Kyodo News

11月30日

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米大統領元顧問弁護士が司法取引
「選挙中もロシア事業」証言

 【ワシントン共同】米大統領選のロシア介入疑惑で、トランプ大統領の元顧問弁護士コーエン被告は29日、複合企業トランプ・オーガニゼーションがモスクワで計画した高層ビル建設について米議会に偽証した罪をニューヨークの裁判所で認め、モラー特別検察官と司法取引を交わした。
大統領選の予備選が始まった後もトランプ氏に事業の報告をしていたと証言し、ロシアのプーチン大統領の側近らと協議していたことも明らかになった。トランプ陣営とロシアの共謀疑惑が深まりそうだ。
トランプ氏は大統領選中からロシアとのビジネス関係は一切ないと強調してきた。


トランプ氏、米ロ首脳会談中止
ウクライナ銃撃が理由

 【ブエノスアイレス共同】トランプ米大統領は29日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせて予定していたロシアのプーチン大統領との会談を中止するとツイッターで急きょ表明した。ウクライナ艦船銃撃事件でロシアが拿捕した艦船の返還や拘束した乗組員の解放に応じていないことを理由に挙げている。
米政府は銃撃事件でウクライナを支持。ウクライナ政府はトランプ氏がロシアに強硬姿勢で臨むことを期待しており、プーチン氏との関係を重視するトランプ氏の対応に注目が集まっていた。


米加メキシコ、新NAFTA署名批准
難航の可能性も

 【ブエノスアイレス共同】米国とカナダ、メキシコは30日、北米自由貿易協定(NAFTA)を見直し、自動車の関税撤廃基準を厳格化した新協定にブエノスアイレスで署名した。今後は3カ国で批准に向けた議会手続きが進むが、米議会では上下院の多数派が異なる「ねじれ」が生じ、難航する可能性がある。欧米メディアによると、発効は来年後半の見通し。
新協定の名称は米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)。米議会では中間選挙で下院の過半数を奪った野党民主党内に一部内容の修正を求める声があり、手続きが長期化する恐れもある。


米中、新貿易協議検討か
首脳会談、摩擦悪化回避

 【ブエノスアイレス共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は29日、米国と中国の両政府が来月1日の首脳会談で、貿易問題を協議する新たな枠組み設置を検討していると報じた。米政権は不公正な貿易慣行を巡る中国の是正策を見極めるため、制裁関税の拡大を来春まで保留する可能性がある。
新枠組みの設置は、貿易摩擦の一段の悪化と金融市場の動揺を回避するのが狙いだ。ただ米政権は期限を区切ることで追加関税に踏み切る余地を残し、中国への強硬姿勢を引き続き維持するとみられる。
同紙によると、新枠組みでは、中国による知的財産権侵害や技術の強制移転などを話し合う見通し。


米政府、中国人留学生の調査検討
「スパイ防止」目的

 【ワシントン共同】ロイター通信は29日、米政府が中国人留学生の素性調査の強化策として、留学許可前に電話の通話記録やソーシャルメディアの調査を検討していると報じた。在米中国人によるスパイ行為への懸念が増大しており、未然に防ぐことを目的にしているという。
米政府高官は「全ての中国人留学生は中国共産党と政府の承認が必要だ。スパイ目的で来るわけではなくても、国家と関係のない中国人留学生はいない」と強調。12月1日予定の米中首脳会談では、中国による知的財産権侵害も議題になるとみられ、トランプ政権は圧力を強める構えだ。


G20、反保護主義で米中攻防
首脳会合開幕、結束焦点に

 【ブエノスアイレス共同】日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会合が30日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開幕した。世界経済の下振れリスクが高まる中、安定成長へ連携を模索するが、反保護主義を巡って米中が攻防を繰り広げており、G20として結束を示せるかは不透明だ。首脳宣言の取りまとめは難航が予想され、多国間の協調体制は正念場を迎えている。会合は12月1日まで。
11月半ばに開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、米中の溝が埋まらず首脳宣言の採択を断念。G20は両国の深刻な対立を抱えたままでの開催となった。

G20首脳会合で記念写真に納まる安倍首相(前列左から7人目)、トランプ米大統領(同6人目)、習近平中国国家主席(同9人目)ら=30日、ブエノスアイレス(共同)


サウジ記者殺害、G20の議題も
アルゼンチン大統領

 【ブエノスアイレス共同】南米アルゼンチンのマクリ大統領は29日、首都ブエノスアイレスで30日に開幕する20カ国・地域(G20)首脳会合で、サウジアラビア人記者カショギ氏殺害事件が議題に上る可能性があると述べた。事件への関与を疑われているサウジのムハンマド皇太子も首脳会合に出席する予定。
フランスのマクロン大統領と会談後、共同記者会見で語った。ロイター通信によると、マクロン氏は首脳会合とは別に皇太子と会談すると明らかにした。皇太子が事件後に欧米諸国の首脳と会談するのは初めてで、マクロン氏は「事件に関して全ての真相を知ることが必要だ」と強調した。


米、12月に追加利上げ示唆
FRB、来年はペース変化も

 【ワシントン共同】米連邦準備制度理事会(FRB)は29日、政策金利を据え置いた今月7、8日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を公表した。大半の会合参加者が「間もなく追加利上げが適切になる」と指摘し、12月に開く次回会合での決定を示唆した。ただ貿易摩擦などの景気減速要因にも言及し、来年は景気次第で利上げペースが変わる可能性も示した。
FRBは3カ月に1回のペースで政策金利を引き上げている。議事録によると、多くの参加者が「さらなる段階的な利上げが適切」との見方を確認した。ただ複数の参加者は「追加利上げをすれば景気を減速させる恐れがある」と難色を示した。


ロシア男性のウクライナ入国禁止
対象16~60歳、介入阻止で

 【モスクワ共同】ウクライナのポロシェンコ大統領は30日、険悪な関係が続く隣国ロシアの16~60歳の男性に対し入国禁止措置を取ったとツイッターで発表した。ポロシェンコ氏は「ウクライナ国内でロシアが民兵部隊を組織するのを阻止するためだ」と狙いを説明した。ウクライナのメディアが報じた。
ウクライナに親族が住むロシア人は多く、空港などで混乱が生じる可能性がある。ウクライナ国境警備局によると、ロシアとの国境地帯に導入した事実上の戒厳令に相当する「戦時状態」が有効な12月26日まで措置は続く。ポロシェンコ氏は「ロシア軍に作戦行動をさせない」と強調した。


ベトナム・北朝鮮外相が会談
関係修復、発展支援も

 【ハノイ共同】ベトナムを訪問している北朝鮮の李容浩外相は30日、首都ハノイでファム・ビン・ミン副首相兼外相と会談した。ベトナム側によると、両国は伝統的な友好関係を確認。ミン氏は自国の発展モデルを紹介し、北朝鮮の経済開発を支援したい意向を表明した。
両国は、昨年2月に金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアで殺害された事件でベトナム国籍の女が逮捕されたことを機に、ぎくしゃくした関係の修復を図った形だ。
北朝鮮指導部は、米国と戦火を交えながら関係を改善したベトナムの発展に高い関心を寄せているとされる。

会談前に握手する北朝鮮の李容浩外相(左)と、ベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相=30日、ハノイ(共同)


ホテル利用客5億人の情報流出か
世界最大手チェーン、マリオット

 【ニューヨーク共同】世界最大のホテルチェーンの米マリオット・インターナショナルは30日、高級ホテル「ウェスティン」や「シェラトン」などの予約データベースに不正なアクセスがあり、最大で約5億人の利用客情報が流出した恐れがあると発表した。
マリオットの広報担当者は共同通信の取材に「世界規模の出来事であり、9月10日以前に予約した顧客は影響が出る可能性がある」と説明。国別の数は明らかにしていない。
このうち約3億2700万人については、名前やメールアドレス、パスポート番号などの個人情報が流出したとみられる。不正アクセスがあったのは、2014年以降という。


中米移民が新たな収容施設に移動
メキシコ国境、衛生悪化

 【ティフアナ共同】メキシコ北西部ティフアナの当局は30日までに、中米諸国から米国を目指す移民集団(キャラバン)の約6千人が身を寄せている米国境沿い屋外スポーツ施設から、移民らを順次、新たな収容施設に移動させ始めた。スポーツ施設周辺では収容し切れない移民らが路上にあふれ、衛生状態が急激に悪化している。
地元当局などによると、移動先は野外コンサートなどが開かれる場所に建てた施設。米国境から約20キロ離れており、治安対策も兼ねているとみられている。
メキシコでは12月1日、首都メキシコ市でロペスオブラドール新大統領の就任式が行われる。

大雨で一部が冠水した移民の収容施設=11月29日、メキシコ北西部ティフアナ(共同)


NZでまたクジラ大量死
病気や方向判断ミスが原因か

 【シドニー共同】ニュージーランド自然保護省は30日、同国南島沖のチャタム島の浅瀬に約90頭のゴンドウクジラが打ち上げられ、そのうち51頭が死んだと発表した。詳しい原因は不明だが、病気や方向判断のミス、急激な引き潮、異常気象などが考えられるという。
ニュージーランドでは11月24日にも南島沖の別の島に最大145頭のゴンドウクジラが打ち上げられて死んでいる。
同省によると、クジラは29日夕に打ち上げられた。職員が現場に到着した際、約40頭が自力で海に戻っていたが、50頭が既に死んでおり、衰弱していた1頭は安楽死させた。

ニュージーランド南島沖のチャタム島の浅瀬に打ち上げられて死に、埋葬されるゴンドウクジラ(ニュージーランド自然保護省提供、共同)


米当局、メイウェザー選手に罰金
仮想通貨不正で

 【ニューヨーク共同】米証券取引委員会(SEC)は29日、報酬を受け取っていることを明かさず、仮想通貨を発行して資金調達する「新規仮想通貨公開(ICO)」への投資を違法に勧誘したとして、ボクシング世界5階級制覇のフロイド・メイウェザー選手が罰金など計約61万ドル(約7千万円)を支払うことで同意したと発表した。
メイウェザー選手は3業者から計30万ドルの報酬を受け取っていた。ツイッターに「売り切れる前に手に入れろ」などと投稿していた。3業者の中には、創業者らが詐欺罪で起訴されたセントラテックも含まれるという。


日航副操縦士、「寂しさ」で飲酒
弁護側主張

 【ロンドン共同】乗務前に呼気から基準値を大幅に超えるアルコールが検出され、英国の運輸関係法令違反の罪に問われた日航副操縦士、実川克敏被告(42)に対し、ロンドン西部の刑事法院のマシューズ裁判官は29日、被告が乗務前「まだ酩酊状態」だったと厳しく糾弾した。弁護側は家族と離れているという「寂しさ」などから飲酒に至ったと説明した。
判決理由で裁判官は「(検査)数値を見る限り、まだ酩酊状態で(仮に乗務していたならば)数時間はその状態が続いたはずだ」と指摘し、乗務した場合の代償は「壊滅的なものとなっただろう」と述べた。

10月28日、英国警察当局に拘束された際の実川克敏被告(左)(ロンドン警視庁提供・共同)

首相、米経済への貢献説明
通商交渉控え首脳会談

 【ブエノスアイレス共同】安倍晋三首相は11月30日午後(日本時間1日未明)、訪問先のアルゼンチンの首都ブエノスアイレスでトランプ米大統領と会談した。来年1月にも始まる通商交渉を前に、日本企業による投資が米国内の雇用拡大に貢献していると説明し、理解を得たい考え。インド太平洋地域での協力拡大についても協議。中国の習近平国家主席とも個別に会談する。
トランプ氏との首脳会談は9月以来で、9回目。日米通商交渉では、米側が貿易不均衡の是正を図るために圧力を強めている。首相は、双方の利益となるような貿易と投資の拡大を目指す方針を確認し、対日姿勢を和らげたい意向だ。


日仏首脳が会談、日産ルノー問題
マクロン氏は連合継続重視

 【パリ共同】日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者の逮捕を受け、安倍晋三首相とフランスのマクロン大統領が30日、アルゼンチンのブエノスアイレスで開幕した20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせて会談した。日産とフランス大手ルノーの企業連合について協議したとみられる。フランス大統領府が明らかにした。日本政府も両首脳が接触したことを認めた。
ルノーのトップを務めるゴーン容疑者の逮捕により、三菱自動車を含む3社連合の将来が不透明となる中、マクロン氏は連合の安定的な関係を重視する立場を安倍氏と確認して事態の沈静化を図りたい考えとみられる。


日産後任会長の選定が火種に
ルノーと調整、容易でなく

 日産自動車と三菱自動車、フランス大手ルノーの企業連合は30日、3社首脳の合議制による運営をスタートした。日産はカルロス・ゴーン容疑者の後任となる代表取締役会長の選定を急ぐが、新たな上級役員を送り込みたいルノーとの調整は容易ではない。3社首脳は29日の協議で提携維持と合議制を確認したが、火種は残っている。
事件は日産の事業活動にも影響を及ぼしている。30日、日産は東京・銀座でイベントを開いたが、副社長らが急きょ出席をキャンセル。事件に関する取材を避けた。21日に予定されていたゴーン容疑者と東京都の小池百合子知事との対談も中止になった。


退任後報酬は「希望額」と供述
記載義務なしとゴーン前会長

 金融商品取引法違反の疑いで逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が、有価証券報告書に記載せず、退任後に受け取ることにした年約10億円の報酬について「あくまで希望額だった」との趣旨の供述をしていることが30日、関係者への取材で分かった。退任後の報酬支払いは確定しておらず、報告書への記載義務はなかったと主張しているもようだ。
東京地裁は30日、ゴーン容疑者と前代表取締役グレゴリー・ケリー容疑者(62)=金融商品取引法違反の疑いで逮捕=の勾留をいずれも10日間延長する決定をした。期限は12月10日。


合意書面に報酬「20億円」
ゴーン前会長

 金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が、自分の役員報酬について年ごとに日産側と合意していた書面に、報酬総額は年約20億円で、10億円程度は退任後に受け取ることなど詳細な記載があったとみられることが30日、関係者への取材で分かった。
書面は複数存在し、作成日も記されていたことが既に判明。東京地検特捜部は、作成時点で退任後の報酬支払いも確定し、報告書への記載義務が生じたとみて作成経緯を調べている。


米装備購入の改善を初明記へ
政府調整、防衛大綱に

 政府は、年末に策定する新たな防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」を巡り、米国から装備を購入する際に提示額を受け入れる制度「対外有償軍事援助(FMS)」について、改善する方針を初めて盛り込む方向で調整に入った。装備を「言い値」で買わされているとの批判があった。防衛予算膨張への懸念がある中、調達額の透明性向上や効率化努力を迫られた格好だ。政府関係者が30日明らかにした。
安倍政権下で、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」などFMSを利用して導入を図る高額装備が増加傾向にある。

FMSによる装備品調達額の推移


洋上風力発電、最大30年許可
普及へ新法成立

 洋上風力発電を普及させるため、全国一律の海域利用ルールを定めた洋上風力発電普及法が30日、参院本会議で可決、成立した。国が促進区域を指定し、最大30年にわたり発電を許可する。2030年度までに5カ所程度の区域での運転開始を目指す。
これまでは許可年数は都道府県によって異なり、数年にとどまる例が多かったが、一律に期間を延ばすことで事業者が参入しやすくする。
区域指定に当たっては、海域を利用する漁業者や自治体との協議会を設け、利害を調整する。


坂本龍一氏、立民に100万寄付
脱原発に共鳴か、岩井俊二氏も

 音楽家の坂本龍一氏が昨年10月の衆院選期間中に立憲民主党へ100万円を寄付していた。30日公開の2017年分の政治資金収支報告書で分かった。映画「Love  Letter」などの岩井俊二監督も10万円を寄せた。ともに立民が掲げる脱原発に共鳴したとみられる。
坂本氏は、反原発など環境保護の活動に積極的に取り組んでいることで知られる。仙台市出身の岩井氏は、東日本大震災を取り上げたドキュメンタリーの製作や復興ソングの作詞もしている。
衆院選直前に結成され、躍進した立民には個人献金の申し出が相次いだ。収入のうち個人献金の割合は23・7%と各党で最も高かった。

坂本龍一氏


自民圧倒、収入258億円
17年政治資金収支報告書

 総務省は30日、2017年分の政治資金収支報告書(総務相所管の中央分)を公開した。政党本部の収入は、自民党が16年比7・2%増の258億6千万円で5年連続トップ。昨年10月に結成された野党第1党の立憲民主党は12億5千万円。資金力の差は圧倒的だ。自民への献金の受け皿となる政治資金団体「国民政治協会」(国政協)に対する企業・団体献金は前年比2・9%増の23億9千万円となり、第2次安倍内閣が発足した12年以降、6年連続で増えた。
自民の収入の68・1%が、税金を原資とする176億円の政党交付金。

2017年分の政治資金収支報告書(総務相所管の中央分)。奥はチェックをする職員=総務省


ソフトバンク上場2・6兆円調達
新規上場では過去最大

 携帯電話大手ソフトバンクは30日、東京証券取引所に上場する際の株式売り出し価格を1株1500円とする仮条件を発表した。親会社ソフトバンクグループはソフトバンク株の3分の1超を売り出す計画で、仮条件から試算すると最大約2兆6千億円を得る見通しだ。新規上場による調達額としては過去最大とみられる。
投資家の需要を見極め、12月10日に正式な価格を決める。上場日は12月19日で、上場市場は東証1部になる方向。仮条件は11月に東京証券取引所から上場承認を受けた際の想定額を据え置いた。
ただ携帯業界の収益環境は厳しさを増しており、株価の先行きは不透明だ。



提携での情報集中で新指針
独禁法違反の防止で公取委

 公正取引委員会がビッグデータの活用を目的とした業務提携に関する指針作りに乗り出すことが30日分かった。提携による過度の情報集中が独禁法違反につながらないよう、データ活用の在り方を示す。「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業に対する規制と合わせ、公取委は情報集中への監視を今後強める方針だ。
企業がさまざまなデータを活用し、新たなビジネスの創出やサービス改善につなげる動きが広がっていることに対応した。企業にとって、どの水準まで情報集中が進めば独禁法違反となるか分かりにくいことが多い。公取委は指針を示すことで、独禁法違反を防ぐ一助になるとみている。


トヨタ、役員ポストを大幅削減
経営迅速化、若手登用拡大

 トヨタ自動車は30日、業務執行に携わる役員を55人から23人へ大幅に減らす2019年1月1日付の人事を発表した。33人いる常務役員を廃止し、部長や室長を務める管理職の基幹職1級や2級と統合。新設する「幹部職」(2300人)に一本化する。役員を少なくして意思決定を迅速化し、若手の登用を拡大する。
豊田章男社長と6人の副社長は留任する。専務役員は「執行役員」に呼称を変更する。幹部職には早ければ40代前半で就き、本部長や工場長など要職に適材適所で配置する。
「プロ人材が少ない」(幹部)として、管理職が現場に近い立場で能力を磨き、専門性を高めさせる狙いもある。


森永乳業もアイス値上げ
ピノやモウなど、3月出荷分から

 森永乳業は30日、来年3月1日の出荷分から、アイスクリーム15商品を7・1~12・5%値上げすると発表した。6粒入りの「ピノ」は税別130円から140円になる。原材料や人件費、物流費用が上昇しているため。
「PARM(パルム)チョコレート」や「MOW(モウ)バニラ」なども130円から140円になる。森永乳業は24粒入りの「ピノ チョコアソート」など箱入りの4商品を今年3月に値上げしたが、費用の上昇で他の商品の値上げにも踏み切った。
アイスの値上げは相次いでおり、ロッテ、江崎グリコ、森永製菓が来年3月の出荷分から値上げすると発表している。

森永乳業が値上げする6粒入りのアイスクリーム「ピノ」


関西空港の防災強化に540億円
関西エアポートと新関空会社

 台風21号で被災し一時閉鎖に追い込まれた関西空港の防災強化費として、運営会社の関西エアポートと施設を保有する新関西国際空港会社が、540億円程度を投じる方針を固めたことが30日、分かった。関係者が明らかにした。
訪日外国人客の増加や2025年国際博覧会(万博)の大阪開催決定で関西の玄関口としての重要性を増す関空の防災機能を本格的に改善する。
関西エアと新関空がそれぞれ270億円程度ずつ負担する方針だ。国も財政投融資を活用し、低金利で1500億円を新関空に貸し出す考え。護岸のかさ上げや排水機能の強化のほか、地下の電源設備を地上に移すことなどを想定している。

台風21号の影響による高潮で浸水し、誘導路などに水が残る関西空港=9月5日


求める人材育成で大学に協議提言
経団連、就職も議論

 経団連が企業の求める人材育成について大学に伝えるため、定期的に協議する場の設置を呼び掛ける提言を取りまとめたことが30日、分かった。経済界が大学側と教育の在り方に関し、公式の場で協議する体制をつくるのは初めて。12月3日の会長・副会長会議で議論し、決定する。
教育や就職に関する幅広いテーマの話し合いを目指す。経団連幹部や大学の学長らが参加する第1回会合を年明けにも開きたい意向だ。ただ、大学の人材育成方針は多様で、学生が求める教育レベルにも違いがあり、参加する大学の選定には難しさも残りそうだ。


セブン、顔認証で無人決済へ
都内に省力化の実験コンビニ

 セブン―イレブン・ジャパンは30日、顔の特徴などから個人を特定する顔認証技術を使い、会計を無人で済ませる実験店舗を開設すると明らかにした。レジ業務を機械に任せることで大幅な省力化を目指す。コンビニは人手の確保が難しくなっており、実験店で効果を調べる。
12月17日にNECグループが入る東京都港区のビル内に開業し、グループの従業員を対象に営業する。入店時に顔認証の端末で確認し、あらかじめ顔などのデータを登録している従業員だけ入店できるようにする。
会計は店内のセルフレジで済ませる。利用客は購入額を確定し、顔認証や社員証により給料天引きで支払う。

セブン―イレブンの案内看板=東京都内


カゴメ、トマト栽培の子会社解散
台風被害大きく

 カゴメは30日、生鮮トマトの栽培を手掛ける和歌山市の子会社「加太菜園」の解散を決めたと発表した。台風20号と21号でガラス温室などが大きな被害を受け、事業継続は不可能と判断した。生鮮トマトの減少分は他の菜園で調達するため、販売に影響はないという。
加太菜園は2004年に設立。コンピューターで温室内の湿度などを制御した「ハイテク農園」で生鮮トマトを栽培していた。台風でガラス温室の屋根の7割が割れ、栽培に必要な貯水タンクも倒壊し、9月4日から操業を停止していた。
加太菜園の17年12月期の売上高は8億7800万円、純利益は1100万円だった。


亀山工場で外国人千人雇い止め
シャープの3次下請け

 シャープの亀山工場(三重県亀山市)で働いていた日系外国人作業員のうち千人が、今年に入り雇い止めされたことが30日、シャープの3次下請け会社で雇用主の「トラストライン」(亀山市)への取材で分かった。ごく短期の契約更新が繰り返されてきたが、シャープ側の生産縮小の影響で更新されなかったとみられる。不安定な外国人労働者の実態が浮き彫りになった。
下請け会社に法令違反が相次いでいるとして支援する弁護士らが22日、三重労働局に告発状を提出した。
労働組合「ユニオンみえ」には雇い止めされた外国人からの相談が相次ぎ、約40人が加入した。

シャープの亀山工場=29日、三重県亀山市


マイナンバー制度、内閣府が調査
「カード取得しない」53%

 内閣府は30日、マイナンバー制度を巡る世論調査結果を発表した。希望者に無料で交付する個人番号カードの取得予定がないと53%が答え、理由として「必要性がない」との声が目立った。政府は来年の消費税増税の対策として、カード所持者に地元商店などで使える「自治体ポイント」を付与する方針だが、カードの普及促進につながるかは見通せない。
調査は10月に実施。18歳以上の男女1671人のうち、886人がカードを「取得しておらず、今後も取る予定はない」とした。
「取得しているか取得申請中」は27%、「今後取得する予定」は17%だった。

マイナンバー制度の通知カードの見本


秋篠宮さまの発言に波紋
戸惑いや不満、擁護も

 秋篠宮さまが、天皇の代替わりに伴う重要祭祀「大嘗祭」への国費支出に疑問を示された発言が波紋を呼んでいる。記者会見の内容が公となった30日、秋篠宮さまの政府決定への異論に、政府関係者らの間では戸惑いや不満が広がる一方、識者からは「一つの見識」と擁護する声も上がった。
政府は、平成の代替わりを踏襲し、大嘗祭への国費支出を決めた。秋篠宮さまは会見で「宗教色が強いものを国費で賄うことが適当かどうか」と異議を唱えたが、官邸筋は「持論とはいえ、お立場を考えればふさわしい発言だったのか」と不満を漏らす。「発言を抑えられなかった」と、宮内庁に矛先を向ける政権幹部もいる。


秋篠宮さま発言、市民に驚き
ネットで賛否、物議醸す

 天皇代替わりの重要祭祀「大嘗祭」への国費支出に異論を唱えた秋篠宮さまの発言は、市民に驚きを持って受け止められた。インターネット上でも賛否が分かれ、物議を醸している。30日夜には天皇、皇后両陛下が東京・元赤坂の秋篠宮邸を訪れて誕生日を祝う夕食会に臨んだ。発言についても意見を交わす機会になったとみられる。
インターネット上では「自分ではなく、お兄さんの儀式なのになぜ口を出したのか分からない」「どんな意見だろうと政府に介入はよくない」といった批判が目立った。
宮内庁幹部は「政府の決定に従って淡々と仕事をこなすのみだが、やりづらさを感じる」と漏らした。