マグマイルと御堂筋の姉妹ストリート記念碑を永久設置シカゴ-大阪間の協定により、人の交流や商業発展を推進

シカゴ-大阪姉妹都市提携にちなむ、マグニフィセント・マイルと御堂筋の姉妹ストリート協定締結の記念碑が、シカゴ市のミシガン通り北部の目抜き通り、マグニフィセント・マイル(マグマイル)に永久設置された。場所はミシガンAve.とスペリオルSt.の北西の角で、ティファニーの前になる。

マグマイルと御堂筋の姉妹ストリート協定は、魅力的なまちづくりを展開するために、商業的発展と観光事業振興で相互支援し、技術と情報の交換を促し、連携を深め、両都市の協力を推進するというもので、シカゴ-大阪姉妹都市提携45周年にちなみ、2018年6月に締結された。来年の同姉妹都市提携50周年をにらみ、記念碑の永久設置となった。

同記念碑には提携の主旨と、御堂筋が写真や地図入りで紹介されている。大阪市には同様の形でマグマイルをフィーチャーした記念碑が、市役所前に永久設置されている。

Photo: Yoshiko Uramaya

6月6日にはシカゴ市で、記念碑永久設置の祝賀式典が行われた。シカゴ側からはマグニフィセント・マイル・アソシエーションのプレジデント兼CEOのキンバリー・べアース氏、シカゴ姉妹都市インターナショナル大阪委員会の名嘉君代氏、同委員会前会長の野毛洋子氏、大阪側からは渡瀬誠大阪市建設局長をはじめ、新井美穂子大阪市経済戦略局都市間交通担当課長、御堂筋まちづくりネットワークのガイドライン推進部会長の三好正人氏(大阪ガス)、同じく事務局の仲村侑記氏(竹中工務店)、南海電鉄の門倉孝昌氏、寺内雅晃氏、阪急阪神不動産うめきた事業部の大亦泰薫氏、寺原敬人氏らが、日系企業からは荒川化学の夏原英介氏、住友電工の金田泰幸氏、ヤマゼンの岩瀬英治氏、JTBの山田喜代嗣氏、全日空の中尾敦氏らが出席した。

 式典はジェイン・バーン・パークで行われる予定だったが、あいにくの雨となり、在シカゴ総領事館広報文化センターで行われた。挨拶に立った田島浩志在シカゴ総領事はマグマイル-御堂筋姉妹ストリート協定締結4周年の祝賀を述べ、シカゴ-大阪姉妹都市提携を通して、両都市の政府が協力し合い数々の組織や市民を巻き込んで多くの交流を行い友情を育んでいると語った。また、両都市に設置された記念碑に触れ、通行人達が大阪とシカゴの素晴らしい友情を学んで欲しいと述べた。

更に来年のシカゴ-大阪姉妹都市提携50周年に触れ、在シカゴ総領事館も皆さんと共に50年の友好関係を祝いたいと語った。

名嘉君代大阪委員会会長はコロナ禍後の再会を喜び「皆さんのご支援に、心より感謝の気持ちを伝いたい」と挨拶した。マグマイル・アソシエーションのキンバリー・べアース氏は、大阪側から来てくれた人々に感謝の気持ちを述べ「シカゴと大阪は1973年から50年近くの姉妹都市の友情と協力の歴史を分かち合っている。グローバル都市としてのシカゴのステイタスは国際的な繋がりの上に立っている。シカゴの日本人・日系人社会はシカゴの経済的、文化的、そして市民生活へ多大な貢献をしている。姉妹ストリートのパートナーシップを通して、シカゴと大阪は情報交換や相互利益のためのプロモーション、観光などを促進することができる。国際都市間のパートナーシップに於いて、ベストな実践例を分かち合う事は必須の生命線だ」と語った。また、来年のシカゴ-大阪姉妹都市50周年に向けての行事企画を楽しみにしていると語った。

Photo: Yoshiko Uramaya

渡瀬誠大阪市建設局長は、姉妹都市45周年祝賀式典にも出席し、マグマイルと御堂筋の姉妹ストリート協定によって、べアース氏と共に多岐にわたる交流に携わることができたと語った。また、4年前のシカゴ訪問により、大阪とシカゴが貿易のパイオニアであることや商業の中心地である事、多様な食文化や市民、世話好きな市民性を持つことなどを学び、両都市が良く似ている事に気が付いたと話した。そして、来年は50周年の節目を迎え、一層の交流と友情の深化を強く望むと語った。

渡瀬氏によると、45周年の時には大阪市内各所に祝賀のバーナーを掲げた他、シカゴから派遣団を迎えた時には盛大に歓迎式典を行った。このような行事を通して、シカゴ-大阪姉妹都市提携については市民の間にかなり浸透しているという。

来年の50周年には姉妹ストリート以外にも、例えばワールド・ビジネス・シカゴの人々など、更なる交流を広げたいと語った。また、シカゴ市内でのたこ焼きやお好み焼きの販売についても可能性を探ってみたいと語った。

キンバリー・べアース氏によると、多くの姉妹都市を持つシカゴ市だが、姉妹ストリート協定を持つのは大阪市だけだという。それ故にミシガン通の誰もが大阪とシカゴ、御堂筋とマグマイル間の友好関係、パートナーシップを学ぶ機会になる事にワクワクしていると話す。

べアース氏は12月に大阪を訪問することになっており、コロナ禍で不確定要素はあるが、大阪と御堂筋を経験してみたいと語った。たこ焼きやお好み焼きを販売する可能性を尋ねると、ウォーター・タワーやショップス900では小さな食べ物の店があり、良い場所ではないかと提案してくれた。 

Photo: Yoshiko Uramaya

祝賀式典の最後には、華やかな衣装に身を包んだ阿波踊りの「美湖連」が登場し、軽快な阿波踊りを披露した。美湖連の三谷裕子さんによると、美湖連は2015年に創立された中西部唯一の阿波踊りグループで、シカゴと阿波踊りを愛する約20人のアクティブなメンバーがいるという。水色とピンクの衣装の袖にはシカゴのスカイラインとイリノイ州の州花のすみれが描かれている。三谷さんは「美湖連は直接日本の伝統芸能を知ってもらい、阿波踊りの楽しさを分かち合うために多くの文化イベントに参加しています」と語った

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