Kyodo News

11月04日

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米大統領、防戦へ東奔西走
6日中間選挙、有権者高い関心

 【ワシントン共同】米政権への審判となる中間選挙が6日に迫った3日、トランプ大統領は激戦区の西部モンタナ州と南部フロリダ州で集会を開き、「米国第一」主義で経済好調を実現したと成果を誇示した。与党共和党の議席を守るため大統領専用機エアフォースワンで東奔西走。2020年大統領選への出馬が有力視される民主党のバイデン前副大統領も選挙演説し、社会の分断を拡大するトランプ政権を拒否するよう訴えた。
オバマ前大統領が本格支援に乗り出して熱戦が続く中、有権者の関心は高まり、フロリダ大の研究チームによると、期日前投票を済ませたのは3300万人を突破した。


共和党勝利ならトランプ氏再選も
米中間選挙で「華氏119」監督

 【ニューヨーク共同】トランプ米大統領批判の急先鋒である映画監督のマイケル・ムーア氏は1日、共同通信などのインタビューに応じ、6日の中間選挙で野党民主党が勝利できなければ2020年の次期大統領選でトランプ氏再選の引き金になるとの危機感を表明した。
日本で2日公開の映画「華氏119」でトランプ政権下の米社会をヒトラー時代のドイツと対比したムーア氏は、人種差別的言動が目立ち、国際的合意を次々と無視するトランプ氏を「米国民がつくり上げたもの」と指摘。「本当のモンスターはトランプではなく(投票した)われわれ米国民だ」と述べた。

インタビューに応じる映画監督のマイケル・ムーア氏(共同)


米大統領、不法入国者亡命認めず
中間選挙終盤で強硬姿勢アピール

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は1日、ホワイトハウスで演説し、不法入国者の亡命を今後は認めない方針を表明した。来週に移民政策に関する大統領令を出す方針という。
6日の中間選挙に向けて最終盤にさしかかる中、不法移民政策で強硬姿勢を改めてアピールし、保守層の取り込みを図る狙いとみられる。
トランプ氏は「亡命を求める移住者は国境の通関手続きで身分証明する必要がある」と述べた。
米メディアによると、通関手続きを経ているかどうかにかかわらず、亡命申請が認められている。トランプ氏は「不法入国者によって制度が乱用され、正当な亡命希望者が排除されている」と訴えた。


米、中国企業をスパイ活動で起訴
「技術盗んだ」と非難

 【ワシントン共同】米司法省は1日、中国の半導体メーカー「福建省晋華集成電路」が米半導体大手マイクロン・テクノロジーに対してスパイ活動を行い、DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)の技術を盗んだとして、連邦大陪審が起訴したと発表した。
司法省は最近、米国に対するスパイ活動で中国当局者らの訴追を相次いで発表。中国への非難を強めており、米中関係が一段と緊張している。
AP通信によると、盗まれた技術は最大87億5千万ドル(約9800億円)相当の価値がある。
司法省によると、スパイ活動が行われるまで中国はDRAMの技術を保有していなかった。


イラン原油制裁、5日に再開
米政権、第2弾「史上最強」

 【ワシントン共同】トランプ米政権は5日(日本時間同日午後)、イラン核合意からの一方的離脱に伴い、原油、海運、金融部門などイラン経済の大動脈を標的にした制裁を再発動する。自動車部門などを対象にした8月の再発動に続く第2弾。核合意により解除された米国の制裁が完全復活し「史上最強のイラン制裁」となる。欧州側はイランと共に核合意維持を模索するが、一層の形骸化は不可避だ。
700以上の個人や企業などが制裁対象になる。米政府は4日までにイラン産原油の輸入を停止するよう各国に求め、5日以降、従わなかった外国企業や個人に米国との経済活動制限などの制裁を科す方針。


イラン制裁、日本は除外
米、原油限定輸入を容認

 【ワシントン共同】米政府が5日の対イラン制裁再発動後も日本を一時的にイラン産原油の禁輸措置から除外し、限定的規模での輸入を認める方針を決めたことが分かった。日米外交筋が2日明らかにした。ポンペオ米国務長官は2日、禁輸措置からの除外対象は8カ国・地域になると電話会見で表明、日本はこれに含まれる。ムニューシン財務長官はイランを国際送金ネットワークから排除する考えを強調した。
米政府は5日に対象の8カ国・地域を公表する。
トランプ大統領は記者団に「とても深刻な制裁で、イランには大きな打撃になる」と述べた。


大使館人質事件から39年
トランプ人形燃やし米非難

 【テヘラン共同】1979年にイランで学生らが米大使館を占拠し外交官らを人質に取った事件発生から39年となった4日、テヘランの旧大使館前で反米集会が開かれた。原油取引を対象にした米制裁の再発動を5日に控え、参加者らはトランプ大統領の人形や星条旗に火を付けるなどして米国を非難した。
集会には動員された学生ら数百人が参加。革命防衛隊のジャファリ司令官は演説で、トランプ氏に「イランを軍事力で脅すな」と警告、制裁に関しては「経済戦争を仕掛けた米国をわれわれは打ち負かす」と強調した。
参加者らは「米国に死を」「イスラエルに死を」などのスローガンを叫び気勢を上げた。

テヘランで開かれた集会で、トランプ米大統領の人形を燃やす参加者ら=4日(共同)


大使館をエルサレム移転へ
ブラジル次期大統領が表明

 【リオデジャネイロ共同】先月28日のブラジル大統領選決選投票で当選した「ブラジルのトランプ」と呼ばれる右翼ボルソナロ下院議員(63)は1日、選挙公約通り在イスラエルのブラジル大使館を商都テルアビブから、国際社会が首都と認めていないエルサレムに移転すると表明した。ツイッターで明らかにした。
来年1月の就任以降とみられるが、時期は明らかにしなかった。実際に移転すれば、5月の米国と中米グアテマラに続き3カ国目。帰属を争うパレスチナ自治政府や、アラブ諸国などが強く反発するのは必至だ。


「タリバンの父」殺される
アフガン和平進展に懸念

 【イスラマバード共同】パキスタン首都イスラマバード近郊のラワルピンディで2日、隣国アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンに影響を与え、「タリバンの父」とも呼ばれたサミウル・ハク師が何者かに殺害された。パキスタン当局が明らかにした。同師はアフガン和平の仲介者としての役割を期待されていたため、交渉への影響が懸念される。
当局によると、ハク師が自宅の寝室で血を流して死んでいるのを同師の運転手らが発見。遺体には複数の刺し傷などがあった。AP通信によると81歳だった。


「政府最高位が殺害指令」
トルコ大統領、皇太子示唆

 【イスタンブール共同】トルコのエルドアン大統領は2日、米紙ワシントン・ポスト電子版への寄稿で、サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏の殺害は「サウジ政府最高レベルからの指令」だったと指摘した。「サルマン国王が命令したとは全く思っていない」とし、言及はないが、ムハンマド皇太子が関与したとの考えを示唆したとみられる。
エルドアン氏は寄稿で、2001年の米中枢同時テロが航空機ハイジャック犯だけによる犯行ではなかったように、今回の事件も実行犯のサウジ治安当局者ら以外が関与したとし、背後にいる黒幕を暴き出さなければならないと強調した。


米トルコ、閣僚制裁を解除
牧師釈放で緊張緩和へ

 【イスタンブール共同】米財務省は2日、米国人牧師拘束に絡み8月に制裁対象に指定したトルコのギュル法相とソイル内相を対象から外した。牧師は10月に釈放され米国に帰国している。AP通信などが伝えた。トルコ外務省も2日、米国のセッションズ司法長官とニールセン国土安全保障長官への報復制裁を解除したと発表した。
牧師拘束を巡る米トルコの対立は世界経済の動揺も招いたが、双方が閣僚制裁を解除したことで緊張関係は緩和しそうだ。
発表などを受け、外国為替市場でトルコ通貨リラは値を上げ、一時1ドル=5・4リラ台を付けた。


イタリア、暴風雨の死者29人に
悪天候1週間続き倒木も

 【ローマ共同】イタリア各地で大雨や暴風などによる被害が相次ぎ、南部シチリア島では洪水が起きこれまでに12人が死亡、コンテ首相は4日、10月27日から約1週間続いている悪天候による死者は全土で計29人に上ったと明らかにした。
北部ベネト州では強風により約1400万本の木が倒れたといい、山から流入したとみられる多数の木がダムの水面を埋め尽くす映像が報じられた。
シチリア島パレルモ近郊では今月3日、大雨で氾濫した川の水が家屋を直撃し、親族ら9人が死亡したほか、車に乗っていた1人も水にのまれ死亡した。死者には1歳と3歳の子どもも含まれるという。


津波死者、20年間で25万人
インド・太平洋で被害増

 【ジュネーブ共同】国連国際防災戦略(UNISDR)は2日、1998~2017年の20年間に津波による死者が世界で25万人を超え、家屋流失などの経済損失額が2800億ドル(約31兆7千億円)に上ったと発表した。1978~97年の死者998人、経済損失額27億ドルに比べ、大幅に悪化した。
UNISDRはインド洋と太平洋で大規模な津波が相次ぎ、被害が膨らんだと分析した。発表は今年3年目となる5日の「世界津波の日」を前に、津波被害の大きさに警鐘を鳴らす狙いがある。


エジプトでテロ7人死亡
コプト教徒のバス襲撃

 【カイロ共同】エジプト中部ミニヤ県で2日、キリスト教の一派コプト教徒を乗せたバスを銃で武装した集団が襲撃し、ロイター通信によると7人が死亡し、14人が負傷した。犯行声明などは出ていないが、イスラム過激派によるテロとみられる。
エジプトではコプト教徒の教会などを狙ったテロが相次いでいる。バスはコプト教の修道院に向かっていたという。 

日米が対中国共同作戦を初策定
尖閣有事想定、新任務も

 日米両政府が2015年改定の日米防衛協力指針(ガイドライン)に基づき、自衛隊と米軍による初の対中国共同作戦計画の策定作業を進めていることが3日、分かった。沖縄県・尖閣諸島での有事を想定し、来年3月までの取りまとめを目指すが、計画内容に関する調整が難航する可能性もある。複数の政府関係者が明らかにした。16年3月に施行した安全保障関連法の新任務も盛り込むとみられる。軍拡を続ける中国に対抗し、一体化を加速させる日米の実態が一層鮮明になった。
日米は米国の対日防衛義務を定めた日米安保条約第5条の尖閣諸島への適用を確認している。

尖閣諸島・対中国共同作戦計画の想定


外国人労働者、初年度4万人想定
新在留資格、来週にも業種公表

 来年4月から外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案に絡み、関係省庁が、来年度の1年間に新たな在留資格で受け入れる外国人を14業種で計約4万人と想定していることが2日、政府関係者への取材で分かった。同様に受け入れ続けた場合、在留者は将来的に数十万人規模となる。精査を経て、来週にも受け入れ対象業種や規模が公表される予定。政府は改正案を閣議決定、衆院に提出した。与党は8日の審議入りを目指している。
政府は会期末までに成立させた後、年内に制度の意義を盛り込んだ基本方針を閣議決定し、外国人の生活環境整備に向けた対応を急ぐ。


外国人就労拡大、賛成51%
共同通信世論調査

 共同通信社が3、4両日に実施した全国電話世論調査によると、外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案に賛成するとの回答は51・3%だった。反対は39・5%。国税庁への口利き疑惑を報じられた片山さつき地方創生担当相の対応に関しては「記者会見などで詳しく説明するべきだ」との答えが74・7%に上った。「今のままの対応でよい」は17・2%にとどまった。
安倍内閣の支持率は47・3%で、10月2、3両日の前回調査から0・8ポイント増でほぼ横ばい。不支持は39・5%だった。来年10月の消費税率引き上げに反対は50・8%で、賛成は46・4%だった。

安倍内閣支持率の推移


中期防、大型水中ドローン開発へ
新大綱含め来月18日決定

 防衛省は、新たな防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」とともに策定する中期防衛力整備計画(中期防)に、海中を自動航行して情報収集する大型の水中ドローン(無人潜水機)の開発方針を明記する意向を固めた。政府筋が4日、明らかにした。高い警戒監視能力を持ち、島しょ防衛強化の目玉装備と位置付ける。新大綱にも「無人装備の活用推進」と盛り込む方向だ。いずれも12月18日の閣議決定を目指す。
防衛力整備について防衛省は、水中ドローンなど自衛隊員が搭乗しない無人装備を重視。沖縄県・尖閣諸島周辺を含め海洋進出を図る中国に対し、警戒監視能力を高める必要性に迫られていることが要因。


日中、強制連行基金年内にも設立
被害者と三菱マテリアル

 【北京共同】第2次大戦中の中国人強制連行を巡り、被害者1人当たり10万元(約164万円)を支払うことを柱に2016年6月に和解合意した三菱マテリアルと中国人被害者側が、最後の難関の基金設立に向け、日中平和友好条約締結40周年である今年中の設立を目指して最終調整を進めていることが4日、分かった。設立されれば遺族への支払いが可能になり、過去最多の3765人を対象にした日中の和解モデルが確立する。
韓国では、元徴用工への賠償を日本企業に命じた韓国最高裁の判決を受け、新たな集団訴訟の動きが出るなど、戦争賠償を巡り中韓の対照的な動きが鮮明になった。

第2次大戦中の中国人強制連行を巡る損害賠償などの訴状提出前、公園に集まった生存者(前列左端と2人目)と遺族ら=2014年4月、中国河北省石家荘市(共同)