シカゴ沖縄県人会2024年スプリング・パーティ

練習を重ね沖縄芸能を披露、青年達のエイサーも

沖縄の伝統芸能と精神を祝い、カチャーシーを踊るシカゴ沖縄県人会のメンバーとゲスト

 シカゴ沖縄県人会の2024年スプリング・パーティーが4月6日、シカゴ市北部にあるセント・ポール・ルーセラン・チャーチで開催され、同県人会メンバーが継承する沖縄伝統音楽や踊り、空手の技などが披露された。

 また、同県人会のハイライトの一つであるメンバー手作りの沖縄郷土料理がテーブルいっぱいに並べられ、来賓やインディアナなどの他州の沖縄県人会から出席した来客をもてなした。

 来賓として、柳淳在シカゴ総領事夫妻、柴田勉領事、総領事館の小島佐和子氏、三谷哲郎シカゴ日本商工会議所事務局長、ロバート・ハシモト日米評議会会長、ジーン・ミシマ・シカゴ日系歴史協会長らが出席した。

シカゴ沖縄県人会のプレジデント、リンダ・安里氏

 シカゴ沖縄県人会プレジデントのリンダ・安里氏は出席者を歓迎し、春の祝賀会は穏やかな春の午後に友人や家族が集まり、沖縄の豊かな伝統文化や芸能を祝う日だと語った。

 そして安里氏は、2026年に60周年を迎えるシカゴ沖縄県人会について語った。1967年に40家族が集まり、安里氏の伯父のトクジン安里氏が持つ三線1本のみで県人会が始まった。今や200家族以上が集まる活気に満ちたコミュニティとなり、沖縄の精神で結ばれている。安里氏は、今日に繋がる繁栄はいくつものダイナミックな伝統芸能グループの出現で豊かに強化されて来たと語った。

 安里氏は「60周年を迎える2026年には、特別な記念イベントが私達を待っている。カレンダーに印をつけておいて」と話し、忘れがたい60周年行事にするためにボランティアに参加してくれるよう出席者に呼び掛けた。「特に若い皆さんの新しいアイディアや熱意で60周年への道を照らして下さい」と語った。

 

柳淳総領事

 挨拶に立った柳淳総領事は、シカゴ沖縄県人会が発足以来伝統文化保存や行事を続けて来た事に触れ、県人会の皆さんは自らの誕生年の1966年から活動を続けていると話し、長い道のりを思いやった。

 柳総領事は東南アジア諸国出身の文部科学省国費留学生のOBやOGと共に沖縄を訪問し、首里城をはじめ史跡や観光地を見学した事や、かつて人事交流で沖縄県から外務省に出向していた人の勧めで、かりゆしを6着購入し、クールビズの折には着用したことなど、沖縄の思い出を語った。

 また、2024年は日米両国が初めて指定した「日米観光交流年」であることから、柳氏は友人・知人に日本や沖縄への旅行を奨めて欲しいと呼び掛けた。

 

シカゴ沖縄県人会のバイス・プレジデント、八巻みのり氏

 同県人会の八巻みのり副会長は、20年以上に亘り日本語幼稚園で子供達と関わっており、次世代の子供達に伝えたいことを考えながら常に保育に取り組んでいるという。

 八巻氏は沖縄で感じた祖父母のおおらかさ、近所の人々の笑い声、家族や友達など幼い自分を包んでくれたコミュニティの温かい愛情に触れ、「文化や技術だけでなく、一緒に過ごす事によって沖縄スピリットを子供達に感じてもらいたい。今日の温かい時間が次世代の子供達の愛に満ちた未来へと繋がりますように」と語った。

 

継承される沖縄伝統芸能

 

 昼食後は、この日のために練習を積んで来た沖縄芸能の披露が始まった。

 舞台では、祝賀の席などの初めに踊る代表的な祝儀舞踊「かぎやで風」で幕が上がった。

 続いて、薩摩上りを命じられた首里士族の心情と旅の風景を表現する「ぬぶいくどぅち」の踊り、三線グループによる沖縄民謡「娘ジントヨー」、ウクレレ・グループによる「すき焼き」やカウントリー・ロード」が披露された。

 

 美しくパッケージングされた賞品が当たるスリルに満ちた抽選会の後は、3人の青年によるエイサー「ダイナミック琉球」が披露され、若者らしい敏捷な動きを取り入れたエイサーに、惜しみない拍手が送られた。

 絣の着物に菅笠を持った女性達の民謡ダンス「夏姿かぬしゃまよー」が披露され、続いて、宇座氏と生徒による空手の型、実演、板割りなどが披露された。

 最後は三味線演奏と共にエイサー太鼓のパフォーマンスで盛り上がり、お待ちかねのカチャーシーの踊りでクライマックスを迎えた。

Previous
Previous

シカゴ共済会年次会開催、多岐にわたる日系社会への支援活動

Next
Next

第38回日本語弁論大会