Kyodo News

11月26日

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移民集団デモで国境混乱
米当局、検問所一時閉鎖

 【ティフアナ共同】中米諸国から米国を目指す移民キャラバン(集団)のうち約500人が25日午前(日本時間26日未明)、米西部カリフォルニア州サンディエゴと国境を接するメキシコ北西部ティフアナでデモ行進し、一部が国境検問所に突入したり、国境フェンスを越えようとしたりするなど混乱が起きた。大勢のメキシコ警察が出動、米国境警備当局は検問所を数時間にわたり閉鎖し、警戒を強めた。
トランプ米大統領はメキシコが移民集団を統制できなければ国境を封鎖する考えを強調しており、今後さらに態度を硬化させる可能性がある。


米当局、移民集団42人拘束
メキシコは98人強制退去

 【ティフアナ共同】米税関・国境警備局は25日、西部カリフォルニア州サンディエゴと国境を接するメキシコ北西部ティフアナで起きた移民キャラバン(集団)によるデモの混乱に乗じて米国に不法入国した42人を拘束した。担当者が26日、CNNテレビに明らかにした。メキシコ当局も98人を拘束し強制退去処分としたと公表した。
デモ混乱から一夜明けたティフアナでは、国境検問所付近や、数千人の移民が寝泊まりを続ける収容施設近くで多数の地元警察が配備され、警戒が強化されていた。
米税関・国境警備局の担当者は「昨日、国境で見たのは難民申請するような人々ではなかった」と指摘した。
ニールセン米国土安全保障長官も25日、国境警備担当者が移民から物を投げ付けられたとして告訴する方針を示した。デモの混乱収束後、移民らは寝泊まりしている収容施設に戻ったが、当局は再発防止に向け違法行為の取り締まり強化に乗り出す構えだ。


米、中国大手の機器不使用要求
日本など同盟国に

 【ワシントン共同】米紙ウォールストリート・ジャーナルは22日、米政府が日本を含む同盟国に対し、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の製品を使わないように求める説得工作を始めたと報じた。
中国政府の影響下にある同社の製品が、高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムなど、同盟国の重要インフラで普及した場合、不正な通信傍受や意図的な遮断など安全保障上の脅威にさらされかねないとの米側の懸念が背景にある。
説得工作の対象には華為製品が既に広く使われている日本やドイツ、イタリアが含まれ、米政府当局者は各国の政府だけでなく通信関係企業幹部にも説明した。


米共和党からも大統領批判相次ぐ
記者殺害巡りサウジ擁護で

 【ワシントン共同】米国在住だったサウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏殺害事件を巡り、米共和党議員らが25日、相次いでテレビ出演し、サウジを擁護するトランプ大統領の対応を「極めて弱い」などと批判した。さらなる制裁や武器禁輸を政権に迫る超党派の動きが加速しそうだ。
記者殺害は、サウジのムハンマド皇太子が命じたものだと米中央情報局(CIA)は結論付けたと報じられている。アーンスト上院議員は皇太子について「関与を示す兆候があるなら、さらなる行動を検討すべきだ」と主張した。
サス上院議員は「困難な時に真実を語ることが強さというものだ」とトランプ氏を皮肉った。


トランプ氏「敵だらけ」
側近らが著書で主張

 【ワシントン共同】25日付の米紙ワシントン・ポストは、トランプ大統領の側近ルワンドウスキ氏らが、ホワイトハウスや情報機関など政府内でトランプ氏が「敵に囲まれている」と主張する著書を27日に出版すると伝えた。
政権内部の隠れた「ディープ・ステート(闇の政府)」が自身を倒そうとしているとする、トランプ氏の唱える陰謀論に沿った内容とみられる。
ルワンドウスキ氏らは著書で、政府内に「抵抗勢力」を築いているとする当局者の名前を挙げ、批判しているという。


GM、北米5工場停止へ
1万4千人一時解雇

 【ロサンゼルス共同】米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は26日、米国とカナダの計5工場の生産を停止する計画を発表した。大規模なリストラで2020年末までに60億ドル(約6800億円)を捻出し、電気自動車(EV)や自動運転車の開発に経営資源を振り向ける。米メディアによると、北米全体で1万4千人規模が一時解雇される見通しだ。
メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は「企業の長期的な成功のために、市場の変化に対応する」と説明した。これに対しトランプ米大統領は26日、GMの判断に不満を示した。


EU離脱合意に反発相次ぐ
メイ首相、承認へ説得急ぐ

 【ロンドン共同】英国の欧州連合(EU)離脱交渉を巡り、EU首脳会議が25日に合意案を正式決定したのを受け、英国では26日までに与党内の反対派や野党から反発の声が相次いだ。メイ首相は12月中旬にも行われる議会承認の採決に向けて反対派の説得を急ぐが、主要閣僚の中にも承認は困難との見方がある。
メイ氏は26日に閣議を開き、議会で合意案が否決されないための方策を検討。英メディアによると、週内に国内各地を自ら訪れて合意案への支持を訴える方針。一方、最大野党労働党のコービン党首は「(EUとの)交渉は惨めなほどに失敗した」と痛烈に批判し、対決姿勢をあらわにした。


世界の賃金、上昇に陰り
ILO報告書、09年以来低水準

 【ジュネーブ共同】国際労働機関(ILO)は26日、世界の実質賃金の伸びが2017年は1・8%にとどまり、09年以来の低水準になったとする報告書を発表した。実質賃金は08年の金融危機から順調に回復してきたが、特に先進国で陰りが見えてきたとしている。
ILOのライダー事務局長は「伸びは18年も低迷しそうだ」と指摘。経済成長と生活水準向上の阻害要因になるとして、各国に持続的な賃金上昇の実現を求めた。
報告書によると、世界136カ国・地域の調査で、物価変動を加味した実質賃金の伸びは16年に2・4%だったが、17年は0・6ポイント下がり09年と同水準となった。


ウクライナの一部に戒厳令
ロ隣接地域、最高会議承認

 【モスクワ共同】ウクライナ最高会議(議会)は26日、同国の艦船がロシア当局に銃撃されて拿捕された事件を受け、事実上の戒厳令に相当する「戦時状態」を導入するポロシェンコ大統領の提案を賛成多数で承認した。28日から30日間、ロシア隣接地域で適用される。ウクライナのメディアが報じた。
戦時状態では政党やメディアの活動が制限され、政府の権限が大幅に強化される。ポロシェンコ氏は26日、同日から60日間の導入を明記した大統領令に署名したが、その後、30日に短縮すると方針を変更した。


ウクライナ大統領、戒厳令求める
ロシアから艦船銃撃で

 【モスクワ共同】ロシアが一方的に編入したウクライナ南部クリミア半島周辺の黒海海域でウクライナ艦船がロシア警備艇に銃撃されたことを受け、ウクライナのポロシェンコ大統領は26日、事実上の戒厳令に当たる「戦時状態」を同日から来年1月25日まで60日間導入する大統領令に署名し、承認するよう最高会議(議会)に求めた。
26日に開催される最高会議の緊急会合で承認されれば、政党やメディアの活動が制限されるなど政府の権限が大幅に強化される戦時状態が発効する。


ウクライナ艦船をロシアが銃撃
数人負傷、政府が戒厳令を導入へ

 【モスクワ共同】ロシアが一方的に編入したウクライナ南部クリミア半島周辺の黒海海域で25日、ロシアが主張する「領海」に侵入したウクライナ艦船をロシア警備艇が銃撃、乗員数人が負傷した。ウクライナ政府は26日未明に国家安全保障防衛会議を開き、全土に60日間「戦時状態」を導入することを決定した。事実上の戒厳令に相当し、同国の最高会議の承認を経て導入される。
戦時状態下では政府と軍の権限が強化され、政党やメディアの活動は大幅に制限される。来年春に予定されるウクライナ大統領選を前に、支持率低迷に苦しむポロシェンコ大統領が政権延命策に動いた可能性がある。


北朝鮮、人権非難に反発
国際団体が性暴力報告書

 【北京共同】北朝鮮で当局者による女性への性暴力が日常化しているとの国際人権団体による報告書や、国連の北朝鮮人権非難決議案を巡り、北朝鮮が米国による敵視政策の一環だとして反発している。米国が核問題に加え、人権問題で圧力を強めることをけん制する狙いがありそうだ。
報告書は「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」が北朝鮮脱出住民の女性54人からの聞き取り調査に基づき、10月末に発表した。中国に脱出しようとして捕まったり連れ戻されたりした女性らが収容所の看守らから性的暴行を受ける実態や、市場などで行商を営む女性らが警官らから性的関係を強要されていると告発する内容だ。


中国2隻目の国産空母建造に着手
新華社が確認

 【北京共同】中国国営通信、新華社(電子版)は26日までに、中国が2隻目の国産空母の建造に着手したと明らかにした。2隻目は上海で計画が進められていると伝えられていたが、国営メディアが確認するのは初めてとみられる。
中国はウクライナから購入して改修した空母「遼寧」を中国初の空母として就役。今年5月には初の国産空母の試験航行を実施した。新華社は今月25日、空母開発の歩みを振り返る記事の中で、中国がさらに「造船所で新型の空母を建造している」と伝えた。
建造場所や「新型」の詳細には触れていない。建造計画が伝えられていた上海の江南造船所の可能性がある。

中国初の国産空母=遼寧省大連市(共同)


NZ、クジラ145頭死ぬ
スチュワート島の浜辺

 【シドニー共同】ニュージーランド自然保護省は26日、同国南島沖のスチュワート島の浜辺に最大145頭のゴンドウクジラが打ち上げられ、死んだと発表した。詳しい原因は不明。
同省によると、24日夜に付近でキャンプをしていた人から通報があり、当局者が発見した時には約半数のクジラが既に死んでいた。南北二大島から離れた遠隔地で人手が少ないこともあり救出が困難だったため、残りのクジラは安楽死の処置が取られた。
ニュージーランドでは、浜辺にクジラが打ち上げられることは珍しくないという。同省は「残りのクジラをうまく海に戻せる可能性は極めて低かった」とコメントしている。

ニュージーランド南島沖のスチュワート島の浜辺に打ち上げられたゴンドウクジラ=25日(同国自然保護省提供・共同)


「IT強国・韓国」火事でダウン
携帯、ネットの障害拡大

 【ソウル共同】韓国の通信大手KTのビルで24日に火事が起き、26日までに通信障害が拡大する事態となった。警察の緊急通報や無人警備のシステムが一時まひし、携帯電話やインターネットが一部で利用できなくなった。国防省の一般電話も一時不通に。「火事1件で『デジタル原始時代』に戻ったIT(強国の)韓国」(韓国紙)と脆弱性を懸念する声が出た。
韓国メディアによると、ソウルにあるKT支社の地下で通信線の周辺から出火。その影響で約2800の携帯電話の基地局がダウン、市民らは地下鉄の駅にある公衆電話の前で行列をつくった。


ガザで日本人がコンサート
「故郷」熱唱に拍手と歓声

 【ガザ市共同】パレスチナ自治区ガザで25日、日本人のソプラノ歌手平井富司子さんとピアニスト今東薫さんによるコンサートが開かれた。2人が日本の唱歌「さくらさくら」や「故郷」などを披露すると、会場に詰めかけた約300人の観客からは大きな拍手と歓声が湧き起こった。
コンサートはパレスチナ文化省が主催した。今東さんが演奏に使用したピアノは約20年前、日本政府がパレスチナ自治政府に無償で寄贈したもの。ガザの政治的な混乱から所在が分からなくなっていたが、最近になって確認された。

25日、パレスチナ自治区ガザでコンサートを開いたソプラノ歌手平井富司子さんとピアニスト今東薫さん(共同)


米カリフォルニア州山火事が鎮火
死者88人、不明200人

 【ロサンゼルス共同】米西部カリフォルニア州の地元当局は25日、同州史上最悪の被害を出した山火事が鎮火したと発表した。当局はサンフランシスコ北方のビュート郡での死者は85人に増えたと発表した。ロサンゼルス郊外では3人が死亡しており、同州全体の犠牲者は少なくとも計88人となった。同郡では200人以上が安否不明のまま。
当局は25日、ビュート郡の山火事が終息したと発表。ロサンゼルス郊外の山火事は21日に鎮火していた。
ビュート郡では捜索活動が続いており、死者数が増える可能性がある。山火事はビュート郡と、ロサンゼルス郊外のベンチュラ郡でそれぞれ8日に発生した。


イラン西部で地震、2百人負傷
M6・3、イラク国境近く

 【テヘラン共同】米地質調査所(USGS)によると、イラン西部のイラク国境近くの山岳地帯で25日午後8時7分(日本時間26日午前1時37分)ごろ、マグニチュード(M)6・3の地震が起きた。イラン当局者によると、複数の建物が損壊し、約200人が負傷した。震源近くでは昨年11月に強い地震が発生し、大きな被害が出た。
25日の震源はイラン・ケルマンシャー州で、震源の深さは10キロ。同州知事によると、けが人の大半は軽傷といい、死者の情報はない。地震でパニックになり、逃げる途中でけがをした人もいる。救急隊や軍部隊が現地に派遣された。


牛のツノ切り禁止提案を否決
国民投票でスイス

 【ジュネーブ共同】畜産業が盛んなスイスで25日、農家が広く行っている牛やヤギの角切りをやめるかどうかを問う国民投票が行われた。スイス公共放送が伝えた暫定開票結果では、反対約55%、賛成約45%で、角切りの禁止を求める提案は否決された。角切りは痛みを伴い残酷だと主張する賛成派に対し、反対派は牛舎など限られたスペースで飼育するために必要としていた。
スイスの畜産現場では、ほかの動物や飼育に当たる人を傷つけないため牛などの角を切る「除角」が一般的に実施されている。
しかし角を焼きごてなどで根元から取り去るため、動物愛護団体は「ひどい痛みを受ける」と訴えていた。


ムガベ氏の体調悪化か
ジンバブエ前大統領

 【ナイロビ共同】ジンバブエのムナンガグワ大統領は24日、昨年11月の政変で失脚したムガベ前大統領(94)が歩けない状態になっていると明らかにした。この2カ月、シンガポールの病院に入院しているという。AP通信が報じた。体調が悪化している可能性がある。
与党支持者の集会で語った。ムガベ氏の気分が優れず、10月15日だった帰国日が今月30日に延期されたというが、ムナンガグワ氏はそれ以上の詳細について言及しなかった。
7月30日の大統領選では、首都ハラレの投票所で妻と歩く姿が目撃されていた。

ジンバブエのムガベ前大統領


シャンゼリゼで大規模衝突
車両炎上、催涙ガスで緊迫

 【パリ共同】フランスで続いている課税引き上げなどに抗議するデモが24日、同国各地であり、パリのシャンゼリゼ大通りではシンボルの「黄色いベスト」を着けたデモ隊ら数千人と治安部隊が異例の大規模衝突を展開した。デモ隊は車道の敷石をはがして投石、治安部隊は催涙ガス弾を使用し大統領府の方角へ進もうとするデモ隊を押し戻した。
バリケードが築かれた大通りでは横倒しされた車両が炎と黒煙を上げ爆発。「マクロンうせろ」と大統領を批判するプラカードなどを掲げるデモ隊と治安部隊は数時間にわたり衝突を繰り返し、催涙弾の発射音やサイレンが鳴り響き、緊迫した状況が続いた。

ゴーン容疑者「元気そう」
ブラジル総領事が差し入れ

 在東京ブラジル総領事館のジョアン・デメンドンサ・リマ総領事は26日、金融商品取引法違反の疑いで逮捕された日産自動車の前代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者と東京拘置所で同日面会し、雑誌などを差し入れたと明らかにした。
総領事はゴーン容疑者について「元気そうで話し方もしっかりしていた。適切な対応を受けているようだった」と語った。10~20分程度の面会はブラジルの公用語のポルトガル語で行われた。健康状態の確認が目的のため「事件については触れなかった」とも述べた。
総領事は22日にも面会しており、その際に海外の雑誌などの差し入れを頼まれたという。


ゴーン前会長が容疑を否認
役員報酬の虚偽記載

 有価証券報告書に役員報酬を少なく記載したとして、金融商品取引法違反の疑いで逮捕された日産自動車の前代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が、東京地検特捜部の調べに容疑を否認していることが25日、関係者への取材で分かった。ゴーン容疑者の認否が明らかになるのは初めて。「報告書に虚偽の記載はしていない」などと説明しているもようだ。
共謀したとして逮捕された側近の前代表取締役グレゴリー・ケリー容疑者(62)は周囲に「報告書は適切に記載し、ゴーン前会長の指示もなかった」などと説明。特捜部にも同様の主張をしているとみられる。

カルロス・ゴーン容疑者


米著名法律事務所と契約
ゴーン容疑者

 【ニューヨーク共同】金融商品取引法違反の疑いで逮捕された日産自動車の前代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者が、米国の著名法律事務所と契約したと、米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版が26日までに報じた。
ゴーン容疑者の弁護人は、元東京地検特捜部長の大鶴基成弁護士が務めることが明らかになっている。米国の法律事務所が果たす役割は不明。


日産、民事責任追及へ
ゴーン容疑者の違法行為

 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が巨額の役員報酬を隠したとされる金融商品取引法違反事件で、日産が、同容疑者の民事責任追及に乗り出す方針であることが25日、関係者への取材で分かった。損害賠償請求訴訟を視野に入れているとみられる。
日産側からゴーン容疑者側に対しては、(1)無償利用していたレバノンなど4カ国の住宅の購入費(2)業務実態がなかった姉への毎年約10万ドルの報酬(3)家族旅行や私的な飲食の代金―などが支出されていたことが既に判明している。
日産は、こうした利益供与が違法と判断できれば、民事手続きで賠償を求めていく方針だ。


日産社長、関係見直し表明
ルノーと「平等でない」

 日産自動車の西川広人社長は26日午前、有価証券報告書に役員報酬を少なく記載したとして、金融商品取引法違反の疑いで前代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者らが逮捕された事件の経緯を従業員に説明した。関係者によると、西川氏は筆頭株主のフランス大手ルノーとの関係は「平等ではない」と述べ、関係を見直す意向を表明した。
ルノーは日産の株式の43・4%を持ち、議決権も握っているが、日産のルノーへの出資比率は15%にとどまり、議決権はない。西川氏はこうした関係がバランスを欠いていると指摘した。


元労働者ら、日産に怒り
「派遣を犠牲に巨額報酬」

 日産自動車の前代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者が金融商品取引法違反容疑で逮捕されたことを受け、日産や関連会社で派遣切りや雇い止めに遭った元労働者らが26日、東京都内で記者会見し「経営を理由に多くの労働者を犠牲にしながら、自分は巨額の報酬を得て、しかも隠すなんて許されない」と怒りを訴えた。
支援する労働組合によると、日産は2008年のリーマン・ショック後、正社員や期間工、派遣社員らの大規模リストラを実施した。「報酬隠しをしたとされる時期は、人員削減の時期と重なる。『経営上必要だった』という会社の言い分が欺瞞だったのは明らかだ」と説明した。

記者会見する、日産自動車の関連会社で雇い止めに遭った釜倉猛さん=26日午後、東京都千代田区


日産本社前で抗議活動
派遣切りの元従業員ら

 金融商品取引法違反の疑いで日産自動車の前代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が逮捕された事件を受け、日産と関連会社から派遣切りに遭ったとする元従業員ら約50人が横浜市の日産本社前で「想像を絶する報酬が支払われていた。労働者や下請け会社が犠牲になることがあってはならない」と訴え、抗議活動を行った。
日産で車のデザインを手掛けていたものの、2009年に契約更新を一方的に打ち切られたという40代女性は「日産のために一生懸命働いていたのに、怒りしか感じない。ゴーン容疑者自身が一番のビッグコストだった」と憤った。

日産自動車本社前で抗議活動する神奈川県労働組合総連合などの関係者=26日午前、横浜市


海外子会社、連結会計対象外に
ゴーン日産前会長の住宅購入

 金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕された日産自動車の前代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が無償で使っていたとされる海外の住宅を購入したオランダの子会社が、連結会計の対象から除外されていたことが26日、関係者への取材で分かった。
関係者によると、子会社はゴーン容疑者への不適切な支出に関わっていた。連結対象にすれば監査法人から問題を指摘される恐れがあると判断したとみられ、東京地検特捜部は、共謀したとして逮捕された前代表取締役グレゴリー・ケリー容疑者(62)の関与などを調べている。


ルノーもゴーン氏不正監査
週内にも結果、仏経済相

 【パリ共同】フランスのルメール経済・財務相は25日、同国自動車大手ルノーの新経営陣が、会長兼最高経営責任者(CEO)であるカルロス・ゴーン容疑者の報酬や企業資産を巡る不正がないかを調べる監査を始めたと明らかにした。ニュース専門テレビBFMの番組で述べた。
ルメール氏は監査に「数日かかる」と述べ、週内にも結果がまとまるとの見通しを示した。フランス側は不正がないことを示したい考え。ただ明確に説明できなければ、ゴーン容疑者の会長兼CEO職の解任を先送りしたルノーも、会長職を解いた日産自動車と同様の対応を迫られる可能性がある。


三菱自動車、ゴーン会長解任
3社連合見直し29日にも協議

 三菱自動車は26日、取締役会を開き、カルロス・ゴーン容疑者の代表取締役会長職を解いた。金融商品取引法違反の疑いで逮捕され、日産自動車の代表取締役会長職を解任されたことを重くみた。三菱自の後任会長は益子修最高経営責任者(CEO)が暫定的に兼務する。フランス大手ルノーとの協議では日産と歩調を合わせ、権限集中の是正を含めて3社連合の見直しを模索する。益子氏は週内に3社で協議すると明らかにした。29日を軸に開く方向で検討している。
三菱自はゴーン容疑者の解任を全会一致で決めた。理由として、日産の信認を失っていることなどを挙げた。


「国際博覧会協会」設立を決議
25年開催へ体制整備前倒し

 2025年国際博覧会(万博)の大阪開催を目指して官民で組織された誘致委員会が26日、国会内で役員会を開き、万博の運営主体となる「2025年日本国際博覧会協会」(仮称)の設立準備を進めると決議した。誘致委会長の榊原定征経団連前会長は終了後の記者会見で、協会の体制が年内にも固まるとの見通しを示した。
政府や大阪府、大阪市、経済界の調整次第で、早ければ年内にも協会が始動する。年明けにも設立する方向だったが、体制整備を前倒しして作業を急ぐ狙いがある。協会トップには経団連の中西宏明会長が就く方向で調整が進む見通し。

国会内で開かれた2025年万博誘致委員会の役員会で発言する榊原定征会長。中央は松井一郎大阪府知事、右は吉村洋文大阪市長=26日午後


保護主義で3割が減益懸念
国際協力銀行のアンケート

 国際協力銀行は26日、海外で事業展開している国内製造業を対象に世界的な保護主義拡大の影響を尋ねたアンケートの結果を発表し、全体の33・9%の企業が利益の減少を迫られると回答した。貿易の取引が減少するとの回答も28・5%に上った。米国の輸入制限を契機に各国が報復措置で応酬する貿易摩擦の激化への警戒感が浮き彫りになった。
保護主義台頭の影響で減益になると見込んでいる割合を業種別で見ると「非鉄金属」(56・0%)が最多で、「自動車」(50・9%)が続く。米国が自動車関税引き上げを示唆した影響を色濃く反映した。
アンケートは今年6~9月に実施し、605社が回答。


関空総旅客数が10月で過去最高
台風21号の影響から回復

 関西エアポートが26日発表した10月の関西空港の運営概況(速報値)によると、国際線と国内線を合わせた総旅客数は前年同月比3%増の245万人で、10月としての過去最高を更新した。台風21号の影響で空港が一時閉鎖し、総旅客数が大きく落ち込んだ9月と比べると123万人増えた。
担当者は「伸びの勢いはまだ少し弱いものの、旅客数は回復基調にある」と話した。
国際線の旅客数は前年同月比5%増の192万人で、10月として最高となった。このうち日本人旅客数は18%増の61万人、外国人旅客数は1%増の129万人だった。
一方、国内線の旅客数は6%減の53万人となった。


遠隔ロボが給仕のカフェ開店
身体障害者が在宅操作

 ロボットで重度身体障害者に働く場を―。東京のベンチャー企業オリィ研究所と日本財団、ANAホールディングス(HD)は26日、在宅の四肢が不自由な身体障害者が遠隔操作ロボを通じ給仕するカフェを開店した。東京都港区の日本財団ビルで12月7日まで実施する実証実験で、2020年には常設店を開きたい考えだ。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)脊椎損傷などの重度身体障害者10人が自宅にいながら眼球の動きなど体の一部でコンピューターに入力し、オリィ研究所が開発した身長約120センチのロボ「オリヒメD」を操作。注文の受け付けや、食品や飲料の提供をする。働く人は交代制で時給千円。

在宅の四肢が不自由な身体障害者が遠隔操作ロボを通じ給仕するカフェが開店し、接客する「オリヒメD」=26日午後、東京都港区の日本財団ビル


入管難民法、27日に衆院通過へ
与党が方針、野党は反発

 衆院法務委員会は26日の理事会で、外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案を27日の法務委で採決することを葉梨康弘委員長(自民党)の職権で決定した。与党と日本維新の会は改正案修正で合意。与党は27日に衆院を通過させる構えだ。反発する野党は山下貴司法相の不信任決議案を提出する方針。加えて高市早苗衆院議院運営委員長(自民党)の解任決議案提出も視野に徹底抗戦する。
葉梨委員長は採決を職権で決めた理由について「あと2時間あれば十分審議が尽くされる」と述べた。


自民、対韓抗議決議を外相に提出
慰安婦財団の解散撤回を

 自民党は26日、慰安婦問題を巡る日韓合意に基づく財団の解散を決定した韓国に抗議し、日本政府に撤回を要求するよう求める決議を河野太郎外相に提出した。韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた元徴用工訴訟判決なども挙げ、日韓間のあらゆる合意の誠実な履行を韓国に迫るよう訴えた。
提出した党外交部会などの所属議員によると、河野氏は韓国の康京和外相が日韓間の懸案を協議するため訪日も選択肢と表明したことに関し、実現には明確な回答が不可欠との認識を示した。
決議は「韓国による度重なる国際約束違反に対し、最も強い憤りを表明して非難する」と強調した。


韓国の国会議員8人、竹島に上陸
日本外務省が抗議

 【ソウル共同】韓国の最大野党「自由韓国党」の女性議員、羅卿ウォン元外交統一委員長を団長とする与野党の国会議員団8人が26日、島根県の竹島(韓国名・独島)に上陸した。関係者が明らかにした。改修された警備隊の施設を視察、隊員らを激励したとしている。
日本の外務省は26日、外交ルートを通じ東京とソウルで韓国政府に抗議した。「竹島の領有権に関するわが国の立場に照らし、到底受け入れることはできない」と伝えた。
竹島を巡っては、10月にも韓国国会の教育委員会に所属する超党派の議員団が日本政府の中止要求を無視して上陸を強行している。


首相、G20後の欧州訪問中止へ
12月4日帰国で調整

 安倍晋三首相は、11月30日からアルゼンチンで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合出席後に計画していた英国、オランダ訪問を取りやめ、帰国を12月7日から4日に早める方向で調整に入った。外遊日程は11月29日~12月4日の6日間となる見通しだ。政府関係者が26日、明らかにした。
外国人労働者受け入れを拡大する入管難民法などの改正案成立を確実にするため、国会審議対応を優先する必要があると判断したとみられる。首相は26日の自民党役員会で、国会の事情が許せばG20首脳会合に向けて29日に日本を出発したいとの考えを示した。


2月24日に沖縄県民投票へ
辺野古移設で賛否問う

 沖縄県は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票を、来年2月24日に実施する方向で最終調整に入った。複数の県関係者が26日、明らかにした。政府が年内にも辺野古沿岸部に土砂投入を計画する中で、玉城デニー知事は県民投票で反対多数の民意を示し、政府に移設断念を迫る考えだ。
玉城氏が27日にも表明する。関係者によると、実施時期について県は来年2月17日と同24日の2案で検討していた。17日は県内で大規模なマラソン大会が開催される予定で、投票率が下がる懸念があることなどから、24日実施の方向となった。


欧米で190人が院内感染
オリンパス内視鏡使用後

 医療用光学機器の世界的メーカー、オリンパス(本社・東京)の十二指腸内視鏡による検査・治療後、欧米の患者190人以上が抗生物質の効きにくい薬剤耐性菌に感染していたことが25日分かった。内視鏡の洗浄、滅菌しにくい構造が原因の可能性がある。米医療機関への注意喚起は積極的に行わないよう社内メールで指示していたことも判明した。
感染が直接の死因かどうかは不明だが、米国内では35人死亡の報道もある。遺族らは約50件の損害賠償訴訟を起こした。
オリンパスは「訴訟に影響を与えるため、コメントは差し控える」とした。
日本でこの内視鏡は販売されず感染は起きていない。

オリンパスの十二指腸内視鏡「TJF―Q180V」(オリンパス米国法人のウェブサイトから)