摘。中国政府を「傲慢で残酷」と非難した。
• 中国の人権状況への不信感が広がっており、ティラーソン米国務長官のほか欧州連合(EU)のトゥスク大統領、ドイツのガブリエル外相、英国のジョンソン外相らが劉霞さんの国外への出国を一斉に求めた。
• 米政界からは「著しい人権侵害」(共和党のマケイン上院議員)など激しい中国批判が続出、フランスのルドリアン外相は「人権擁護はフランス外交の最優先事項だ」とし、岸田文雄外相も「中国の人権状況を注視する」と述べた。
• ただ、劉氏を支援してきた一部の関係者は、対中関係悪化を恐れる欧米諸国が、中国に対する真剣な批判を控えているとの不満をにじませた。
• ロイター通信によると、ノーベル平和賞を選考するノルウェーのノーベル賞委員会のレイスアンデルセン委員長は、欧米諸国による劉氏への支援が弱いとして「悲しく、動揺している」と述べた。
• 中国は劉氏の受賞発表直後からノルウェーに強く反発。政府高官の交流を中止し自由貿易協定(FTA)交渉も延期するなど関係が一時停滞した。


中国、劉氏支援者ら軟禁
対応批判の米国に抗議
秋の党大会控え強硬姿勢 

• 中国の習近平指導部は14日、13日に死去した民主活動家、劉暁波氏を巡る対応を批判した米国などに抗議を申し入れて反発、各地の支援者らを一斉に軟禁し統制をさらに強化した。ノーベル平和賞受賞者という世界が認める功績を無視し「犯罪者」として扱う方針を明確に示した。
• 習国家主席が自身へのさらなる権力集中を狙う共産党大会を秋に控え、一党独裁への批判が高まることを警戒し、一切譲歩しない強硬姿勢をあらわにした。
• 中国の著名な市民活動家、胡佳氏によると、公安当局は14日、抗議行動を警戒して各地で警備態勢を強化。既に厳しい当局の監視下にあった胡氏らに加え、多数の支援者らを軟禁下に置いた。
• 一方、外務省の耿爽副報道局長は14日の定例記者会見で、劉氏は「国家政権転覆扇動罪で懲役11年の判決を受けた犯罪者」だと指摘。ノーベル平和賞は、民族和解を促したり各国の友好を深めたりした人が対象だと述べ、同氏への授与は「平和賞に対する冒瀆だ」として、授賞に値しない人物だとの考えを強調した。
• 劉氏への対応に対する国際社会の批判は「雑音だ」と述べて「強烈な不満と断固とした反対」を表明し、米国など関係国に厳正な抗議の申し入れをしたと明らかにした。
• 末期がんとなっても劉氏が求めた海外での治療すら許さず、基本的人権を認めないまま“獄中死”させた習指導部の異質さが改めて浮き彫りになった。
• また劉氏が共産党の一党独裁廃止などを訴えた「〇八憲章」を起草したことから実刑判決を受けたことについて「言論の自由とは何ら関係がない」と指摘。中国は憲法で「言論の自由」が明記されているが、党への批判は許さない姿勢を強調した。


貿易不均衡の是正が焦点
19日に米中対話、鉄鋼火種

• 米中両政府は19日、ワシントンで閣僚級による第1回包括経済対話を開催する。米国側が大幅な赤字になっている貿易不均衡の是正に向け、実効性のある具体策を打ち出せるかが焦点となる。米国は北朝鮮の核・ミサイル開発問題への中国の対応が不十分だといらだちを強めており、経済対話にも影響する可能性がある。
• トランプ米大統領は12日、鉄鋼の輸入を抑えるため、高関税と輸入割り当てを同時に適用することを検討していると表明。保護主義的な政策に中国が反発するのは必至で、新たな摩擦の火種となりそうだ。
• 米中は4月の首脳会談で、不均衡是正に向けた「100日計画」を策定することで一致。既に中国による米国産牛肉の輸入再開など10項目で合意しているが、対話に合わせて計画の全体像を公表する見通し。100日計画の策定後は「1年計画」に着手する予定で、積み残した課題を継続協議する。
• 中国は、米国からの農産物や資源などの輸入を拡大することで摩擦を回避したい考え。だが米国は、中国の鉄鋼の過剰生産問題に対して厳しい姿勢を崩しておらず、実際に輸入制限を発動すれば中国も報復に動く可能性がある。
• トランプ氏は、通商問題と外交上の北朝鮮問題を関連づけて交渉する意向を示している。最近は北朝鮮の核・ミサイル開発を止められない中国の対応に不満を募らせており、経済面でより強硬に出てくる可能性もある。
• 米中は4月の首脳会談で「米中包括対話」の設置を決めた。四つの分野ごとに開催し、経済対話はそのうちの一つ。米国側はムニューシン財務長官やロス商務長官が、中国側は汪洋副首相らが出席する。


トランプ氏、壁半分に
米メキシコ国境

• トランプ米大統領は14日までに、不法移民の流入を防ぐためメキシコ国境に建設する方針の壁について、2千マイル(約3200キロ)の全国境に造る必要はなく、半分以下の700~900マイルで十分だとの認識を示した。ロイター通信が伝えた。
• ワシントンからパリに移動する大統領専用機「エアフォースワン」内でトランプ氏は記者団に、険しい山や広い川で隔てられた地域では人が国境を越えられないと指摘し、全国境に壁は必要ないと語った。
• また、メキシコから米側に麻薬を投げ込むケースなどに対応できるよう、米側からメキシコが見えるような壁にしなければならないと強調した。国境沿いに既に設けられているフェンスは等間隔に隙間があり、こうした点を想定している可能性がある。
• 米メキシコ国境には現在、600マイルにわたりフェンスなどが設けられている。


米、ビザ審査で新基準策定
テロ対策で各国に協力要求

• トランプ米政権は13日までに、米入国査証(ビザ)の審査厳格化の一環として、申請者がテロリストかどうかを見極めるために世界各国が協力すべき基準を初めて策定し、在外米公館に通知した。50日以内に基準を満たす対応を取らない国からは、米国への渡航を禁じられる可能性がある。AP通信などが報じた。
• 新たな基準は、氏名や顔写真などの電子情報を記録した電子パスポートの発行や、テロを起こす可能性のある個人の情報の提供など。APによると、多くの国は既に基準を満たしているという。
• ロイター通信が入手した外交公電では「各国は米国の求めに応じて個人の経歴や生体情報を提供しなければならない」と規定。情報提供を妨げてはならないとも明示した。ただし、政治的、宗教上の理由だけで監視対象に指定してはならないとも強調している。
• 今回の基準は、イスラム圏6カ国からの入国を制限した今年3月の大統領令に基づいて策定された。


革命記念日に友好確認
仏米両大統領

• 第1次大戦への米国参戦から100年を記念し、フランス革命記念日の軍事パレードに招待されたトランプ米大統領は14日、マクロン・フランス大統領とともにパリ中心部のコンコルド広場で行進を観覧し「不滅の友好関係」(トランプ氏)を確認した。
• 南部ニースで花火見物の群衆にトラックが突入、86人が死亡したテロから1年。犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)がイラクの重要拠点モスルを失い敗勢が強まる中、米兵約150人を含む歩兵、騎兵ら約4千人が参加した。
• 米国にとってフランスは最も古くからの同盟国と言われ、第1次、第2次大戦とも米国参戦によりフランスは存亡の危機を救われた。IS掃討を目指す米国主導の有志連合に加わり、シリアやイラクで戦闘を継続する「友軍」でもある。
• トランプ夫妻は13日、都心部のアンバリッド(廃兵院)での歓迎式典、観光名所エッフェル塔の展望レストランでの夕食会など手厚いもてなしを受けた。現職の米大統領のパレード参加は、フランス革命200年を記念した1989年のブッシュ(父)元大統領以来。
• 2015年11月のパリ同時テロ後に発令された非常事態宣言は継続しており、シャンゼリゼ通りでは今年4月に警官銃撃テロ、6月にも治安部隊の車両に車が突っ込む事件があった。14日は全国で約14万人の治安要員が特別出動し、厳戒態勢を敷いた。


米仏、シリア安定へ協調
パリ協定で再考に含み

• フランス革命記念日の軍事パレードに招待されたトランプ米大統領は13日、就任後初めてパリを訪問し、大統領府でマクロン大統領と会談した。会談後の記者会見で、マクロン氏は地球温暖化問題を除き、シリア安定化へ向けた外交、テロ対策など多くの課題で両国の協調を確認したと述べた。
• トランプ氏は「われわれの友好関係は不滅だ」と強調。温暖化対策の新枠組み「パリ協定」からの離脱について「(米の政策変更が)あるかもしれない」と再考の可能性に含みを持たせ、協定参加国との協議継続を確約した。
• シリア情勢を巡り、マクロン氏は「フランスの外交政策を変更し、アサド政権の排除を前提とせず、米国や国連などと安定政権づくりを目指した協議を推進する」と表明。トランプ氏は「世界は北朝鮮、イラン、シリアなどテロを支援する体制の脅威に直面している」と国際社会の緊密な連携が必要だと指摘した。
• トランプ氏はまた、ロシアのプーチン大統領と合意したシリア部分停戦で「多くの人命が救済された」として、米ロ対話の重要性を強調した。
• 温暖化問題に関し、マクロン氏が「米政権の判断を尊重するが、フランスはパリ協定を推進する」と発言。トランプ氏は「近い将来に変更があれば素晴らしい。ないこともあり得るだろう」と中長期的な視点から政策を検討する方針を示した。
• マクロン、トランプ両氏は14日、第1次大戦への米国参戦から100年を記念し、パリで恒例のパレードを観覧、強固な友好関係を確認した。


米仏、シリア安定へ協調
パリ協定で再考に含み

• フランス革命記念日の軍事パレードに招待されたトランプ米大統領は13日、就任後初めてパリを訪問し、大統領府でマクロン大統領と会談した。会談後の記者会見で、マクロン氏は地球温暖化問題を除き、シリア安定化へ向けた外交、テロ対策など多くの課題で両国の協調を確認したと述べた。
• トランプ氏は「われわれの友好関係は不滅だ」と強調。温暖化対策の新枠組み「パリ協定」からの離脱について「(米の政策変更が)あるかもしれない」と再考の可能性に含みを持たせ、協定参加国との協議継続を確約した。
• シリア情勢を巡り、マクロン氏は「フランスの外交政策を変更し、アサド政権の排除を前提とせず、米国や国連などと安定政権づくりを目指した協議を推進する」と表明。トランプ氏は「世界は北朝鮮、イラン、シリアなどテロを支援する体制の脅威に直面している」と国際社会の緊密な連携が必要だと指摘した。
• トランプ氏はまた、ロシアのプーチン大統領と合意したシリア部分停戦で「多くの人命が救済された」として、米ロ対話の重要性を強調した。
• 温暖化問題に関し、マクロン氏が「米政権の判断を尊重するが、フランスはパリ協定を推進する」と発言。トランプ氏は「近い将来に変更があれば素晴らしい。ないこともあり得るだろう」と中長期的な視点から政策を検討する方針を示した。


仏大統領夫人「いい体」
トランプ氏にセクハラ批判

• トランプ米大統領(71)が13日、訪問先のパリでフランスのマクロン大統領(39)のブリジット夫人(64)に対し「とてもいい体だ」と話し掛け、欧米メディアやソーシャルメディアでセクハラとの批判が噴出した。
• トランプ氏は昨年の大統領選中に女性蔑視発言が問題になり、6月末にもテレビ局の女性キャスターを中傷して非難を集めたばかり。フランス初訪問でも女性に関して汚点を残した。
• 問題発言は皇帝ナポレオンのひつぎが安置されるアンバリッド(廃兵院)で、両大統領夫妻が語り合う様子を撮影するカメラの前で飛び出した。
• トランプ氏は真っ白なワンピースを着たブリジット夫人の体をじろじろ見ながら「いい体」「きれいだ」と発言。隣のメラニア夫人(47)は表情が固まったように見えた。映像はネット上で瞬く間に話題となり「下品で不適切」「女性差別」との書き込みが殺到した。
• 「(テロで)パリはパリでなくなった」と2月に発言し、パリ市民の不快感を誘ったトランプ氏は、マクロン氏との共同記者会見で「偉大な大統領を迎えたから(パリは)良くなる」と一転して称賛。ブリジット夫人への発言もほめる意図だったとみられる。
• トランプ氏は女性への対応が終始注目されている。13日朝にマクロン夫妻にあいさつした際、ブリジット夫人の手を握り、なかなか離さなかったことにも「見苦しい」との声が上がった。
• マクロン氏の高校時代の教師だったブリジット夫人はマクロン氏より25歳年上。メラニア夫人はトランプ氏より24歳年下で、いずれも年の差カップルで知られる。


米、直接対話促す 
カタール断交で当事国に

• 米国務省のナウアート報道官は13日の記者会見で、長期化しているサウジアラビアなどアラブ諸国とカタールとの断交問題について、国交回復に向けて「当事国同士が直接対話をすることが次のステップだ」と促した。
• ティラーソン国務長官は10日からクウェートやカタール、サウジを歴訪し、国交回復の仲裁に当たったが、打開策を示せなかった。


米、数週間内に追加制裁か
対北朝鮮で中国企業対象

• ロイター通信は13日、複数の米政府高官の話として、トランプ政権が核・ミサイル開発を続ける北朝鮮と取引している小規模な中国企業や銀行を、数週間以内に米国独自の制裁対象に追加することを検討していると報じた。
• 19日に米中両政府がワシントンで開く第1回包括経済対話で、中国側が米側の希望通りに北朝鮮に対する圧力を強化する姿勢を示せば、追加制裁実施を保留する可能性もあるという。
• 米側が制裁拡大に動くのは、北朝鮮経済の生命線を握る中国が北朝鮮の挑発を抑えるために十分な影響力を行使していないとの不満がある。米政府高官はロイターに「トランプ大統領は中国への我慢が限界に来つつある」と語った。
• 一方、中国の崔天凱駐米大使は10日、ワシントンでのシンポジウムで、米国の中国企業などに対する独自制裁は「受け入れられない」と述べ、「米中協力の障害になる」と米側をけん制した。
• ロイターによると、制裁対象として検討されているのは、今年4月の米中首脳会談で米側が中国に取り締まりを求めた10社以上の中国企業で、まだ最終結論には達していないという。

愛知、岐阜で記録的大雨
7万人に一時避難指示
1時間120ミリ、川氾濫

• 梅雨前線や湿った空気の影響で愛知、岐阜両県では14日、大雨が降り、愛知県犬山市や小牧市では午前10時40分までの1時間にレーダー解析で120ミリの降水を観測した。犬山市は一時、土砂災害の恐れがあるとして同市全域の約3万世帯、約7万4千人に避難指示を出した。
• 名古屋地方気象台によると、東海地方は15日も湿った空気の影響で雲が広がり、雨や雷雨になるところがある。愛知県西部では15日明け方まで土砂災害に注意するよう呼び掛けている。
• 愛知、岐阜両県によると、愛知県北部を流れる五条川など5河川が氾濫。同県内の計11軒で床上浸水、両県の90軒で床下浸水し、両県境付近の広い範囲で土砂崩れや道路の冠水が相次いだ。
• 両県では119人が避難所に一時身を寄せたほか、愛知県扶桑町の自宅前で女性(79)が土のうを持ち上げていて腰を痛めた。
• 愛知県小牧市や岐阜県川辺町など計5市町は一時、約5900世帯、約1万5800人に避難勧告を出した。
• 犬山市は市内の全ての小学校で授業を中断。児童は保護者が迎えに来て帰宅するなどした。
• アメダスによると、岐阜県美濃加茂市でも14日午前、観測史上最大となる1時間に89・5ミリの雨が降った。明け方から正午ごろまでの総雨量は128ミリに達した。同県各務原市内の生花店では落雷があり、ブレーカーが燃えて換気扇から出火した。
• JR東海は大雨の影響で岐阜県南部を走る高山線と太多線の一部区間で運転を見合わせ、特急2本が運休するなど約2400人に影響した。
• 気象庁は14日、雨が多かった地域に大雨警報や洪水警報を発令、記録的短時間大雨情報や土砂災害警戒情報を出して警戒を呼び掛けた。

大雨で川が氾濫した愛知県大口町=14日午後1時1分(共同通信社ヘリから)


しゃちほこ、ほぼ全壊
国宝犬山城で破片確認

• 愛知県犬山市は13日、しゃちほこが破損した国宝犬山城(同市)を調査し、天守北側のしゃちほこはほぼ全壊だったと明らかにした。屋根瓦にも破片が当たったような傷があり、東側の端の瓦は落ちていた。
• 調査は天守や周辺を対象に、目視や小型無人機ドローンで同日朝から行った。午前中にはしゃちほこの破片を確認。最終的に天守の屋根や周りの地面で約10個の破片を見つけた。数センチの大きさのものが複数あり、屋根瓦の一部は割れていた。
• しゃちほこの真横には避雷針があったが、先端部はしゃちほこの尾より低かった。同市は、避雷針が大きく曲がっていることから、避雷針への落雷の衝撃でしゃちほこが壊れたとみている。
• 天守は同日から一般客を立ち入り禁止にし、修復は文化庁などと協議して進める。山田拓郎市長は同日、記者団に「瓦が落ちる危険性や雨漏りがないかなどを確認し、少しでも早くご覧いただけるように取り組む」と話した。
• 愛知県内では12日夕、局地的に大気が不安定となり、しゃちほこは午後4時ごろの落雷で破損したとみられる。城を所有する犬山城白帝文庫によると、約200年前にも天守に雷が落ちた記録があるという。


駐日米大使、8月にも着任
米上院、ハガティ氏承認
通商精通の実業家

• 米上院本会議(定数100)は13日、トランプ大統領が次期駐日大使に指名した実業家ウィリアム・ハガティ氏(57)の人事を86対12の賛成多数で承認した。オバマ前政権下で大使を務めたキャロライン・ケネディ氏が今年1月に離任してから約半年たっての正式承認となった。日米関係筋によると、8月にも着任する見通し。
• ハガティ氏は出身地の南部テネシー州政府の経済開発責任者を務めたこともあり、通商政策に精通。トランプ氏が掲げる「米国第一主義」を代弁し日本に市場開放など圧力をかける「手ごわい交渉人」(日本政府関係者)になるとの声がある。
• 共和党でテネシー州選出のコーカー上院外交委員長は投票に先立ち、ハガティ氏の指導力によって「わが国は恩恵を受けるだろう」と手腕に期待を寄せた。
• 安全保障面では弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮への対処が課題になるほか、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画に反対する沖縄への対応も求められる。5月の議会公聴会では「日米同盟はかつてないほど重要」と強調し、日米韓3カ国の緊密な連携を訴えた。辺野古移設を巡る安倍政権と沖縄県との対立には「留意しなければならない」と言及した。
• 通商面では「農産物や防衛装備品、工業製品の輸出を促進する」として、自動車市場を含めて日本市場のいっそうの開放に意欲を示した。
• ハガティ氏はコンサルティング会社勤務時代に3年間を東京で過ごした。日本語に堪能とされ、議会公聴会では2013年に東京の米大使館で開かれた行事に出席した際、スピーチを全て日本語でこなしたと紹介された。


日本市場開放の「請負人」 
ハガティ氏、米政権期待

• 駐日米大使に8月にも着任する実業家ウィリアム・ハガティ氏(57)は、ケネディ前大使ほど知名度は高くないが、日本の通商政策に明るい。トランプ政権では、閉鎖的とされる日本の市場をこじ開ける「交渉請負人」(米政権関係者)になるとの期待がかけられている。
• 2016年の米国の対日貿易赤字は約689億ドル(約7兆8千億円)。5月の議会公聴会では懸念を表明する議員が相次ぎ、ハガティ氏は日本駐在経験を踏まえ「日本の市場には米企業の参入を阻む構造的な問題がある」と指摘し、市場開放を求めていくと訴えた。
• 着任後は、4月から始まった「日米経済対話」のメンバーに入り「一生懸命取り組む」と意気込む。トランプ大統領の政権移行チームで共に仕事をした幹部は「日本の市場を非常に勉強している。通商面で良い代表になる」と断言した。
• コーカー上院外交委員長は13日、ハガティ氏と妻の出会いは日本だったと明かし、今回の着任は「ある意味で故郷に戻るようなもの」と語った。


高関税と輸入割り当て検討
米大統領、外国産鉄鋼に
「中国だけでなく他国も」

• トランプ米大統領は中国などからの鉄鋼の輸入を抑えるため、高関税と輸入割り当ての同時適用を検討していると表明した。ロイター通信など複数のメディアが13日に報じた。鉄鋼製品のダンピング(不当廉売)を「中国だけでなく他の国も行っている」としており、米国に鉄鋼を輸出している日本も対象になる可能性がある。ワシントンからフランスに向かう大統領専用機の機内で12日、記者団に語った。
• 米商務省は鉄鋼の大量輸入が国家安全保障上の脅威になっているとみて、早ければ来週中にもトランプ氏に高関税などの是正策を提言する方針だ。トランプ氏が高関税と米国内での販売量を制限する輸入割り当てを同時発動すれば、対象となった国が猛反発し、国際的な貿易紛争に発展する恐れがある。
• トランプ氏は、中国だけでなく多くの国が鉄鋼を不当に安い価格で輸出しており「米国の産業を破壊している。これをやめさせる」と強調。対抗措置には「輸入割り当てと関税の二つがある」とし「恐らく両方とも発動するだろう」と述べた。
• 米通商拡大法232条は、特定の製品の輸入が安全保障上の脅威になっていると商務省が判断すれば、大統領は商務省の勧告に基づいて是正策を取れると定める。トランプ政権は鉄鋼の大量輸入が米鉄鋼メーカーの生産力を奪い、戦闘機や軍艦を造る国防産業に悪影響が出ると懸念している。
• ただ、米国の国内法を根拠とする輸入割り当てや高関税は、相手国から世界貿易機関(WTO)のルール違反とみなされる可能性がある。欧州連合(EU)は米国が鉄鋼の輸入抑制に踏み切った場合、即座に対抗措置を取るとしている。


日米知事会議再開へ協議
鳥取、滋賀県が提案

• 鳥取県の平井伸治知事と滋賀県の三日月大造知事は13日、米東部ロードアイランド州プロビデンスで、全米知事会長のマコーリフ・バージニア州知事らと会談し、20年以上中断している国際交流事業「日米知事会議」の再開を提案、実現に向け協議することで一致した。
• 平井、三日月両知事が会談後、共同通信の取材に明らかにした。日米知事会議は1962年に始まり、計23回開かれたが、費用対効果などの理由で米側の参加者が激減し、95年を最後に開かれていない。実現すれば日米関係の強化につながる。
• 会談には米側からマコーリフ氏のほか、次期全米知事会長のサンドバル・ネバダ州知事らが出席。日米知事会議を日本で再開させるとの提案に、米側は「賛成する。実現に向けて今後協議していこう」と応じたという。再開時期は今後詰める。
• 会談後、平井知事は「トランプ政権になって国際関係が不安定化する中、日米間の(さまざまなレベルの)交流が大切になっている。全国知事会としても一翼を担いたい」と語った。
• マコーリフ氏は昨年7月、共同通信の取材に「米国の知事の一団を日本に派遣できるか検討している」と述べ、日米知事会議の2017年中の再開に意欲を示していた。関係者によると、その後、米政権が交代した影響で全米知事会の組織再編があったため、仕切り直しになったという。


半導体売却、契約後ずれ
東芝、15日に米審問

• 米西部カリフォルニア州の裁判所は14日(日本時間15日)、東芝の半導体子会社「東芝メモリ」(東京)の売却差し止めを巡る訴訟の審問を開く。東芝は「日米韓連合」と審問前の契約締結を目指していたが、韓国半導体大手SKハイニックスに翻弄され、後ずれを余儀なくされている。
• 売却差し止めは、三重県四日市市の半導体工場を東芝と共同運営する米ウエスタン・デジタル(WD)が6月に提訴して求めた。国際仲裁裁判所の判断が出るまで手続きを中断するよう求めたものだ。東芝が売却に当たってWDの同意を得る必要があるかどうかなどが焦点で、主張は真っ向から対立している。その日のうちに裁定が下る可能性もある。
• SKは当初、融資で関わる計画だったが、途中で方針を変更し、転換社債の引き受けによる将来的な議決権の一部取得を主張した。事実上の出資とみなされ、独占禁止法の審査が長引く恐れがあるため、日米韓連合を主導してきた経済産業省がSKに翻意を迫った。
• SKは13日の協議で一部譲歩して転換社債を諦め、融資での参画を受け入れた。ただ議決権要求は撤回せず、将来的に16・6%を取得することを確約するよう求めたため、折り合わなかった。
• 東芝は来年3月末に負債が資産を上回る債務超過を解消しなければ、上場廃止になる。売却実現へ時間の猶予はあまりなく、SKに足元を見られた形だ。経産省の調整力不足も露呈しており、審問で東芝に不利な判断が示されれば契約締結はさらに遠のきかねない。

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