第48回シカゴ双葉会日本語学校補習校運動会

今しかないこの一瞬に 双葉の絆と魂を!

補習校の全校児童・生徒が参加する「大玉送り」

 シカゴ双葉会日本語学校補習校の第48回運動会が5月25日、アーリントンハイツにあるクリスチャン・ライブラリー・アカデミーの運動場で開催された。今年のスローガンは「今しかないこの一瞬に 双葉の絆と魂を!」。前日の雨で開催が心配されたが、当日は大きな青空が広がり、幼稚部から高等部までの園児、児童、生徒達が待ちに待った運動会に元気いっぱいの笑顔で臨んだ。

 

斎藤晴彦校長

 斎藤晴彦校長は「このシカゴの広ーい、広ーい大きな空が、皆さんを応援しているかのようです」と児童・生徒に呼び掛けた。そして、運動会のための練習は少ない回数だったが、みんなが心を一つにして練習して来たと話し、「今日は赤組・白組、それぞれ心を一つに競技に取り組んで欲しい。どちらが勝つか分かりませんが、精一杯頑張ることが大切です」と児童・生徒を励ました。

 また、来賓や保護者に対し「高等部、中学部も、生徒会を中心に運動会の運営でも頑張って来ました。子供達の日頃の頑張りをご覧頂くと共に、双葉の子供達が心を一つに一緒に頑張る姿をご覧下さい」と呼び掛けた。

 

 来賓代表として挨拶に立った在シカゴ総領事館の岸直哉首席領事は、昨晩まで降り続いた雨を心配したが「天気を味方につけてみんな元気に集まれたことを嬉しく思います」と運動会日和に恵まれた事を喜んだ。 

 岸首席領事は「応援合戦でつむじ風を起こしても、竜巻は呼ばないように」とユーモアを交えながら生徒達の緊張をほぐし、「いろいろあったけど楽しかったねと思える、心躍らせる一日であればと願っています。準備も大変だったけど、みんなが心を合わせて取り組んで来たこの思いの熱量が、これからのエンジンになればと思います」と話し児童・生徒を激励した。

 

 高等部2年の平川さらさん(赤組代表)と、高等部2年の徳田 朝光さん(白組代表)が「私達園児、児童、生徒一同は、このシカゴの広い空の下、仲間と共に力を合わせ、最高の思い出となるよう、友情の花を咲かせるよう、励まし合い、力の限り競技することを誓います」と力強く選手宣誓を行った。

 

左より、蓮沼凛南さん、藤渕晴埜さん、さいとうけんさん、斎藤晴彦校長

 また、今年の運動会スローガンやプログラムの表紙絵募集に応募し、スローガン最優秀賞を受賞した藤渕晴埜さん(中2)、プログラム表紙絵最優秀賞を受賞した蓮沼凛南さん(高1)、同じく表紙絵で優秀賞を受賞したさいとうけんさん(幼うめ組)に、斎藤校長より表彰状が授与された。

 

 本部席で来賓の岸直哉首席領事、高瀬慎一双葉会会長、長谷川雄一全日校校長、亀山正尚PTA会長、鈴木則昭PTA副会長らが見守る中、運動会は全校児童・生徒が参加する「大玉送り」で始まった。

 

 続いて中学部1、2年生の100m走、幼稚部の40m走「かけっこ」、小学部1、2年生による「赤白玉入れ」、中学部3年生の100m走、小学3、4年生のつな引き「おたすけマン」と続き、全校生徒による応援合戦第一弾で赤白両チームが士気を盛り上げた。

小学5、6年生の「綱取りダッシュ」

 小学1年生の50m走、小学5、6年生の「綱取りダッシュ」、小学2年生の70m走、幼稚部のみんなでおどろう「ミッキーマウスマーチ」とプログラムが進み、お楽しみのお昼ご飯の時間となった。

 午前の部が終わった時点で赤組173点、白組146点と赤組がリード。果たして白組は挽回できるか。

 

 午後の部は高等部の団体競技「大ムカデ競争」で始まった。十数人が足をくくってゴールを目指すが、一人でも調子が狂うと全員が倒れてしまう。倒れても互いに励まし合って立ち上がり、赤白両チームともゴールをクリアした。

高等部の団体競技「大ムカデ競争」

 続いて小学3年生の80m走、中学部1、2年生が力を合わせる「台風の目」、小学5年生の80m走、中学3年生の「勝利を引き抜け!綱引き」、小学6年生の100m走とプログラムが進み、生徒達は青空の下でゴールを目指し駆け抜けた。

  続く高等部の団体競技は「宅配便リレー」。走者の頭より高く積み上げられた箱を上手くバランスを取ながら運び、次の走者に手渡す団体競技。競技が進むにつれて積み上げられた箱が高くなり、観客席もハラハラドキドキ。見守る生徒や保護者から盛んに声援が飛んだ。

 

 固唾を呑んだ団体競技の次は小学4年生の80m走、続いて全校生徒による応援合戦第二弾が行われ、運動会は中学部と高等部による「選抜リレー」でクライマックスを迎えた。緊張が張り詰めるスタートライン、絶妙なタイミングのバトンタッチ、力を振り絞る走者に、耳をつんざくばかりの声援が飛び交った。また、紅白の応援旗がトラック内に翻えり、紅白のポンポンがさざ波のように揺れて走者を励ました。

  熱戦が繰り広げられた結果、赤組482点、白組361点で赤組が優勝した。一方、競技で獲得する点数は赤組に及ばなかったものの、応援で頑張った白組に、応援優秀賞が贈られた。

 

 戦い終わった全校児童・生徒を前に、斎藤校長は「今日一日、皆さん本当に良く頑張りましたね」とねぎらいの言葉をかけた。

 そして、斎藤校長は「今日の運動会は大成功だった。この大成功だったことをこれからも補習校の勉強に、みんなで協力して生かして行けたらいいなと思います。これは校長先生からのお願いです」と子供達に呼び掛けた。

 また斎藤校長は、最後まで子供達に声援を送ってくれた来賓や保護者にお礼の言葉を述べた。そして「子供達は今日の運動会のために本当に僅かな練習期間でしたけども、力を合わせて様々な準備に取り組んで参りました。そして今日の運動会を成功に導くことができましたのも、PTAの皆様をはじめ、学校を支えてくれる総ての皆さまのお力のお陰だと思います」と話し、今後の補習校への支援を願い、挨拶の言葉を結んだ。

 

 同運動会はクリスチャン・ライブラリー・アカデミーの運動場を借りて開催された。運動会終了後は中学部と高等部の生徒が残り、補習校に戻る最後のバスが出るまでグラウンドの清掃を行った。

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